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2015年02月26日16:27

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「あそびにいくヨ! 」第20巻 読了

「あそびにいくヨ!」 神野オキナ著


楽しみに読んでいたシリーズがとうとう完結。


20巻目そして最終刊。
いまだにシリーズを二ケタ台まで続けたことのないわしにとってはまったく未知の領域であり、長いシリーズをきちんと収束させた作者の愛情と情熱と根性と力量に脱帽するしかない。

沖縄の高校生のもとにネコミミの宇宙人少女がファースト・コンタクトをしてくるという、非常にお気軽な導入で始まった本シリーズだが、その前提のままリアルな問題が主人公たちに降りかかってくる。
その問題やトラブルをきちんと少年から大人の目線に成長しながら対峙してゆく姿が、この作品の大きな魅力だ。
これは、作者の別シリーズにも共通する、重いテーマやSFファンタジー的世界観にも真正面から取り組む作者の真面目な作風が一本筋を通しているからだと思う。


一応ラブコメとはうたっているが、作者お得意のハードな(しかも超常的なガジェットがふんだんの)展開の大盤振る舞いが続いていたため、さすがにこの巻ではコメディ部分が「靴下」くらいしか見当たらなかったが。



作中の敵役はイデオロギーや主義主張で対立するのではなく憎悪や狂気で世界に仇なすキャラとして描かれていたため、重い結末を予感しながら読んでいたのだが、結果として誰一人死なせることなく罪と罰を与えて収束させた作者の力量を高く評価したい。




面白いシリーズをありがとう。






ただ少々気になったのは、ところどころで誤植(誤変換?)が目に付いたこと。編集者の質の低下なのか、それともライトノベルという媒体が編集部から軽く思われているのか。
残念に思う。

7 4

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