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2014年12月24日22:22

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目リークリスマス

目に不調を覚え、眼科に行くことにした。なるべく早く診てもらいたかったので今日、帰り道で夜間診察している眼科を調べ行ってみた。

古民家風の外観から先端医療は期待できなかったがわざわざ来たので門をくぐった。中には80はゆうに超えていよう老夫婦が静かに着座していた。何も言わずそっと戸を閉め帰るのが正解だと分かってはいたが、私は保険証を提示してしまった。
向こうも突然の来訪者に若干驚いていた節がある。両者、恐る恐るの診察が始まった。

医「どうしたの」

僕「右に比べ左目が暗く見えるんです。あと寝起きなどに視界が黄色く見えるんです。」

医「暗く見えるのは今も?」

僕「はい、右と比べると暗いです」

医「ふん、それだけ?」

僕「はい、あと寝起きに視界が黄色く・・・」

医「黄色?」

僕「はい」

医「でも、今はもう治ったんだね」

僕「いや、今も左は若干暗いです」

医「左が暗い・・・それだけ?」

僕「あと、寝起きに黄色く見えます」

医「黄色?」

僕「はい」

医「でも、今はもう治ったんだね」

僕「いや、今も左は若干暗いです」

医「左が暗い・・・それだけ?」

僕「あと、寝起きに黄色く見えます」

医「黄色?」

こんな調子で診断はループし、医師の書くカルテは「キイロ」というキーワードで埋め尽くされていった。


その後、医師は私を暗がりに誘った。そこには見たこともない旧式の器具が並んでいた。
医師はその中から2つの器具をチョイスし診断を始めたが、私には何を測定しているのか皆目見当もつかなかった。その後、医師はライトで私の目を照らし、1cm位まで顔を近づけ虫メガネで目を覗き込んできた。キスするのではないかと思うほどの距離だった。クリスマスイブの夜に暗がりで老人に唇が触れそうな距離で瞳を覗かれている状況に、僕は笑いをこらえることができなかった。

その後すぐに「視力を測ろう」と言い、往年のドリフのコントで出てきそうな丸メガネを渡された。メガネの片側には黒いフタがしてあって片目しか見えない仕組みになっていた。
ライトを当てられた直後だったので、僕は「まだ目にライトの光が残っててよく見えないのですが」と言ったが取り合ってもらえず、視力検査は始まった。

医「これは?」

僕「へ」

医「そ、これは?」

僕「は」

医「そ」

最初、「そ」と言うので正解は「そ」だったのかと思ったが、この「そ」は「そうです、正解」の「そ」だったようだ。
下の小さい文字は読めなかったが、医師が丸メガネに乱視用レンズを入れてくれたら少し見えるようになった。


最後にまた症状を聞かれ、「もう今は治ったんだね」と言うので「はい」と答え、コント観覧料として2000円を支払い眼科を後にした。
大きい病院に行こうと思う。
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