さあ、来月は1年ぶりのデカ祭り月間。TVドラマの刑事たちにスポットを当ててみます。
*****************************************
昭和49年7月10日。蒲田駅操車場で顔を潰された男の死体が発見された。本庁捜査一課と西蒲田署の刑事たちが怨恨殺人として捜査を開始したところ、ガイシャとおぼしき人物が連れの若い男と近くのバーで酒を飲んでいたのが分かった。従業員の話では、ガイシャはズーズー弁で「カメダは変わりない」と口にしていたらしい。これを手がかりに、捜一の今西刑事は西蒲田署の吉村刑事とコンビを組み、東北・秋田の「羽後亀田」に出張。ガイシャの身元が分かるのではと期待して聞き込みを開始するが収穫はなかった。しかし地元の警官から、今西たちがくる直前まで、不審な男が亀田の旅館に泊まっていたと聞かされる。
※※※
今西たちが帰京したころ、すでにガイシャの身元が判明していた。三木謙一、61歳。岡山県の雑貨商だった。六月から伊勢参りに行ったきり行方不明になった三木の捜索願を、息子が出して判明したのだ。三木は昔、出雲で巡査をやっていたらしいが、東北には行ったこともなく、カメダという地名にも人物にも縁は無いらしい。振り出しに戻った捜査陣は懸命に捜査を続けるが、8月9日、ついに本部は解散してしまう。納得できない今西は、東北弁とカメダの謎を解くため国語研究所に駆け込んだ。そこで、出雲弁が東北同様のズーズー弁であり、出雲に亀嵩(カメダケ)という地名があることを掴むのだった。島根県警に問い合わせてみると、三木は確かに戦前、亀嵩駐在所勤務であった。
※※※
早速亀嵩に飛んだ今西。巡査時代に逮捕した者で、三木を恨んでいる奴が分かるかもと期待するが、三木は人命救助や他人の世話で住人たちに慕われた好人物であった。誰一人、三木を恨んでいる者などいなかったのだ。収穫なく今西が落ち込んでる頃、吉村は管内で自殺未遂をした女の事案を担当していた。女は、あの操車場近くで服毒自殺を試みた後、病院から失踪していた。吉村は、女の顔に見覚えがあった。今西と秋田に出張した際、きりたんぽ屋で隣り合わせていたのだ。気になった吉村は、帰ってきた今西と相談し女の正体を探ってみた。そして8月18日、女が劇団員の成瀬リエであり、秋田に同行したのが高校の同級生で劇団美術監督の宮田であることが判明する。今西の訪問を受けた宮田は、「亀田に現れた謎の男」が自分であることを告白する。が、なぜそんな〈芝居〉をしたのかを語る前に、何者かに殺害されてしまう。
※※※
成瀬リエの交遊関係を探り始めた今西は、若手毒舌評論家・関川がリエと親しかった事実を掴む。関川は、消えたリエの居所を訊き回っているらしい。しかも関川には東北弁のアクセントがあるという。今西と吉村は関川をマークするが、これといった怪しい所は出てこない。だが吉村が、関川が知人と会話しているところを耳にしていた。その中で、新進気鋭の作曲家・和賀英良が宮田と同じ高校出身であることが分かる。そこで吉村と今西は、宮田とリエのことを訊くために和賀のマンションを訪れた……
はい、1977年版の『砂の器』です。
スジは同じでも、視点と語り口を変えるだけでかなり雰囲気が変わるコンテンツ。昔見た時は和賀=田村正和のイメージが鮮烈でしたが、全6話通してみると、意外と田村さんの出番が少ないのに気付きました。このフジテレビ版は、和賀の物語というより今西の物語でしたね。俳優座の製作でもあるし、脚本が仲代さんの妻・宮崎恭子ですしね。仲代さんあってのドラマでした。今西刑事の私生活が、事件とリンクしていくのが良かったです。今回の今西刑事は、自分のミスで幼い息子を亡くしてしまい、妻に去られたという設定。でも、妻の妹・雪子(真野響子)が足繁く今西の家を訪れて世話を焼くんですね。この雪子は密かに今西を愛しており・・・という展開です。本筋より、こっちのほうが興味津々でした。
ログインしてコメントを確認・投稿する