【黒服レジスタンス】四大陸選手権、女子SP。

4大陸フィギュア 女子SPの結果
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女子は19人しか出場しないという、チャンピオンシップとしてはかなり人数が少ない事態になってしまいました。最大の理由として考えられるのがミニマムスコア（最低技術点）。出場には、今シーズンと前シーズンの国際スケート連盟の主催する大会で、SPで20.00、フリーで36.00を出しておくことが必要です。国際試合に出てくるレベルだとそれほどクリアは難しくないと思いますが、そもそも四大陸の参加国はフィギュアスケート自体が不毛な国が多いので、この技術点でもクリアできない選手がかなりいると思われます。結果として、出場選手が少なくなったと考えられます。ちなみにヨーロッパ選手権では30人以上出場しました。

前置きが長くなりました。今年は日米対抗戦の様相と言っていいでしょう。カナダはやや手薄。そして中国はまさかの子君ちゃんだけ。おい！他の中国女子はどうした！（滝汗）


・永井優香（日本）
水色。エデンの東。
3T+3T（ステップアウト）、3Lz、FCSp3、LSp3、2A、StSq3、CCoSp3p3。
ジャンプは少し取りこぼしました。惜しい。スピンは姿勢きれい、回転速い。ステップは音楽とよく調和。全体にまとまりがありました。
技術点31.59、演技構成点25.35、合計56.94、7位。
シニアのチャンピオンシップデビュー戦としては上々の発進。

・アレイン・チャートランド（カナダ）
赤。ラ・レエンダ・デル・ベソ。
2A、3Lz+3T<、FSSp4、3Lo、LSp4、StSq4、CCoSp3p4。
ジャンプは切り札で取りこぼしあり。スピンは回転スムーズ、ポジションクリーン。ステップはダイナミックな動き。全体としては上々かと思います。
技術点32.23、演技構成点26.27、合計58.50、6位。
自己ベストには及ばず。フリーで巻き返せるか。

・ガブリエル・デールマン（カナダ）
白。冬 ほか。
3T+3T、LSp3、FCSp4、2Lz*、2A、StSq4、CCoSp3p4。
ジャンプはまさかのパンクあり。これは痛い。スピンは回転速い。ステップはよく動けている。全体としてはうまくまとまっていました。
技術点29.10、演技構成点26.15、合計55.25、8位。

・ポリーナ・エドムンズ（アメリカ）
青。ブレリア ほか。
3Lz+3T、LSp4、3F、FCSp3、2A、CCoSp3p4、StSq3。
ジャンプは大体まとめた印象。スピンは姿勢きれい、回転速度安定。ステップは見栄え、動き細やか。全体的に幅広さを感じさせる演技。
技術点33.26、演技構成点27.77、合計61.03、4位。

・パク・ソヨン（韓国）
紫。序奏とロンド・カプリチョーソ。
3S+2T、3Lz、FCSp、2A、LSp4、StSq3、CCoSp3p4。
ジャンプは最初の切り札で思わぬ取りこぼし。スピンは1つ目がまさかの失敗。ステップはよく動けている。全体としては結構なもの。
技術点27.99、演技構成点25.48、合計53.47、10位。
韓国ではヨナさんの後継者と目されてるとか。それはさすがに酷かと（大汗）。

・サマンサ・シーザリオ（アメリカ）
ワインレッド。ダンサ・モラ。
3Lo+3Lo<、LSp3、FSSp4、2A、3F<、StSq3、CCoSp3p4。
ジャンプは切り札含め2つ取りこぼし。スピンは回転速く、ポジションクリーン。ステップはリズムをよく拾う。全体的に動きがありました。
技術点28.40、演技構成点26.55、合計54.95、9位。
フジテレビは「シザーリオ」と表記してましたが、競馬ファンでもある僕は、「シーザリオ」の方がしっくりきます。

・グレイシー・ゴールド（アメリカ）
青。ピアノ協奏曲イ短調（グリーグ）
3Lz+3T（ステップアウト）、LSp4、FCSp4、3Lo、1A*、StSq4、CCoSp3p4。
ジャンプは最後でまさかの失敗（大汗）。スピンは姿勢きれい、回転スムーズ。ステップは大きく動く。全体としては高レベルで表現できている。
技術点32.53、演技構成点30.14、合計62.67、2位。
テクニカル面では力を出し切れていない。どう巻き返すか。

・宮原知子（日本）
青。魔笛。
3Lz+3T、CCoSp3p4、FCSp4、3F、2A、StSq3、LSp4。
ジャンプはきっちりまとめてきました。スピンは姿勢安定、回転スムーズ。ステップは軽やか、音楽をよく表現。全体的に非常にいい内容でした。
技術点35.81、演技構成点29.03、合計64.84、1位。
さすがは全日本女王。これなら恐ろしあにも十分対抗できる。

・本郷理華（日本）
紫。海賊。
3T+3T、LSp3、FCSp3、3F、2A、StSq3、CCoSp3p4。
ジャンプはきっちりまとめてきました。スピンは回転速く、ポジションクリーン。ステップは大きく動く。全体的に上々といっていいでしょう。
技術点33.31、演技構成点27.97、合計61.28、3位。
さすがはロステレコム優勝の実力。納得の好発進。

・李子君（中国）
ピンク。花のワルツ。
3F+2T、CCoSp3p4、3Lo、2A、FCSp4、StSq3、LSp4。
ジャンプは切り札を取りこぼすも他はきっちり。スピンは姿勢きれい、回転スムーズ。ステップは可憐に、スピードに乗せて。全体的に雰囲気がよく出ている。
技術点31.80、演技構成点28.48、合計60.28、5位。
連続3回転なしでもこの点が出る精度の高さ。


というわけで、知子ちゃん堂々の首位発進です。16にして貫録にも似た雰囲気が身についてきました。今や堂々たる日本のエース。
エースと言えば理華ちゃんもでしょう。今回は自己ベストを出してきた。着実に成長しています。変に意識しなければこのまま表彰台も狙えそう。
優香ちゃんも初出場としては好内容。けがでインターハイを欠場したので心配してましたが、少なくともSPではその影響は感じなかった。
一方でアメリカ勢は思ったよりは良くなかった。実力を考慮するとよかったと言えるのはポリーナだけ。グレイシーとサマンサはジャンプが…。
カナダは現状こんなところかと。決して悪くはない。上位食い込みのチャンスはまだある。
子君ちゃんは実力を出し切れた印象。体形変化はもう乗り越えたと見ていい。少女から大人の女性へ。こうした成長を見守るのも、スケオタの楽しみの1つです。
あと韓国勢。次世代も出ては来てるんですが、どうしても日本・アメリカ・ロシアに比べると見劣りが…。まあこれらの国々が強すぎるのは確かですが。

フリーは日曜です。逃げ切りか、それとも逆転王女様か。ところで今回は全体的に出場選手が若い気がするのは僕だけでしょうか。