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2015年01月30日01:54

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宇宙太陽発電所と福島の原子力発電所用土地の活用ほか

事務所報の2014年11月に掲載したものです。

宇宙太陽発電所と福島の原子力発電所用土地の活用ほか
                      岡本 哲
1 宇宙太陽発電所と福島
学士會会報909号の紙版が岡山市にも届きました。宇宙太陽発電所の実現に向けて 篠原直毅京都大学生存圏研究所教授の講演録が収録されていました。さまざまなブレイクスルーによって静止衛星軌道上に宇宙太陽発電所をつくり商業的にペイさせようとするものです。
さて、宇宙からのマイクロ波受信設備に2・5キロメートル四方が必要となると現在福島の無人部分がけっこう使用可能なうえに送電設備はそのまま再利用できます。
雷や地震・津波の被害実験としても、比較対象がすぐそばにあっていいのでは。こちらのほうは地上における通常の巨大建築です。アンテナについてもフェーズドアレーアンテナの集積ですからひとつひとつの構造設計もできてますでしょうし、建築許可も容易におりることでしょう。

2 科学技術と軍事技術
 篠原教授の講演によると
1 打上費用削減 このままだと打上費用だけで80兆円かかってしまう
2 アンテナ開発 3万6000キロメートル上空から1ギガワットのマイクロ波を送電する巨大高精度高効率軽量安価なフェーズドアレーアンテナが必要
3 巨大構造物を宇宙空間で建設し制御する技術 数キロメートル級の超巨大構造物になる。現在は108メートル×78メートルが最高。
4 宇宙で巨大電力を制御する技術。国際宇宙ステーションの1000倍規模になります

 現段階では、2 アンテナ開発がおもに研究成果がでている部門で、スピンオフ技術として4種類のワイヤレス給電方式やユビキタス電源が実用化されています。それなのに衛星実証実験計画がまだありません。

映画「007 ゴールデンアイ」とか御厨さと美「ルサルカは還らない」では巨大人工衛星からレーザー光線を発射したり、熱線をだしたりしてヨーロッパ全体の電力網破壊とか日本の環境破壊とかを企む悪役が登場します。
最新兵器は軍事技術のかたまりですが、民生予算より軍事予算のほうが何桁もおおいので軍事技術転用可能な民生技術開発は政府にとおりいいものです。初期の日本の原子力委開発は兵器開発の側面もありました。宇宙兵器研究として20兆円程度の予算をとってきてつくってしまう手もあるようにおもわれました。
アメリカだと土地が広いし、放射能でつかえない土地も日本以上にありますから、より現実的にできそう。となると、学者がアメリカで研究したがって頭脳流出(英語だと頭韻をふんでブレインドレインといいます)がおきないかが心配です。

3 法的側面
宇宙での構造物管理の法律が未整備です、軍事的に利用されるときにどこの傘下にはいるのかとかを決めておく必要があります。アメリカのアマチュア無線の試験をうけたときマーシャルローが発令されたときはもよりの陸軍の指揮にはいるべし、というのを覚えました。日本のアマチュア無線には戰爭時や戒厳令などといった項目はありませんでした。
建設時送電時の保険が現在の保険法で可能なのか、国家賠償をどう設計するか、など課題はおおくなっています。
 運用がはじまった場合、すくなくともバンドプランに関しては電波法の改正が必要だし、電波の質をどう維持確保するか技術的法的にも解決すべき問題でしょう。

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