TRPGにおける「ハンドアウト」とは、元は、ルール周りなどを記述した資料のことであるが(FEARシステムの“シナリオハンドアウト”と混同しないよう、「サマリー」と呼ばれる物のこと)、ここでは、シナリオハンドアウトのことを考察する。
ここの日記を読んでいただける方は、“その”説明はしなくてもお分かりいただけるだろう。PC番号が振ってあり、各PCごとに状況や目的などが記されている。
GMするにあたって、PCの行動方針をある程度、コントロールできるハンドアウトは実に便利なものだ。実際、FEARがシナリオハンドアウトを提示する以前にも、大学サークル時代では「PCの立ち位置を書いたもの」がGMから配られていたりした。全員ではなく、特定のPCだけだったりするが。
以前、「PCの立ち位置と“プレイヤーとしてやりたいこと”が一致せずにもどかしい思いをした」というプレイヤーさんに出会った。「なら、違うハンドアウトを選べば?」と思われるかもしれないが、コンベンションでは譲り合いも大事。意中のハンドアウトが他の人に選ばれてしまう場合もあるだろう。
無論、ハンドアウトから逸脱するプレイングは慎むべきだが、遠慮してただ流れるがままに進むのも楽しくないだろう。一番いいのは「ぶっちゃける」ことである(笑)。もしかしたら、GMが軌道修正してくれるかもしれない。あるいは、他のプレイヤーさんがフォローしてくれるかもしれない。
「あなたは両親の敵である○○を探し、自分の手で殺すことである。」という立ち位置であったとしよう。セッション中は○○を探すために必死に情報収集をするだろう。が、その過程で真実を知り、○○を“手にかける”必要がなくなったとしたら?他にも選択肢によっては面白いエンディングが待ってるかもしれない。
この時「○○を探す」は改変できないが、目的は変えられるかもしれない。
PC番号は概ね、若い番号が「やりやすく」大きい番号が「やりにくい」とされている。人によっては逆かもしれないが、一般的に。
PC1は「物語の主人公的存在」となる。基本、PC1がいないと物語は回らない。目的、行動指針もしっかりしており、TRPG初心者でも安心して扱える。また、クラス的にもダメージディーラー的役割を担うのもPC1が多いので、戦闘でも目立った活躍が出来る。
いいことづくめだが、コンベンションで遊んでるとPC1は、真っ先に売れるか最後まで売れ残るかのどちらか、であることが多い(自分の体感)。やはり主人公は照れ臭い、という人は多いようだ。後は裏方・支援職人が好みだ!という人も割と見かける。
PC1にはコネクションとしてシナリオヒロインが付随していることが多い。「旅の途中で偶然出会う異国のお姫様」「高校生の幼馴染み」などなど。彼女たちのやり取りが多く出来るのもPC1特権だが、やはりそれを敬遠する人もいるだろう。
特にロールプレイ支援システムで遊ぶ時はPC1は喝采を浴びるには最適なポジションだ。積極的に狙っていきたいところ。まぁ、自分みたいに余りもの主義だと………それでも回ってくるんだが。
PC1が「やりにくい」要素もない訳ではない。いわゆる「巻き込まれ型」PC1だと、自分の立ち位置がよく理解できずにクライマックスまで進行してしまうことがままある。
PC2は「準主人公」だったり「裏主人公」だったりする。アスラン(『機動戦士ガンダムSEED』)とか、スレイン(『アルドノア・ゼロ』)みたいな。PC1とは対極な角度で事件に遭遇していく。ダブルヒロイン制を採用しているとPC2にもシナリオヒロインがいる場合も。後はラスボスとコネクションで繋がっていることも多い。
PC1が「巻き込まれ型」だと、PC2がシナリオの軸になる場合がある。事件を解決するのにはPC1の能力が必要だが、事件を率先して調べるモチベーションが一番高いのはPC2だったりすることも。
PC3は「PCたちのまとめ役」的ポジション。年齢は割と高めでキャリアがあるPC。『ダブルクロス3rd』でいうと「支部長枠」。戦闘でも支援系が多いので好んでPC3を選択する人も多い。
事件に対するモチベーションも高く、戦闘よりもどちらかというとドラマパートのほうが活躍の場が多いと言える。
PC4は組織に所属しているものの、上からの命令で動くタイプ。「金で雇われた傭兵」「組織のエージェント」など。比較的、自由に動ける身だが、自分で行動方針を考えないと、選択肢の多さに身動きが取れない場合も。どちらかというと経験者向けな枠。
コネクションもビジネスといった、金関係が多く、対人ロールプレイも調査の延長で、と言うことが多い。ヒューマンドラマ的要素は薄めなので、戦闘メインを好むプレイヤーたちには好評。
PC5もPC4とほぼ同等。俗に言う「超人枠」「投げっぱなし枠」。モチベーションが最も低い枠なので、自家発電が出来ないと辛い。フリーダムが売りなだけに、上手い人がPC5をやると、事件がGMの想定よりも早く解決することがある。PC4同様、経験者向け。
ハンドアウトを選ぶ際は「立ち位置」「コネクション」「サンプルキャラのデータ」を見る。特に先日の『アルシャードセイヴァー』では、PC5が株式会社バンダイの関係者とあって、争いはし烈だった(笑)。
コネクションはPC1やPC2を選ぶキーポイントになる。最近は画像を印刷して提示してくれるGMさんもおり、ビジュアルで選んでしまうこともしばしば。それが罠だと気付かずに(笑)。
サンプルキャラについては、過去に遊んだデータとは違うデータで遊びたいときに。でも、PC1のサンプルは概ね同じだったりする。何度、「救世候補者」で遊んだことか(笑)。
自分は前述の通り、コンベンションでは余り物で遊ぶことが基本だが、まれに選ぶこともある。やはりPC1は魅力的だし。特にどれが得意・苦手というのはない。強いて言うと「PC1が好きだ!」。
ハンドアウト制にある「PCの立ち位置」で自分のやりたいことを制限し、その中から最大限にやりたいこを引っ張り出す。それがハンドアウト制の楽しみ方なんだろうと。
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