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2015年02月20日16:17

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株価2万円?大騒ぎ、危ぶむ声も 、 しかし、それはそもそも日本市場は日銀やGPIF、かんぽ生命の「大量買い」がつくり出している官製相場の色合いが濃い歪んだ市場だ。  株式アナリストの黒岩泰氏が指摘する。

21世紀最高値と大騒ぎ 「株価2万円」は本当に実現するのか- 日刊ゲンダイ(2015年2月20日15時12分)パソコン

兜町は大ハシャギだ。19日、日経平均は一時1万8300円を突破。終値も前日比65円高の1万8264円とITバブルだった2000年5月の水準まで戻し、約15年ぶりに高値を奪還した。市場関係者は「今世紀最高値!」と表現し、イケイケムードに拍車をかけている。

「株価2万円はそう遠くないでしょう。今の勢いが持続すれば、3月末にも突破する可能性があると思っています」(IMSアセットマネジメントの清水秀和代表)

 株高の背景は、企業業績の改善や、米利上げ時期の先延ばし観測、円安定着など、いろいろと取り沙汰されているが、最大の理由は海外投資家の動向だ。

「1月以降、海外勢は基本的に『売り越し』でしたが、ここへきて『買い越し』に転じ始めています。日本株はさらに上昇すると判断しているのでしょう。海外勢の買いが継続すれば、春先の2万円突破はあり得ます」(松井証券シニアアナリストの窪田朋一郎氏)

 19日に東証が公表した2月第2週の売買動向によると、海外勢は約160億円の買い越しだった。
 金額は大きくないが、前週まで売り越しだったことを思えば“方針転換”には違いない。

「NYダウは史上最高値を更新し続けています。それに比べ日本株は出遅れている。いまだにバブル期につけた最高値(3万8915円)の半分にも到達していません。海外勢は上昇余地がたっぷりあると踏んでいるのでしょう」(株式評論家の杉村富生氏)

■年末の到達確率は29%

 こうなると株価2万円は既定路線と早合点しがちだが、市場には悪材料も目白押しだ。

「ギリシャのユーロ離脱懸念やウクライナ問題は横たわったままだし、原油安も侮れない。現在、原油価格は落ち着いていますが、過去の経緯から判断すると、必ず2番底がきます。産油国や新興国経済が大ダメージを受ければ、金融市場はパニックに襲われます。そうなったら2万円は難しくなる」(市場関係者)

 そもそも日本市場は日銀やGPIF、かんぽ生命の「大量買い」がつくり出している官製相場の色合いが濃い歪んだ市場だ。

 株式アナリストの黒岩泰氏が指摘する。
「日経平均の変動率を予測する『IV(インプライド・ボラティリティー)』を基に計算すると、19日時点で、年末に2万円を超えている確率は29.11%に過ぎません。今の相場は危うさでいっぱいなのです」

 一儲けするなら、春先までと割り切ったほうがよさそうだ。

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