いろいろ考えてみたのだけど、それぞれのバックボーンが違うとき、やっぱり異なる正義を掲げることはどうしようもない気がする。
そしてそれがぶつかることもしょうがないと思う。
問題はそのあと、妥協点を見いだせるかどうか・・・じゃなくて、さらに見出した妥協点でお互いに妥協するかどうかなんだろうね。
正義には幅がある。
問題は妥協する方にメリットがあるのか、妥協しない方にメリットがあるのか。どっちがより報酬が（金銭的・精神的に）得られるのかで人間の行動は決まるもの。それは宗教や文化が違ってもね。
そして行動を決めてから、それを正当化するために正義を語る。その時ヒトは、たとえ詭弁のようであっても心の底からその正義を信じているかのように自分自身を騙す。
ヒトである以上はどんなに主義主張に忠実であるように見えてもこの過程を辿るはずで、それが生命としての正しい姿だと思う。
だから、ISILの行動の背景には貧困や差別があると言われるわけだ。
正義はどっちかなんて考えても意味がない。ヒトは取れる行動の中から一番自分が幸福になると経験則で判断できる行動を選ぶだけだ。
例えば神的指導者の指示に従うことが最も多幸感が得られるならそうするし、パチンコにうつつを抜かすコトが最も多幸感が得られることなら、それしかしない。
そうなると、それ以外の経験をさせて選択肢を増やしてやることが一つの解になるんじゃないか。つまり、知識と経験を得ること。だから今回ノーベル平和賞を受けたマララさんは、いろいろ言われているのかもしれないけど、間違った方向ではないのだと思うのです。
もちろん、テロとの戦いなんて言葉で美化した正義を振りかざしても、それによって石油が安定的に得られて自国民が幸せになれるってのが先にあるということは忘れちゃいけないし、でも目的はテロとの戦いではなくて石油の安定供給ってところに素直に立ち返れば、戦争以外の方法も取れるんじゃないかと思うんですよね。イスラム国も西側諸国も、お互いに今、テロとの戦いとその報復という選択肢がすごく狭いところでやりくりしているわけで。
まあなんというか、慣性の法則が働いているのでそうすぐに軌道修正出来るわけもないと思うのですが、テロとの戦いとその結果という経験を加味してどうすれば最も幸福になれるのかっていうのは、考えてみてもいいんではないかな。負けたとか屈するとかじゃなくてね。
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