今年も今日で終わり。マイミクの皆様には、たくさんお世話になりました。
今年最後の日記は六本木にあった伝説のソウル・バー、「ジョージ」です。
1964年に開店したジョージは15人も入れば満席のカウンターだけのバー。
お店に入ってすぐ右側にはジューク・ボックスがあり、コインを入れて
好きなソウルやリズム・アンド・ブルースを聞くことができるお店です。
カウンターだけの狭い空間ですが、そこに流れるソウル・ミュージックは
雰囲気を盛り上げ、ノイズの入るシングル盤の音はソウルの持つ力強さと
魂の叫びの素晴らしさを感じさせるには最適なバーでした。
お店は多くの来日したアーティストに愛されソウルの帝王、
ジェームス・ブラウンは、わざわざこのお店に近いホテルに宿を変更したり
するほどでお店の魅力は口コミで多くのアーティストに伝わり、
ザ・ローリング・ストーンズのメンバーも初来日時には5人が別々に来店。
イーグルスやヴァン・ヘイレン、セックス・ピストルズ、ブライアン・アダムス、
ホール&オーツもお気に入りのお店でした。
中でもホール&オーツは、ジョージがあるから日本は大好きというくらいで
このお店でツアーの打ち上げも行ったほどです。
私も打ち上げに遭遇したことがありますが、好きな音楽をかけ、
好きなお酒を飲みながら楽しんでいるバンドの様子を体験することができました。
ソウルが大好きなママ、故岡田信子さんが経営していたバーで
私もすっかりここが気に入り上京の際はよくお邪魔したものです。
来日するアーティストによってジューク・ボックスの選曲を変えたり、
ママの人柄は多くのアーティストを魅了。B・B・キングや
ブルース・ブラザーズ、ストーンズのカバーで有名なR&Bの名曲、
エブリバディ・ニーズ・サムバディ・トゥ・ラブを歌っていた
ソロモン・バークも来店したそうです。
このお店はミッドタウン東京の開発により移転を余儀なくされましたが、
お店は西麻布に移転し、麻布からも一度移転しまして現在の場所にあります。
先日、上京した際に久しぶりに訪問してみました。
キース・リチャーズはサッポロビールを注文したそうです
入り口からカウンターの向きは六本木にあった頃のお店からは
逆の向きに変わりましたがボトルが並んだバックバー、
天井に貼られたアーティストのポスター、
さまざまなバックステージパス、ギターピック、
コンサートチケットが飾られていました。
そして六本木にあったころと同じカウンター。
これも見るとジョージに来たと感じます。
決して奥行きが広くはないカウンターですが、
座るとちょうどよく感じられるから不思議。
カウンターに並べられた来日したアーティストのサインにも歴史を感じます。
ママは残念ながら亡くなり、お店は移転してしまいましたが
今のジョージには六本木にあったころからの品もそのまま残され、
この日もジョージを愛する人たちでカウンターが埋まっておりました。
天国のママも今のジョージを見守っていると思います。
六本木にあったころのお店を再現したもの。
私はよくカウンター中央に座っていました。
ソウル・バー ジョージ
住所 東京都港区西麻布1−10−7−2F
電話 03−3401−8335
伝説のソウル・バー、ジョージに新たな伝説が生まれますように。
皆さんお世話になりました。どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
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