「イスラム国」ってずっと使ってる日本のメディア。
これじゃあ、てきとーに報道見てる人は、「イスラム教の国々」だと思っちゃうよ。
すぐやめてくれ。
とりあえずこの日本名がまぎらわしーので、この先は、英語表記をそのまま短縮した「ISIS」としとく。
てゆーか日本でだって、「アイシス」でいーじゃねーか。
ところで。
でもって今、日本人が人質となり、事件となっている、こんな状況で、こんなことを書くのはどうかとも思う。
でも、書こうと思う。
でも、
まず、先に。
ISISのやり方は間違ってる。
誘拐して身代金を要求して、自らをアピールしたり、活動資金を手に入れたり、
こんなやり方には、まったく共感できない。頭がおかしい。理解したくもない。
ただ、
間違ってるのは、その「やり方」なのだ。
もしかしたら、それだけなのかもしれない。
…
イスラム教の国にしばらくいたことがあって、たくさんの人と話した。
ほとんどの人は、アメリカが嫌いで、日本は大好き。
なのに今回こんなことがおきた。
ISISの今のやり方は間違ってる。でも、間違ってるのはその「やり方」だけで、気持ち的にはわからんでもない。
今の日本は、アメリカの属国になろうとしてる。イスラムの人達は、たぶんとても哀しいと思う。
日本という国への尊敬や親近感や信頼が、薄れていっているのかもしれない。
そしてそれは、日本人にとってもとても哀しいことだ。
日本人も、マスコミも、政府も、今、それを認識し、学ぶべきだと思う。
今の日本のメディアは、欧米目線でしか物事を伝えることしかできていない。
こんなんじゃ、わかりあうことなんかできやしない。
そして、
ひとつの事実がある。
人質となっている後藤さんが、誘拐・拘束されて、
その後すぐ、家族のもとに身代金の要求が、ISISからあった。
家族はそれを外務省に通報した。
ということは、
昨年中には、日本政府は、その事実を知っていたということだ。
また、湯川さんはISISに拘束され、行方不明になっていることも既に報道されていた。
なのに、その後、安倍首相がやったことは、、、
わざわざその中東へ行って、
ISISに2人の解放のために交渉したり、ではなく、
「ISIL(イスラム国のこと)と闘う(対策という意味だろうが)ために、周辺国に2億ドルの支援を約束する」
というものだった。
確かに「人道支援」が目的なのかもしれないけど、あきらかに、ISISを敵とした発言には違いない。
そしてそれを聞いたISISがすぐに反応した。
2人を人質にして、日本政府に、同じ「2億ドル」を要求した。
これがどういうことがわかるだろうか?
もちろんわかるだろう。
安倍さんだってわかっているだろう。
…
もちろん今、ISISの行いは悪だ。
その主張や目的には、納得できる部分も多くある。
「日本は十字軍に加わった。だから罰を受けるのだ」
それも言えてる。
西欧からの上目線の十字軍は、なんだか英雄っぽく日本でもとらえらえれてるけど、イスラムから見たら、単なる侵略者だ。
アメリカに迎合ばかりのパフォーマンスを繰り返す安倍政権・日本は、確かに、罰を受けるべき対象なのかもしれない。
でも、やっぱり、このやり方は間違ってる。
それだけは確かだ。
許せない。
ただ、その上で、ひとつ大事なことは、
ISIS=「イスラム国」は、イスラム教の国々や、ムスリム(イスラム教徒)の人々そのものでもなければ、代表でもない。
今となってはただの狂った集団だ。
もしかしたら、そのISISにしても、その一部のやつらだけが、狂ってるのかもしれない。
でも、日本のこんな報道では、まるでイスラムの国々や人々すべてが、なんだか危険なものに思えてしまう。
国と、個人、は違う。
産まれた場所や、宗教や、肌の眼の色で、わかることなんて、ほんの少しのことだ。
その人、個人と関わってみれば、そんなのほとんど関係ないってことがわかるはずだ。
みんな、自分と同じ人間だ。
仲間なんだ。
そんな当たり前のことが、くだらないメディアの報道で、ミスリードされていってしまう。
ほんとにろくでもない。
そしてもうひとつ。
基本、日本の報道は、欧米が正義だ。
そのせいで、きっとイスラム教やムスリムのことなんてぜんぜんわかってないくせに、多くの日本人は、いつのまにか上目線で、間違った価値観を植え付けられて、批判的な見方をしている。
確かに、ISISは「悪」だ。
オレ的にも、いまはもうそれでいい。
だけど、アメリカ、そして日本だって、決して「正義」じゃない。
自分の考えだけを正義と考え、相手を理解したり受け入れたりしようとしない、
日本は今、残念ながら、そんな国の仲間入りをしている。
最悪だ。
そんな最悪な国に住む、
何の力もない民衆のひとり、から、
それでも、言いたい。
…
「 イスラムの国々の人々へ。
あなた達は、私達の仲間です。
大切な友達であり、同じ地球に暮らす、家族です。
友達として、私はあなたを理解したい。
だから私達のことも理解して下さい。
でも、
でも、私は、ISISのやり方を許せません。
あなた達は、それを許しているのですか?
それが、アラーの教えですか?
私にはそうは思えません。
本当は、どうなのですか?
私はあなたを、理解したいのです。
それは、
あなたを、愛しているからです。
そしてISISの方々へ。
言いたいことはわかります。
うちの国のアホな利己主義の首脳の発言は本当に失礼だし、ISISの皆さんを不快にし、傷つけたことは、心から謝ります。
でも、あなた達のやり方は間違っています。
あなたがまた過ちを繰り返したら、
きっと他のイスラムの国々だって、あなた達を恥ずかしく思い、同じムスリムだと認めたくなくなるはずです。
どうか、あの2人、いや、すべての人質をすぐに解放して下さい。
そしてもう一度、ちゃんと話しあいましょう。
わかりあえるまで、心をぶつけあいましょう。
それとも、
そんなふうにわかりあうのは無理なことなのですか?
宗教や国境は、そんなに深い溝なのですか?
私は、そうは思いません。
思いたく、
ありません… 」
…
数年前、
放浪のなかで、
イスラム教の国にしばらくいたことがあって、たくさんの人と話した。
たまたま長距離バス停で近くにいたにーちゃん(おいちゃん?)が、
日本人か?と聞いてきて、そうだよって答えると、
めっちゃ嬉しそうに、話し始めた。
「オレは日本に出稼ぎに行ってたんだ。
そして日本が大好きだ。
日本に居た頃は、毎日忙しかったけど、本当に楽しかった。
休みの日にはディズニーランドにも行ったんだぜ。
仕送りもできたし、国に帰ってきたからは、稼いだお金で自分の会社が作れた。
でも、今はダメだ。
この国で、いくら働いても、まったく生活が楽にならない。
毎日をただ生きてくだけでせいいっぱいだ。
日本が懐かしいよ。
ほんとに楽しかった。
あれがオレの青春だった…」
…
みんな、仲間なんだよ。
みんな、友達なんだよ。
どうか、少しでも早く、
人質の皆が無事、家族のもとに戻れますように。。
ログインしてコメントを確認・投稿する