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2014年12月08日08:46

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VFXの進歩よりも、なぜいまゴジラなのか?

『ゴジラ』10年ぶりに“日本版・新作映画”製作決定! 東宝「ハリウッドにも負けない」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=25&from=diary&id=3175139
先日見たばかりの『寄生獣』は予想したよりもはるかに面白かった。なぜなら、なぜいま『寄生獣』なのか?という制作意欲、そのエナジーがしっかりと作品に反映されていたから、つまり新しい現代的視点、そこにリアリティーとアクチュアリティーがあったからだ。

この夏公開されたハリウッド版『ゴジラ』はひどい作品で、私はレビューで★1をつけたが、ただのモンスター映画としか、ゴジラを理解できないハリウッドの、異文化への傲慢さを改めて考えさせられた。

では日本でどうリブートするのか?平成ゴジラシリーズが成功しなかったのは、VFXを駆使すればもっと面白い映像になるだろうと過信して、リブートの意味、ゴジラをどう新しく意味付けるか?その作業を疎かにしたことにあっただろう。

この夏のアメリカ版ゴジラはCGだが、CGの欠点である、リアルにすればするほどアンリアルになるというパラドクスを解決できない。鼻のあたりに皺をよせて咆哮するゴジラはまるで怒った土佐犬のようだった。

怪獣映画こそはマンガやアニメとならんでクールジャパンの財産のひとつだが、リブートに必要なのは、いまの日本と世界への批評眼だ。このリアルな現実に、ゴジラというファンタジーをどう成立させるか?そこが難しいのだ。あの第二次世界大戦のトラウマが残っていた時代、冷戦の緊張、第三次世界大戦への恐怖があった時代よりも、もっと残酷な方向に、世界は動いてきたのかもしれない。インターネットがもたらした高度情報化管理社会という悪夢を超えた現実に、日本も世界も立っているのだという認識がなければリブートの意味はない。あのバットマン・ダークナイトの成功したのは、アメリカ社会への絶望感の共感だろう。

あのゴジラとともにさんざんリブートに失敗しつづけたウルトラマンがいまマンガでその新しいチャレンジをやっている。欠点は多いが、それでもいまの新しいウルトラマンを作ろう!という思いは伝わってくる。

じゃあ、ゴジラはどうするのか?

っていうか、そのまえに(あとでもいいけど)、あの『サンダ対ガイラ』のリブートのほうがやりやすいと私は思っているんだけど、どうですか、東宝さん?



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