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2015年01月27日18:34

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本人が放つ自己責任という言葉

邦人人質事件 難局の安倍政権
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3244435

この日記を書き始めるにあたって、まず一言お断りをしておくが、僕も、後藤さんがなんとか無事に釈放され、日本に帰ってくることを心から願っている。
そのことだけは、ご理解いただき、この日記を読んでいただければ、と思う。

後藤さんは、今回イスラム国に拘束される前に、「自分の責任で、イスラム国支配地域に行く」という主旨のビデオメッセージを残して、シリア北部に向かったという。

彼がどのような目的をもって、イスラム国支配地域に向かったのか。
おそらくは、先に拘束されている湯川さんを助け出そうとしたのだろうと思われるが、その本心については、本当のところは本人しか知る由のないことだ。
だが、こういったビデオメッセージを残して、シリアに向かったということは、後藤さん自身、相当の覚悟を持って、イスラム国支配地域に向かわれたのだろう。

後藤さん自身、もし自分がイスラム国で何かあったとしても、それは自己責任だから、ということをメッセージとして残しておきたかったのだろう。

だが、僕個人としての意見を述べると、いくら後藤さん自身がそういった覚悟を持って、シリア北部に向かったのだとしても、それはあまりに軽率で無責任な行動ではなかったのか、と思うのだ。

結局のところ、本人が自己責任だからと言ったところで、いざ、こういった事態になった時、゛あの時、本人が自分の責任でイスラム国に向かう"と言ってたんだから、どうなろうとこっちに知ったこっちゃない、なんて言える筈がないのだ。
自己責任だからと放っておくことなんてできない。

少なくとも、政府は後藤さんを助けようとここ数日、頭を悩ませあらゆる打開案を尽くそうとしているだろうし、家族はなんとか無事に帰ってくることを願う。
そして、多くの日本国民は自己責任と言いつつも、後藤さんの無事を気に掛け、心配してこの事態を見守っているのだ。

そして、それはもう日本ばかりでない。
世界中の人が、後藤さんの安否を気遣っている。
また、後藤さん解放に向けては、日本政府ばかりでない、ヨルダン政府の力を借りなければ、どうにもならない事態にまでなっている。

確かに後藤さんは、今回、イスラム支配地域に向かうにあたって、なにがあろうと自分に責任という気持ちを持っていたかもしれない。
もしかしたら、今の自分の置かれた状況もすべて自己責任であると、今、この時も思っていらっしゃるかもしれない。

だが、その自己責任は、所詮本人だけの自分勝手な自己責任だ。
彼の起こした行動によって、一体どれだけの人が彼の安否を今も気遣い、一体どれだけの人や国を巻き込んで迷惑をかけたのか。
冷たいようだが、そのことだけは、例え無事に釈放されたとしても胆に銘じなければならない、と僕は思う。

こういった事態になった時。
いくら本人が自己責任と言おうが、そんなのは意味がない。
目の前で人が命の危険に晒されていたら、なんとかそれを助けようとする。
これは、雪山のスキー場での遭難で一緒だ。
入ってはいけないと言われている場所に入ってスキーをする。
本人は、自己責任だと主張し、そうやっているのかもしれない。
でも、いざ遭難したら、いくら本人が自己責任であると言おうが、だからといって放っておくことなんてできない。
勿論、中には自己責任だから、と放っておくこと人もいるだろう。
だが、中には、自己責任だと思っていても、なんとか助けようとする人もいる。

少なくとも、いくら本人が自己責任と言ったところで、少なくともそういった人たちには迷惑をかけることになる。
そのことについては、行動を起こす前に考えなければならないことではないのか。

結局のところ、本人が言う自己責任というのは、他人の迷惑を度外視したところにある自己責任で、それはつまり、自分のことだけしか考えていないところから出た自己責任に過ぎない。
本当の自己責任というのは、他人の迷惑までを考えて、初めて成り立つものなんじゃないだろうか、と僕は思うのだ。

随分と不謹慎なことを書いたが、冒頭でも述べたように、後藤さんが無事に帰ってくることを願っているのは僕も同じだ。
その上で、この乏しい情報と難しい状況の中、僕は政府は出来得る限り手を打っているのだろうと思っている。
その際どい状況の中、難しい判断に迫られるのは当たり前の話だ。



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