with.で、ゴーストハンターＲＰＧを遊んできました。
ずっと気になっていたシステムだったのですが、今回思い切って参加させていただきました。
舞台が1920年代のイギリスということで。
GMの説明を聞きつつ、なんとなくやりたいPCを妄想していました。
なんかですね『殺し合いハウス』の汐音さんみたいな女性キャラをやりたかったのです。
職業は貴族の子女の家庭教師みたいな感じで。
しかし、このシステムはダイスならぬトランプでランダムにPCの環境を決定していくシステム。
・外見…凡庸
・所持金…大金持ち
・名声…特になし
・両親…健在
・趣味…多趣味
・仕事…勤勉
・配偶者（恋人）…いる
・財産…赤貧
・学歴…カレッジ
・信用…普通
・人脈…３
・敵…いない
財産を決定したあたりで「あ、これもう汐音さん無理や」と脳内でPCの設定を方向転換。
わたしはGMに尋ねました。
「あのー、PCの肩書きを『発明家』にしたいんですが、アーキクラスはどれがいいでしょうか？」
そうして完成したPCがこちら。
◆ノエル・パーカー
性別…男
年齢…24歳
肩書き…発明家
アーキクラス…サイエンティスト
貧乏生活をしながら売れない発明品を作り続けているひ弱な青年。なんせ体力が1〜10の範囲内で2しかない。実は最初は1だったけど、哀れに思ったＧＭが振りなおさせてくれたら2だったので「うん、死んで♪」とめっちゃいい笑顔で言われたあたりで絶望でした。
最近発売した『窓辺あたりに置いておいたら妖精が捕まえられるかもしれない小瓶』がヒットし、たぶんコナン・ドイルあたりが爆買いしてくれてちょっとした小金持ちに。
もっとお金を貯めて、生活を支えてくれている恋人、マーガレット・ド・モルガン嬢にプロポーズする予定である。
「「「「それ、ヒモじゃないですか」」」」
キャラ説明が終わったところで、GM含むみなさまのツッコミが飛んできました。
――――あれ？
どうしてこうなった。
※以下、GMのオリジナルシナリオ『天井なき白い監獄』のネタバレがあります。
※色々と記憶違いは間違いなくあります。
・大きな商家の息子だが、冒険家を夢見ている若者。かなりハイスペック。
・裕福な家庭の娘で、趣味の白魔術研究に没頭している美少女。
・その日暮らしを送っているジプシーの霊能力者の美女。
こんなメンバーが所属する心霊研究会サークルの友人、マイキー氏に「雪山にイエティを探しに行こう！」と誘われた一同。
一応「冬に雪山とか嫌だ！ 死ぬ！ 体力２しかないのに死ぬ！」と抵抗してみましたが、みなさんに「ここでいいとこ見せたら彼女も見直してくれるかも」と上手におだてられすっかりその気になるノエル君。
実際にイエティに襲われ、足を負傷したという怪しげなロッジの主人を案内に、マイキー氏自慢の飛行艇に乗って山を探索するも、お約束通りに吹雪の中墜落、マイキー氏はめっちゃあっさりと帰らぬ人に。
こうして、生きて帰って彼女にプロポーズするためノエル君の奮闘が始まったのでした。
……しかし。クトゥルフと同じパーセント式ですが、成功値が50％前後のため判定がイマイチ振るわない。
避難に訪れた廃墟となった観測所で、壊れた通信機を一発で直した辺りが彼のピークでした。
ひどかったのは、イエティとの戦闘で中々恐怖から脱却できずに戦闘に参加できず、ようやく来たターンで「よっしゃ僕の『怪光線�供戮�ようやく火を噴くぜ！」と発射した瞬間まさかの大失敗。
バックファイアによりMPが一瞬で消滅、いわゆるSAN値直葬による一時狂気状態に……。
「何だよこれ！ どうして僕がこんな目に合わなきゃならないんだよ！ それもこれも全部マイキーのせいだ！ この機械作るのにいくらかかったと思ってるんだよ壊れたじゃないか！！」
突然『癇癪』を起こしてブチ切れるノエル君に、白魔術師のお嬢さんがそっとトランプの絵札（MPを回復する）を差し出してくれました……。
まぁ結局、その後は敵との相性が悪く、活躍できないままなんとか下山。
最後を決めてくれたのは、出目の良さと頼りがいのあるスキル運用で自然とリーダーになった冒険家の若者でした。
ほんと頼りになりました……。
プレイしていて凄かったのは、色んな種類の恐怖を体験できたことです。
雪山で飢えと寒さで死ぬかもしれない恐怖。
同行者が殺人犯らしい、けれどそれに気付いたことを気付かれないようにする恐怖。
イエティにいつ襲われるか判らない恐怖。
時折挟まれる幽霊などのガチ心霊現象の恐怖。
これらが順番にやってくるので、PCもPLも常に恐怖に怯えておりました。
特に、通信機を一発で直せてよっしゃー！ って油断した瞬間に死んだマイキーの声がそこから聞こえてきた時の恐怖。
GMの演出が絶妙すぎたです。
ここしばらくホラー分と無縁なセッションばかりで、すごくホラーをやりたかったのですが、なんかすごく満たされました。というか満腹すぎる。
せっかくの心霊機械をまーったく活用できなかったのが心残りですが、RPも楽しんだし発狂もできたし、満喫させていただきました。
あと、嬉しかったのは最後の最後にGMにお願いして、家に帰るシーンを入れてもらえたことです。
寒くて怖い雪山から、ぼろアパートのドアを開けてマーガレットに出迎えてもらった瞬間、ノエル君の冒険は終わりました。
思えば、せっかく恋人あり設定になったからと雪山のふもとのロッジから電話して「今ついたよ。そっちは大丈夫？ 愛してるよマーガレット♪」とのたまってみたり、ＭＰがヤバくなってきた時のアピールに「マーガレットに会いたい。マーガレットのチェリーパイが食べたいー」とぶつぶつ呟いてみたり。
リア充っぷりを満喫してきました。
でももう雪山はこりごりだ！！
やっぱり愛する彼女がいるおうちが一番！！
地道にドイル先生に『窓辺あたりに置いておいたら妖精が捕まえられるかもしれない小瓶』を売って、マーガレットたんと幸せになろうと決意したノエル君でした。
というか、終わってみればこの子ほんとにヒモに向いてる性格でしたね……orz
きっと、身体の弱さと地味に最高値だった魅力で今まで生きてきたんだと思います。
みなさん、お疲れさまでした！
生きてるって、すてき。
ログインしてコメントを確認・投稿する