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2014年12月13日17:56

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デュエル25

今日は休み、何か久しぶりにゆっくりした気がします。
最近、外が目茶苦茶寒いです。
風邪も流行ってるので注意しないといけないですね。

今日はデュエルの続きをアップします。
何とか年内には決着出来そうな予感がしてきました。
愛姫&雪鏡vs珠魔です!


「招かれざる決闘者」その25


「・・・か、体が勝手に」
「雪鏡ちゃん!」

雪鏡の体をよく見るとかすかに目に見えるほどの細い蜘蛛の糸が無数に絡まっているのが分かった。

「アラクニドの効果によって、雪鏡ちゃんの行動は全てあたしが決定するの。」
「そ、そんな・・・それじゃどうしようもないよ!」
「うふふ・・・大丈夫よ。その蜘蛛の拘束を解除する方法はちゃんとある。」
「・・・え?」
「毎ターン4000ポイントのライフを払えば、その蜘蛛の拘束は解除されるわ。」
「よ、4000ポイントって!?」
「・・・最初のライフと同じ。」
「そうよ。それだけのライフを払えば完全に蜘蛛の拘束を解除できるわ。それができなければ、カードをプレイする毎に500ポイントのライフを払うのね。」
「・・・くっ。」
「さあ、どうする?4000のライフを払う?それともカードをプレイする毎に500のライフを払う?もしくはあたしにすべてを預けるのかしら?」

残り僅かなライフを払わなければ行動そのものができない。そんな絶望的な状況の中、雪鏡は最善の行動を瞬時に判断する。寸分の迷いも無く雪鏡は自らのライフと引き換えに蜘蛛の糸による拘束を解いた。

「・・・私は、500ポイントのライフを払って、カードを1枚セット。」

雪鏡 LP2100→1600 伏せ×1

「・・・これで、ターンエンドよ。」

雪鏡 LP1600 手札×0 場 モンスター×0 伏せ×1
魔力 0/250000

「うふふ・・・あたしのターンね。」

珠魔 LP8400 手札×1

「・・・この瞬間、罠を発動するわ。」
「あら、ライフを払ってまでこの状況でまだ足掻くの?」

伏せカードを発動するためには再び蜘蛛の糸の拘束を解かなければならない。けれど、それだけのリスクを冒してでも伏せカードを発動せざるを得ない状況だった。

「・・・構わない。でないと私達は負ける!罠カード『覇者の一括』!」

覇者の一括 通常罠 発動魔力500
相手のスタンバイフェイズに発動できる。このターン、相手はバトルフェイズを行えない。

ライフを払うことで雪鏡の体には負担がかかる。うな垂れるきらを見て愛姫が叫ぶ。

「き、雪鏡ちゃん、大丈夫!?」
「・・・くぅ、大丈夫、これであいつはバトルができない!」

覇者の一括 通常罠
雪鏡 LP1600→1100
珠魔 バトル不可

「うふふ・・・うまく蜘蛛の攻撃を防いだわね。」
「・・・貴方はその蜘蛛に全魔力を注いだ。つまり、もうこれ以上カードを展開できない。」
「そうね・・・よく分かってるじゃない。だけど、アラクニドがいればもう十分よ。あたしは何もせず、ターンエンド!」

珠魔 LP8400 手札×1 場 モンスター×1
魔力 530000/530000

「私のターン!」

愛姫 LP2100 手札×1

「・・・愛姫、あの蜘蛛さえ倒せば私達の勝ち。」
「う、うん!あの蜘蛛さんの攻撃力と『青眼の究極竜』の攻撃力は同じ・・・それなら!
『青眼の究極竜』でアラクニドに攻撃するよ!」
「え!?」

愛姫の命令に反して青眼の究極竜はまったく動こうとはしなかった。いや、よく見ると動こうともがいているが何かの力によって動けないでいるようだ。やはり無数の細い蜘蛛の糸が青眼の究極竜を捕らえているのが分かった。

「何で・・・?蜘蛛の糸は500のライフを払えば解けるんじゃないの!?」
「うふふ・・・残念だけどアラクニドの糸はプレイヤーだけじゃなくてモンスターにも影響を与えるの。よって、『青眼の究極竜』は相手の場にいながらもあたしのコントロールになる。」
「そ、そんな・・・」

蜘蛛の糸は青眼の究極竜の体内までも犯し、その脳内に強制的に命令を下す。

「さあ、『青眼の究極竜』!愛姫ちゃんに攻撃なさい!!アルティメット・バースト!」
「・・・愛姫!」

青眼の究極竜の強力な破壊光線が愛姫を襲う。

「あうぅ・・・罠カード『聖なるバリア−ミラーフォース−』!!」

聖なるバリア−ミラーフォース− 通常罠 発動魔力 1000
相手モンスターが攻撃をした時、相手フィールド上の攻撃表示モンスターをすべて破壊する。

「・・・今『青眼の究極竜』はあいつの手の中、これなら防げる。」

愛姫の前に現れたバリアによって攻撃は跳ね返され、青眼の究極竜は粉々に吹き飛んだ。だが、愛姫も雪鏡も予想もつかなかった驚くべき光景がそこには広がっていた。

「ええ!?き、雪鏡ちゃん、あれ!!」
「・・・ど、どうしたの?ええ!?」

反射された破壊光線は何と珠魔の場にいるアラクニドの体を捕らえ、その体を木っ端微塵に吹き飛ばした。無敵だと思われていた蜘蛛が呆気なく破壊されていたのだった。

「あらあら・・・アラクニドが破壊されちゃったわね。木っ端微塵に吹き飛んじゃった。」
「う、嘘・・・その蜘蛛さんは無敵じゃないの?」

青眼の究極竜 攻撃力4500 アラクニドの洗脳により愛姫に攻撃
聖なるバリア−ミラーフォース− 攻撃表示モンスター全破壊
青眼の究極竜 破壊
殺戮の聖蟲 無間蜘蛛 破壊

あまりに呆気ない出来事に愛姫が拍子抜けしていた。

「あ、あれ・・・終わっちゃったの?こんなにあっさり・・・」

だが、雪鏡は言いようのない不安に襲われていた。

「・・・違うわ。」
「え?」
「・・・愛姫、思い出して。無間蜘蛛の本当の恐ろしさ・・・」

阿鼻地獄で見学した無間蜘蛛の姿、あれが恐ろしいと思ったのは決して無敵だったからでも強かったからでもない。

「えっと・・・あの蜘蛛さんって確か・・・」
「・・・死んだら分裂するのよ。」
「よくできました。」

2人の結論に珠魔は良い笑顔で拍手をしていた。

「ええ!?はっ!?そ、そんな・・・あれは・・・!?」
「・・・や、やっぱり・・・」

破壊されたはずのアラクニドの肉片が元に戻る。しかも、それは1体に戻るのではなく、もう1体増えていると言う最悪の状況で。

「うふふ・・・その通り、これがアラクニドの能力、無間地獄。破壊耐性は何にも無いけど、アラクニドが自分のフィールドを離れた時、フィールドに舞い戻り、さらに自分とまったく同じ能力を持ったモンスタートークンを1体生み出すのよ!」

殺戮の聖蟲 無間蜘蛛 攻撃力 4500 墓地より帰還
無間蜘蛛トークン 攻撃力 4500 ★12 特殊召喚

「うふふ・・・蜘蛛の子を散らすとはよく言ったものね。本来ならば肉片となった数だけ子蜘蛛を生み出すところだけど、これはゲームだから1体だけなのよ。それでも、無間に蜘蛛は現れるけどね。」
「あわわ・・・あ、あんなのどうやって倒せば良いの!?」
「くぅ・・・」
「これこそが蜘蛛が最強たる所以、高い戦闘能力に機動力、繁殖力、これに無間地獄の無間の力を合わせれば、アラクニドは最強の聖妖蟲となる!」

殺戮の聖蟲 無間蜘蛛(さつりくのせいちゅう・アラクニド) 維持魔力250000
聖妖蟲族/カオスシンクロ・効果 無属性 ★12
カオスチューナー+シンクロモンスター1体+ダークシンクロモンスター1体
このカードはカオスシンクロ召喚によってのみ特殊召喚できる。このカードが存在する限り、相手は4000ライフを払わなければそのターン、カードを1枚プレイする毎に500ライフを払わなければならない。また相手モンスターの効果発動、攻撃対象はこのカードのコントローラーが決定する。このカードが自分フィールドを離れた時、このカードは自分フィールドに戻り、このカードと同じモンスター効果を持つ無間蜘蛛トークン(聖妖蟲族/無属性★12攻/守4500/3800)1体を特殊召喚する。このトークンは魔法・罠ゾーンにも特殊召喚できる。このトークン1体を生け贄に捧げる事でこのターン、このカードはこのデュエル中に使用したモンスター1体の効果を得る。
攻撃力 4500 守備力 3800

「うふふ・・・傷つかないことが最強じゃないの。傷つけられてもすぐに立ち上がることができる。これこそが最強たる蜘蛛の姿よ。伊達に4億年もの永きに渡って繁栄してきた種じゃないわ。」
「くぅ・・・」
「さて、アラクニドが2体になったことで貴方達がアラクニドの糸を解除するために必要なライフも倍になるわ。」

フィールドに蔓延る蜘蛛の糸は2体分となり、その拘束力もまた2体分となる。

「き、雪鏡ちゃん・・・」
「・・・愛姫、諦めないで。まだ、私達にはライフが残ってる。」
「で、でも・・・」
「愛姫、自分を信じて・・・そして、パートナーである私を信じて!」
「雪鏡ちゃん・・・うん、そうだね!まだ終わりじゃないよ!こんな糸!解いちゃうもん!!カードを1枚伏せて、ターンエンド!!」

愛姫 LP2100→1100 手札×0 場 モンスター×0 伏せ×2

「・・・私のターン。」

雪鏡 LP1100 手札×1

「・・・このカード?」
「雪鏡ちゃん?」
「・・・愛姫、行くよ。私達は負けない。これが私達に力をくれるカード。魔法カード『魔力の包帯』を発動!」

魔力の包帯 通常魔法 発動魔力25000
このカード発動後、このデュエル中ライフを払う効果は「自分の魔力ポイントを払う」に変更できる。払った魔力はそのターン回復しない。

愛姫と雪鏡を包み込むように不思議な包帯が現れて強力な魔法陣を形成する。その結果意に守られた二人は新たな力を得る。

魔力の包帯 通常魔法
雪鏡 LP1100→100
ライフを払う効果を魔力を払う効果に変更

「ライフを払う効果を魔力を払う効果に変えたのね。うふふ・・・なかなかやるじゃない。
でも、これで雪鏡ちゃんのフィールドはがら空きね。」
「・・・愛姫、後は頼んだよ。」

全てを出し尽くしたかのように雪鏡が言う。確かに雪鏡に残されたカードはもう1枚も無い。

「雪鏡ちゃん!?」
「・・・私はこれでターンエンド。」

雪鏡 LP100 手札×0 場 カード×0

「あたしのターン。」

珠魔 LP8400 手札×2 

「さて、雪鏡ちゃんにトドメをさしてあげましょうか。さあ、アラクニド、雪鏡ちゃんにダイレクトアタックよ!!」

2体のアラクニドが雪鏡に向かって強力な牙を突き立ててきた。成す術の無い雪鏡は雲の餌食となるはずだった。

「・・・愛姫?」
「雪鏡ちゃん、まだ諦めないで!2人で珠魔ちゃんを倒さないと意味が無いんだから!!」
「・・・『攻撃の無力化』?」
「うふふ・・・確かに無敵効果の無いアラクニドには有効な手段だわ。あらあら、ちょっと甘く見すぎたみたいね。」

アラクニドにはトークンを生け贄に他の蟲の力を発動することができる。この効果でカブトムシか蠍の力を得ていれば今のは防げなかった。完全なる珠魔の誤算だった。

「雪鏡ちゃん、しっかり!」
「・・・愛姫、ありがとう。ごめんね。2人であの蜘蛛を倒すよ!」

2人は再び強い意志をその目に宿していた。

・・・・・

今日はここまで。
無間蜘蛛、ラスボスだけあってえげつない効果ばっかりです。
しかも不死身で何度も蘇ってくるとか・・・倒す手段は今のところ不明です。
最後に出てきた魔力の包帯は以前、C・トベルトさんから20回記念にと頂いた物を使わせていただきました!
「魔力の包帯」、読みは良いのを思いつかなかったので想像にお任せです。
愛姫と雪鏡、何度も絶望の淵から立ち上がってきたので今回も十分やってくれると思います。
次は蜘蛛を倒すことを目指して頑張ります。
それではここまで読んでくれた方、ありがとうございました!!
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