mixiユーザー(id:722370)

2015年02月16日15:32

32 view

もう賞味期限切れ 施政方針演説から「アベノミクス」が消えた

もう賞味期限切れ 施政方針演説から「アベノミクス」が消えた- 日刊ゲンダイ(2015年2月16日15時05分)パソコンhttp://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157244

「改革」を36回も連呼し、異様なテンションだった安倍首相の施政方針演説。野党議員は「おやっ」と思ったらしい。この2年間、何度も繰り返し“自画自賛”してきた「アベノミクス」への言及が激減していたのだ。

 実際、演説に「アベノミクス」という言葉は1回こっきりしか出てこなかった。それも社会保障に関する話の“導入”に使っただけだ。その代わりに安倍首相が絶叫したのが、農業、医療、TPP、エネルギーなどの「改革」。

 昨年1月の施政方針演説の際、「好循環実現国会」と自ら名づけ、「アベノミクスが日本経済を活性化させている」というトーン一色だったのとは大違いである。

「実質賃金は18カ月連続ダウン。大企業以外はアベノミクスの恩恵を受けていません。世論調査でも『アベノミクスを実感していない』という人が大多数です。『アベノミクス』という言葉の訴求力は、この2年で格段に低下した。さすがに安倍官邸も“賞味期限切れ”がわかってきたんじゃないですか」(市場関係者)

 どうやら、安倍首相も胸を張りづらくなっているらしい。アベノミクスの失敗を意識せざるを得ない実態もある。

 黒田日銀は「2年で2%の物価上昇」と宣言してきた。その2年は今年4月だが、公約実現は百パーセント不可能だ。黒田総裁は衆院予算委で2年を「15年度いっぱい」と釈明し、民主党の前原誠司氏に「どの世界で2年と364日が2年程度か。それは3年程度と言う」と皮肉られる始末だった。

 大ベストセラー「21世紀の資本」の著者、ピケティ教授からもアベノミクスの評価は散々。トリクルダウン理論についても、「過去を見回してもそうならなかったし、未来でもうまくいく保証はない」とバッサリだった。

■「改革国会」に方針転換

 安倍首相が大威張りする「倒産件数が24年間で最低」というデータも、過去10年で3番目の多さという休廃業や解散などの“隠れ倒産”を含めると、状況はガラリと変わる。経済評論家の斎藤満氏がこう言う。

「安倍首相が年末の選挙を『アベノミクスの信認』と言っていた割に、その後、アベノミクスは影が薄く、今国会は『改革国会』と方針転換したようですね。第1の矢である“金融緩和”、第2の矢の“財政出動”の総括も終わっていないのに、いきなり第3の矢である“成長戦略=改革”を前面に出してきた形です。もっとも、安倍さんが訴えている改革は、第1、第2の矢との整合性が取れていません。例えばTPPを進めれば、安い農産物が海外から入ってきて、物価は下がる。2%のインフレ目標の達成が遠ざかるのです。結局、アベノミクスは中小企業と個人の所得を大企業に移転しただけで、所得のパイは広がっていません」

 アベノミクスの不都合な現実を突き付けられ、耳当たりのいい「改革」に逃避――。これが安倍首相のホンネじゃないか。



0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する