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2014年12月13日21:34

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ボリショイバレエ バヤデール

2014/12/3木 18:30- 東京文化会館

原振付:マリウス・プティパ(1877年)
追加振付:ワフタング・チャブキアーニ、コンスタンチン・セルゲーエフ、ニコライ・ズプコフスキー
振付改訂:ユーリー・グリゴローヴィチ(2013年)
音楽:ルートヴィヒ・ミンクス
指揮:パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団

ニキヤ(寺院の舞姫):スヴェトラーナ・ザハーロワ
ソロル(戦士、ニキヤの恋人):ウラディスラフ・ラントラートフ
ガムザッティ(ドゥグマンタの娘):マリーヤ・アレクサンドロワ

ボリショイ祭りの第二弾はバヤデール。バヤデールは日本でも時々上演される演目ですが、最近、個人的には余り面白くないと思っているマカロワ版を観ることが多かったので、グリゴローヴィチ版を楽しみにしていました。しかもニキヤにザハロワ、ガムザッティにアレクサンドロワという私にとっては最高の配役。同様に感じていたバレエファンは多かったようで、私のバレエ友達のほとんどがこの日に来場しておりました。

文化会館の改修後オープンの演目でもあったこの日の公演、期待に違わず素晴らしかったです!白鳥で表現力の進化に驚かされたザハロワはこれ以上ないほどの完璧なニキヤでした。圧巻はやはり、花かごの踊り。言葉で表現するのが難しいくらい、形態的にもそして、感情表現的にも凄すぎて、息をするのを忘れてしまいそうでした・・・。しなやかでしかも強靭さを感じさせる彼女の踊りは、クラシック・バレエの一つの完成形なのでは。実は、個人的にはザハロワは私のストライクゾーンからは外れるのですが、それでも個人の嗜好性を越えた何か普遍的なところで本当に凄いと畏怖の念を感じるし、観たいと思うダンサーです。

そしてバヤデールは、ガムザッティがよくないと面白くない演目。ザハロワのニキヤは決して弱々しくなく、かなり意志の強い姫なのですが、それに負けない強さを持つアレクサンドロワ、最高でした!この作品は女の戦いが見どころの一つ。二人がソロルを争うシーン、まさに火花散る感じ。二人が同時に跳んだ瞬間は目に焼き付けておかなくちゃーとゾクゾクしました。ああ面白かった。

さて女性上位な感じのバヤデールではありますが、ソロルのラントラートフもとてもよかったです。以前、ロスト・イリュージョンというラトマンスキーの作品にヴィシニョーワと共に主演していた彼を映画館で観たときはピンとこなかったのですが、今回の来日公演では私の中で株が上がりまくり。確かなテクニックと美しさとそして若々しさとを持ち合わせていて、素敵なプリンシパルだと思いました。あの映画の時から成長したのかな?それとも、古典の方がよさを発揮しやすいタイプなんでしょうか。いずれにせよ、今後が楽しみです。

主役3人以外の群舞やソリストも、皆素晴らしかった。男性群舞に見応えがあるのは、ボリショイの伝統でもあるのでしょうね。太鼓の踊りなんかは見栄えも美しい男性達が奴隷の恰好でがっつり踊ってくれてたまらなかったです♪グリゴロ版大好き!そうそう、奴隷頭は白鳥で王子を演じたロヂキン。たくましい中にも美しい奴隷でした。

ボリショイ祭りは、この後のドン・キホーテでクライマックスです!

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