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2015年01月18日00:40

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満月の夕

NHKの特集、「満月の夕」が終わった。

soul flower unionの中川敬さんと
HEAT WAVEの山口洋さんが合作した名曲のドキュメンタリー。

僕も、この歌を大切に思う人の一人。
初めて聴いたときのことを、思い出した。

神戸の大学に行って、自分よりいつも先を歩いてくれて
面白いことや、素晴らしい音楽を教えてくれる兄が、
帰省したときにsoul flower unionのライブアルバム「ハイタイド・ムーンライト・バッシュ」を持って帰った。

ドスの効いた声に最初驚いたけど、
アイリッシュトラッドとロックと沖縄三線の不思議な組み合わせ、
そしてそれを支えるバックの恐ろしく安定した演奏。
フィドルやアコーディオンといった多彩な楽器の絶妙な絡み。
何より、ライブ音源とは思えないほどのクオリティ。

聴けば聴くほど、どんどんsoul flowerの音楽にハマっていった。
その中で際立って心を奪われるのが、「満月の夕」だった。

始めは阪神淡路大震災の復興に唄われた歌、ということを知らなかった。
いつしか自分でもこの曲を唄うようになって、
やがて自分自身も、導かれるように震災復興のために唄うようになった。


言葉だけになっていないだろうか。
自分が、この歌を唄っていいのだろうか。
自分に、何が出来るというのだろう。

考えても、答えは出ない。
それでも、イベントを続け、唄ってきた。


以前、ポレポレであった山口洋さんのライブを聴きにいった。

ライブに胸打たれ、思わず終演後に声をかけてしまった。
(人見知りなので、普段は絶対しない。)

「あの歌を、唄わせてもらってるんです。
 これからも、唄ってもいいでしょうか。」


山口さんは、
「誇りに思うよ。
 是非、これからも唄ってください。」

と言ってくれた。

ドキュメンタリーの中で、
山口さん自身が、阪神淡路大震災のときに
動くことの出来なかった自分を悔いていた。

僕が受け取った以上に、
山口さんの言葉には重みがあったんだろう。

震災という出来事を経験し、
人は出会い、別れ、考え、生きてきた。

その視点は、一つの出来事をキッカケにしていても、
当然ながら、様々だ。

それを唄う、という行為。
そして心を動かす、言葉、声、音。

僕がまだ聴き取れていない音が、
あの歌にはまだまだあるんだろう。


僕は、中川敬さんの歌詞と、山口洋さんの歌詞を
混ぜて唄っている。

それは、僕なりの視点だからなのかもしれない。


番組を見て、言葉を書かずに居られなかったので、
つらつらと日記を書いてみました。


この時代に、
この素晴らしい音楽が流れる世界に、
生まれてこれて良かったなぁ、と思う。

大げさだけれど、
僕はそう思うな。

おやすみなさい。


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