mixiユーザー(id:3472200)

2014年12月29日03:03

552 view

学部生、火星の水を発見するための新しい探査法を開発

世界大百科事典内の溶岩チューブの言及


【溶岩トンネル】より


…玄武岩質の流動性に富む厚い溶岩流中に生じるトンネル状の空洞。小規模のものは溶岩チューブlava tubeと呼ばれる。直径は最大数mくらいで長さは数km以上のものもある。…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
https://kotobank.jp/word/%E6%BA%B6%E5%B2%A9%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%96-1432170



ワシントン州立大の学部生、火星の水を発見するための新しい探査法を開発

October 3, 2014.


Washington State Universityの学部生となるKellie Wall (21) は火星の地下に存在しているかもしれない水を探知することができる新しい探査法を発見し、この発見成果を学術専門誌「Nature Communications」を通じて発表した。


学部生の論文がインパクトファクターではNatureやScienceに次いで評価が高いNature Communicationsに掲載されるということは極めて異例と言えるだろう。

彼女は、ワシントン州東部からオレゴン州で広く見つかる玄武岩を調査することにより、水の存在は、玄武岩の結晶形成に影響を与えていることを発見した。その上で、彼女は Curiosityローバーが火星の Gale Craterで発見した火山性の岩石を地球上の玄武岩と比較調査することで、玄武岩の持っているこの特徴は火星の火山性の岩石にも応用することができることを発見した。

Wallは、子供の頃に父親といっしょにカスケード山脈を旅行した際に、セントヘレンズ山で
【溶岩チューブ】を発見してから火山に魅せられてきた。

しかし、その後、WallはWSUのコミュニケーション学科に進むと、科学の単位を取得するために地理学の講義を受講すると、再び、火山に対する好奇心が復活し、直ぐに、専攻を地理学に変更することになったのである。

そして、初年度において彼女の指導教官は、彼女に対して地球と火星の火山の噴火メカニズムの比較検討という研究テーマを与えたことがきっかけとなり、今回の学部生としては異例の論文発表につながった。

彼女の指導教官を務めたMichael RoweとBen Ellisは、学部生として彼女程、優秀な学生を見たことがないと述べる。だからこそ、学部生の研究テーマとしては難易度が高い、地球と火星の火山の噴火メカニズムの違いというテーマを与えた。

その上で彼女は、この研究を進めるにあたって地質学者が良く用いる「groundmass crystallinity(石基結晶)」という指標化法を用いることで火山性の岩石の分類を始めることから開始した。

「チョコレートチップクッキーの断面を良く見ると調理法によって内部には異なる模様が付いていることが判るでしょう」と彼女は言う。つまり、彼女は概念的にはチョコレートクッキーの断面の模様と同じ特徴を火成岩について調べることから始めたのである。

そして、この石基結晶の特徴をWSUの玄武岩研究室が有するX線回折装置を使って調べることで水に衝突して急速に冷却が進行した火成岩とそうではなくゆくりと冷却が進行した火成岩との間では、結晶の形成に違いが見られることを発見した。
原文 (English)

Source Reference: Washington State University, "WSU Undergrad Helps Develop Method for Detecting Water on Mars".


コメントを書き込む



Related



火星探査ローバー、太古の火星上で生じた流水を示す強力な証拠を発見
衛星画像からは火星上にはかつて生じた水の流れを示す跡を見ることができるが、 Mars rover missionsは、初めて火星上にかつて存在していた流水の跡の証拠を発見した。

40億年前の火星の大気には酸素が豊富に含まれていた、オックスフォード大
地球で採取された火星起源隕石とNASAの火星探査ローバーによって調査された火星の岩石のデータを比較することにより、40億年前の火星の大気には酸素が豊富に含まれていたことが判った。40億年前というと、地球の大気の酸素濃度が上昇する25億年も前のこととなる。

NASA: 2020年に実施予定の新火星探査ミッションの概要を公開
NASAは2020年に火星に居たかもしれない過去の生命の痕跡を探すための新探査機を送ることを予定している。この新探査ミッションでは、将来行われるであろう、火星のサンプルリターンミッションや有人探査ミッションのため、火星でサンプルを回収することが計画されている。

CSIRO: 40億年前の火星に生命の生存が可能な泥が存在していた
NASAのMars Opportunity Roverによって実施されたこれまでに分析された中でもっとも古いものとなる約40億年前の鉱物の分析結果から、当時の火星には生命の生存に適した大量の液体の水が存在していたことが判った。

NASA: 火星で初めて有機物の検出に成功
NASAのチームは、Curiosityローバーに搭載されているSample Analysis at Mars (SAM)を使って火星上で初めて有機分子の検出に成功した。有機分子は地球上の生命の構成要素となるが、同時に、非生命活動によっても生成されている。そのため、現状においては火...




More Physics »


Laser オーストラリア国立大、レーザーを使ったトラクタービームの実験に成功
レーザー物理学の研究グループは、円の周辺部分が明るく、中心部分が暗い中空型のレーザービームを使用することで、物体を引き付けることを可能にするトラクタービームを製作することに成功した。 …

Phonons バッテリーの素材として最適な電導性プラスチックを開発、パデュー大
「ラディカル・ポリマー(radical polymers)」と呼ばれている電導性の特性を持つプラスチックを使用することで、低コストで透明なソーラーセルや柔軟で軽量なバッテリーの生産を行うことが将来的には可能となるかもしれ …

Fusion ビールを素早く冷やすための化学的なライフハック
ビールを飲みたいのに、ビールが冷えていない時にはどうしたらいいだろうか?American Chemical Societyによる今週号のビデオニュースレターでは、そうした日常生活における化学的ライフハック的なアイディアに …

Chemistry メガロドンと病的科学
科学史においてはしばしば、確固たる証拠に基づかず科学者の主観的な判断によって誤った結論が導出されることがある。このことを専門用語では、「pathological science(病的科学)」と呼んでいる。 …

Hydrogen スタンフォード大、普通の単三電池で動かすことできる水素発生装置を開発
Toyotaは2015年から北米市場向けに燃料電池自動車の販売を開始することを予定し …

Quantum シュレーディンガーの猫が死んでいる姿を見るには?(あるいは生きている姿を)
量子力学のもっとも奇妙な一例としてシュレーディンガーの猫のパラドックスを挙げることができるだろう。 …

Superconductors 高温超伝導の理論的解明に成功、イリノイ大
University of Illinois at Chicagoの物理学研究チームは、電気抵抗による電流の損失が生じない超伝導技術を用いたエネルギー・スーパーハイウェー(energy superhighways)の開発 …

Strain 国際研究チーム、ホウ素分子による格子状構造体を世界で初めて確認
30年前に発見されたバッキーボール(buckyballs)と呼ばれているサッカーボールのような形状をした炭素分子構造は、その後のナノテクノロジー分野の研究促進に大きな貢献をした。そして今、新たな分子によるバッキーボール構 …

Gold 中世日本の職人はナノスケールの薄さを持つ金箔を製作していた、ポルトガル人研究者
桃山時代から江戸時代に制作された6点の南蛮屏風を特殊な非破壊分析法で解析を進めた結果、中世の日本の金箔職人は、金をナノメートルの薄さまで引き延ばすことにより金箔を作り上げていたことが判った。この研究は、ポルトガルのAto …

More »
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−以上転載ーー
http://jp.sciencenewsline.com/articles/2014100318520036.html
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年12月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031