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2015年01月31日00:28

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ロイヤルオペラハウス ライブシネマ アンドレア・シェニエ

2015/1/30 19:00- TOHOシネマズ日本橋

音楽:ウンベルト・ジョルダーノ
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出:デイヴィッド・マクヴィカー

合唱:ロイヤル・オペラ合唱団
管弦楽:ロイヤル・オペラ管弦楽団

カルロ・ジェラール:ジェリュコ・ルチッチ
マッダレーナ:エヴァ=マリア・ヴェストブルック
アンドレア・シェニエ:ヨナス・カウフマン

ROHの新制作アンドレア・シェニエ、映画館で観てまいりました。

例によって全く予習無し(宝塚で観たけど^^; )で臨んだのですが、いやー濃厚な人間ドラマで面白かったー!オペラというよりはお芝居を観ている気分になりました。お話はスピーディーで緊張感あるし、歌と音楽で登場人物の心理描写も深く細やか!しかもジョルダーノの音楽の美しいことと言ったら。全く飽きなかったです。

特段大ファンではない(と思ってる)割には映画館ではよく観てるカウフマンですが、今まで私が観た中でアンドレア・シェニエが最高!でした。とにかく、貴族の装束した彼、余りに素敵過ぎてくらっとする・・・。でも私が彼を好きなのは、ルックスというよりその役者魂。この人いつでも役を演じることに全力投球ですよね。そして歌声に役の心情を載せていくのも上手。彼の全力投球に引っ張られて共演者も熱演になり、舞台自体が熱くなるのがとっても気持ちいい。この人、やっぱり役を演じてこそだよなあ。リサイタルじゃなくてオペラで生で観たいです・・・。海外遠征するしかないんでしょうか。

そのカウフマンと火花散らす勢いで熱演したジェリュコ・ルチッチ(日本ではジェリコとすることの方が多いような気がしますが、映画館でもらったパンフレットにジュリュコとなってたのでそちらの表記に従います)、これがまた渾身の熱演。この演目、アンドレア・シェニエがカリスマ的な好青年である上に、ジェラール役に説得力とか存在感がないと面白くないんだろうなあ。そういう意味で、この二人が共演してるのを観られたのは凄く幸せなことだったんじゃないかと思います。ジェラールはアンドレアとマッダレーナとの三角関係において単なる悪役ではなく、ある意味一番人間臭くてしかも崇高な精神を持った人。マッダレーナを愛するあまり、2度にわたって彼女の愛を全うさせるために自己犠牲を払う。その報われなさと、愛する人を思う気持ちの深さ、そしてライバルを追い詰めて恋人を手に入れようとする自分に悶々と悩む姿に思わずホロリとしてしまいました。アンドレアをとらえてマッダレーナを待つ間の独唱、この舞台一、でした。一番拍手も大きかったように思います。

マッダレーナ役のヴェストブルックも清潔感があって役に合ってたし、歌も私は特にストレス感じなかったです。オペラにせよバレエにせよ女性より男性の方に興味が高いタイプなので、女性はよっぽど際立ってないと印象に残らない。どうもすみません。。。

映画館での鑑賞、バレエよりもオペラの方が楽しいと思いますが、音に関しては映画館ではよくわからないし、生で観るような感動は少ないなーとつくづく思います。今日は音が大きすぎて割れてしまっている感じでした(上映館にもよると思います)。ただ、パッパーノに指揮されたオケは、彼の指揮している姿や、インタビューから感じられた彼のこの音楽に対する思い入れを知ると、きっと素晴らしかったに違いない、と思いました。

あと、オペラ中にバレエのシーンがあったのですが、その中に出てきた(たぶん)若い男性ダンサーがすごーく私好みの踊りをしてました。最後のクレジット見たら、Roger Molistってなってたけど、ロイヤルバレエかバレエ学校の人かしら。


ROHのLive Cinema、次はブリン・ターフェルのさまよえるオランダ人。観に行きたいーと思ってたのに、仕事の都合で行けなさそうです・・・。METみたいにアンコール上映してくれないかなー。
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