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2015年01月17日06:38

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重くシリアスなデビュー (#408)

side A
1. Anonimous / Weezer
2. Art Official Cage / Prince
3. If You Want It, Take It / The Boo Radleys
4. 'Heroes' (live) / David Bowie
5. I've Had It Up to Here / Weezer
6. Incident at Neshabur / Santana

side B
1. Paint Me / The Posies
2. Whisky Saga / The Fratellis
3. Star (live) / David Bowie
4. Tank / Emerson, Lake & Palmer
5. Take a Pebble / Emerson, Lake & Palmer

bonus
1. Believe in Something Other (Than Yourself) / The Posies
2. Feel the Benefit / 10cc

珍しく昼間から歩きに出てみることにしました。(今年初ですが…)

また1つ飛ばしてレベル3の510枚め。「解禁アーティスト」として新たにエマーソン,レイク&パーマーが参入してきたわけです。
「解禁」とは言え、この彼らのデビューアルバムは買ったことも借りて聴いたこともなくて、それでいて各種CDガイド系の本にはけっこう載っていることも多く、
要は「ロック史上の名盤」の一角を占めているものと思われ、
「アニキ、なんでこれだけ買わなかったかなー」という感じもあるのですが、

(ちなみにEL&Pのアルバム群をかつて私たち兄弟が分担して買った内訳は以下のとおり。
兄…「展覧会の絵」「トリロジー」「恐怖の頭脳改革」「作品第2番」「ラヴ・ビーチ」「イン・コンサート」
弟…「タルカス」「四部作(ちなみに2枚組)」
あらら。意外にオレ2タイトルだけだったんじゃん。)

でもまあ、ほとんどの曲はライヴ録音その他で聴いたことはあるものだったので、内容についてはだいたい「解っている」ものではあったのです。

でもまあ、改めて聴いてみますと、
「これは2枚目以降のどのアルバムに比べても、重くシリアスなアルバム。だっ。」
という印象がのしかかってきますね。

そしてその印象をほぼ1曲で決定づけているのが、「石をとれ(Take a Pebble)」。
12分20秒ほどもある曲がウォーキングタイムのラストに登場してくるのだから、困ったものです。

しかしながら、ちょうど神田川沿いを歩きながらこの曲をじっくり楽しむというのも、なかなか乙なものではあるなと。
このTake a Pebbleというタイトルはぜんぜん命令形ではありませんで、「河岸に立ち、ふと石を手に取り、水面に投げる」といった心象風景を歌っているわけですから、「石を取る」とすべきものでしょう。
12分以上もあるプログレ曲としては驚くほどシンプルな曲構造で、演奏はその曲想に忠実に、静謐な水面に浮かぶ波紋を描くように展開していきます。
隙間がたっぷり用意されたその描写法は、東洋的なものを志向しているとも見えます。

そして、その歌唱に圧倒的な説得力のあることを再確認させられるグレッグ・レイクさんですが、
彼はきっと、自らのファミリーネームからこの曲想を得たのではないか? 本日はそんなことをふと思わされました。

このアルバムはまた、けっこう「クリムゾン・キングの宮殿」(1969年)の影を引き摺っている作品、とも言えるような気がしますね。
プログレというジャンルを世に産み落とした突然変異とも言われる「宮殿」ですが、真にそのスピリットを受け継いでいる作品というものは、実は多くないというのが私の意見です。
おそらく、クリムゾン自身=R.フリップによる「ポセイドンのめざめ」、脱退した2人のメンバーによる「マクドナルド&ジャイルズ」、そして同じく脱退したレイクによる「EL&P」、1970年のうちにリリースされたこの3枚だけが、それに該当するのではないかと思われます。

残念ながら(なのか?)、その後のEL&Pは「娯楽大作」路線を突き進むことになります。
ただ、このアルバムとセカンド「タルカス」は、むしろ2枚組として聴くのがちょうど良いのかも知れませんね。そうすると、「タルカス」B面が「フィジカル・グラフィティ」D面的な位置づけになって、なんとなく収まりが良いような…?

((((((((((((  )))))))))))))

10cc「愛ゆえに」のラストを飾るこれまた大曲(3部構成)、「フィール・ザ・ベネフィット」を聴くと、
この人たち(エリック・スチュワート&グレアム・グールドマン)は、ホントはあの2人(ケビン・ゴドレー&ロル・クレーム)と、別れたくなかったんじゃないの?って、なんだか切なくなります。
だってこの曲のイントロ、Dear Prudenceみたいにも聴こえるアレですが、もっと似ているのは彼ら4人がまだ一緒だった時代の「オリジナル・サウンドトラック」に入ってるBrand New Dayという曲。
そしてこの曲の第2部、リズムがマンボに変わったあとの展開は、やはり「オリジナル〜」所収の大作「パリの一夜」の第2部にそっくり。
そして…作曲クレジットを見ると、Brand New Dayもパリの一夜も、ゴドレー&クレームの単独(!)作品なのでありました!

エリックによる歌い出しがものすごくポールだったり(メロディが甘すぎるのがこの曲が最初のチョイスから漏れた主因ではある)、
そのしばらく後に入るグレアムの追っかけコーラスのエコーのかかり具合がジョンそっくりだったり、
さらにはエンディングのギターの音色がまたまたDear Prudenceそっくりだったりと、突っ込みどころ満載のこの曲ですが、
聴けば聴くほど、味わいが出てきますね…。

それで、ウォーキングが終わってから16時間も経ってこんな時間の更新となってしまったのは、
夕方からちょっと仕事があり、その帰りにバンプで「ビートルズ生声セッション」を楽しんできたからなのでした。
今年こそ、たくさん日記が書けますように…。
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