「陰謀説」に陥ると、世界は狭くなる。
関沢英彦 | 博報堂生活総合研究所顧問/東京経済大学教授
2014年12月28日 10時0分
あなたのまわりにも、いるでしょ?
「今度の人事は、バックにあいつがいて、企んでいるんだ」とか
「あの国で起きた今回の事件は、実は、某国の仕組んだことでね」
とか、詳しく解説してくれる親切な人。
もっとも、そうした「見解」は、国際問題などであれば
どこかのメディアに、似たような記事があったりするのですが
もちろん、確かにそうである場合も少なくないでしょう。
世の中は、善意だけで作られているのではありませんから。
ただ、世の中が、すべて「陰謀」によって動かされていると思い込むと
毎日が、息苦しく、つまらなくなるのでは。
なぜなら、そう考えると、こちらにできることは、
「受け身の対処」だけになってしまいます。
陰謀というのは、悪意を持って意識的に、何かを仕かけること。
そうした行動は、競い合う相手をおとしめるために起こります。
でも、現実は、「相手は、そうきたか、では、どう対抗しようか」と
互いに「模索」しながら、行動した結果、事態は動いていく。
最初から、相手側に「悪意のグランドデザイン」、つまり、陰謀があって、
着々と時代をそちらに向かわせていると考えるのは
逆に、相手の力を過剰に大きく見すぎています。
陰謀はあるかもしれない、しかし、それと関係なく、そうした企みが
成功しないように、こちらが先手を打つ、という「気迫」が欲しい。
「陰謀説」を信じて長談義をするよりも、あなたの「戦略」を!
関沢英彦
博報堂生活総合研究所顧問/東京経済大学教授
商品を訴求する「コピーライター」、時代を斬る「コンセプトライター」を経て、人々の考え方をクリエイティブに変えていく「発想法プロフェッサー」へ。その基本は、ことばのデザイン。ことば。それは、考えであり、思いであり、あなた自身です。ことばの井戸をもぐっていけば、時代の地下水流にも出会うはず。私生活とか、ビジネスとか分けないで、まるごと、つかまえようよ。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://bylines.news.yahoo.co.jp/sekizawahidehiko/20141228-00040947/
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