マッサン夫婦、大阪撮影終了に涙で感謝
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近年、特にあまちゃん以降、朝ドラはNHKらしさの水準を超えて、面白さに溢れたドラマになっていた。ところがこのマッサンはひさびさに水準以下に落ちてしまった。
これほど面白い素材をなぜいかせなかったのか?
これは何度も書いてきたのだが、ここでもう一度整理すると
1、ドラマのもっとも重要なテーマをスルーしてしまった。
このドラマの面白さとはなにか?あの海外への渡航も珍しい時代に、日本のウイスキー作りのためにスコットランドの大学に留学して、研究、そこでスコットランド女性と恋愛し、周囲の反対をおしきって結婚、帰国。アジア人、日本人への差別観もまだ残っていた時代、しかもスコットランドで、なぜ二人は恋に落ちたのか?その偏見も、文化のちがいも、のりこえた二人は、当時もいまでさえも珍しいコスモポリタンだったはずだが、そういうもっとも重要な視点に欠けているのだ。その経緯をていねいに描くこともしていないので、二人の絆が説得力をもたないのだ。
2、なぜマッサンはそこまでウイスキーを作りたいと思ったのか?
その動機がまったくわからない。ドラマのなかで、わしは日本初のホンモノのウイスキーを作りたいんじゃ!と叫んでいるだけ。
3、スコットランド人女性がいかに大和撫子になれるか?
という日本人が高みにたった、泉ピン子と相武紗季のエリーいじめばかりが前半の見せ場になったが、はたしてそのようなことをマッサンは夫として望んでいたのだろうか?私はそうは思えない。それがマッサンは、日本の嫁はこういうもんじゃ、みたいなセリフばかりをいうのみ。これほど面白い男が、そういう日本男児はこうじゃ!みたいな発言をするだろうか?
4、エリー役の女優さんカワイイ?
必死になってやっている、ということだけがアピールポイントで、特に個性があるわけではないので、アメリカで目立った仕事がなかったというのもわかる。なんでもかんでもカワイイとかいうのは、アメリカのテレビドラマやアメリカ映画をいかに見ていないか?ということでもある。
5、魅力的な脇役がいない。
泉ピン子はまんまだし、脇役に、え?とか、お?というキャスティングのサプライズがない!あまちゃん、花アンには、そういう楽しさと驚きがあった。
まだまだ不備ばかりがめだつ。せっかくの面白い素材をなぜ活かせなかったのか?確かに視聴率は良かったようだが、ドラマのレベルとしてはこの数年で最悪だったかもしれない。脚本の甘さをプロデューサーが煮詰められなかったことが最大の理由だろう。
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