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2014年12月07日21:50

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【祝100回・文字起こし】2014.12.6 ラジオ・フォーラム第100回 小出裕章ジャーナル【福島原発の今 使用済み核燃料の取出し作業はなぜ遅れているのか?】

たね蒔きジャーナル打ち切りの後、有志によって発足したラジオ・フォーラム。
今回で記念の100回目を迎えましたわーい(嬉しい顔)

文字起こしも100回目ということで、ちょっとだけ自分を誉めてやりたいと思いますあせあせ

共産党は3.11以前の、小出さんや広瀬隆さんへのバッシングをきちんと謝罪するのが筋ですよ。
そうすることで共産党に対する信頼感も上がって、支持も増えていくと思うんですけどね。



ラジオ・フォーラム第100回
http://www.rafjp.org/program/100/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:湯浅誠(社会活動家)

湯浅:小出さんよろしくお願いします。

小出:こちらこそよろしくお願いします。

湯浅:ラジオフォーラムも100回目ということで、本当にお世話になりまして。ありがとうございます。

小出:そうですか、もうそんなになるんですか?

湯浅:そうなんです。

小出:はい。お世話になりました。

湯浅:何かあの、私は5回に1回しか喋ってませんけど、小出さんは100回喋ってるってことですよね。

小出:ああ、そういうことになるわけですね。

湯浅:(笑)

小出:はい。驚きです。

湯浅:で、100回来たからってわけじゃないんでしょうが、今月と来月の、12月と1月の小出裕章ジャーナルは、特集シリーズでお送りしようと思っておりまして、

小出:そうですか、はい。

湯浅:12月は、『福島原発の今』、そして1月は、もう本当そもそも論ですが『原発はなぜいけない?』と、いうことについて、お伝えしていきます。

小出:はい。

湯浅:それで、今月は、『福島原発の今』ということなんですけれども、今日のテーマは、「使用済み燃料の取り出し作業はなぜ遅れているのか?」と。

小出:はい。

湯浅:えー、この間、1号機の核燃料取り出し作業が、当初計画より大幅に遅れているという見通しを、国と東京電力電力が明らかにした。

小出:はい。

湯浅:使用済み核燃料プールからの取り出しは2年、原子炉内で溶けた核燃料の取り出しは5年ずれ込む見通しで、今後、中長期ロードマップを改定する来春ぐらいまでに、計画を固めるという話らしいんですが、

小出:はい。

湯浅:まあそもそもね、経験したことのないことの工程表って作れるのか?っていう、感じがしますが、どう・・・

小出:はい。あの、湯浅さんが仰ってるとおりで、今現在進行していることは、人類が経験した初めてのことなんです。で、ん・・・東京電力も国も、もともと事故が起こらないと言ってきたわけで、大変まあ楽観的な思惑の元に原子力というものを進めてきました。そして事故が起きてからも、何とかまあ、楽観的楽観的にまあ、行けないかというふうに、彼らは思いながら、対処しようとしてきたのですけれども、ことごとくやはり失敗してきたわけですし、え・・・今作ってあるロードマップも、彼らが「こうあって欲しい」という楽観的な見通しの下に作られた計画であって、決して実現できないのです。

湯浅:こう・・・まあ、今見直した理由っていうのは何か、具体的にここが遅れてるってのが、分かるんですよね?

小出:まああの・・・これまで3年8ヶ月、9ヶ月が経とうとしているわけですけれども、やればやるだけ困難が増えてくると、いうことがまあ、東京電力も国も身に沁みて分かってきた、ということだと思います。え・・・放射能汚染水そのものにしても、何の対処もできないまま、今現在も海に漏れてしまっているわけですし、それを防ごうとして、凍土壁というものを作ろうという計画は一応あるわけですけれども、それすらが全く上手くいきそうもないと、いうことで、これから本当にどうしていいのか分からないという状態になってしまっています。

湯浅:うーん。あの・・・核燃料の取り出しが、まあ5年ずれ込む見通しだってことですが、まあ、要するにどこにあるかも分かんない、どうやって取り出せばいいかも分からない物を、5年ずれ込むで済むかどうかも、まあ分んないわけだけど、そういう計画を立てて銀行からお金を借りて、工事を回してっていう・・・その、何かまあフィクションですかね。

小出:はい。

湯浅:そのフィクションが回ってる限りは、実は困らないので、

小出:そうです(笑)。

湯浅:やっちゃってるってことですかね(笑)。

小出:そうです。事故が起きてこのかた、こんな酷い事故を起こしているのに、誰一人として責任を取っていない、のです。これからのロードマップも、成功しなくても、誰も責任を取らなくていいわけですし、東京電力がお金がかかると言えば国がそれを補助するということになっているわけですし、東京電力も倒産しない。原子力を作るために儲けてきたゼネコンもますます儲かるという構図になっているわけです。

湯浅:うーん・・・今後はまあ、ずれ込むと言っても、廃炉のプロセスっていうものがあるんでしょうけれども、

小出:はい。

湯浅:何か建屋開けるみたいな、1号機は。言ってますよね、カバーの作り直しですか。

小出:はい。

湯浅:プロセスとしてはどう進んでいく・・・

小出:えーそうですね。まずあの、使用済み燃料プールの件を、ちょっと聞いていただきますが、

湯浅:はい、はい。

小出:一番問題だったのは、4号機の使用済み燃料プールでした。

湯浅:はい。

小出:建屋自身が、使用済み燃料プールが埋め込まれている階まで爆発で吹き飛んでしまっていて、半分壊れた建屋の中に、使用済み燃料プールが宙吊りのような状態になっていました。そしてそのプールの中には、事故当時、4号機は定期検査だったために、炉心にあった燃料も全てが、プールの底にあったのですが、それが崩れ落ちるようなことになればもう東京すら、避難しなければいけないと、当時、原子力委員会の委員長だった近藤駿介さんが報告を出したと、言うぐらい危機的な状況だったのです。

湯浅:うーん。

小出:何とかそこを、早めに始末しなければいけないということで、昨年11月から東京電力が、隣にある共用燃料プールというところに、使用済み燃料の移送を始めまして、11月の4日にようやく、作業を終えました。私は本当にホッとしました。あの・・・ですからまあ、この件に関して言う限りは、東京電力はよくやったと、私は思います。ただし、使用済み燃料プールは1号機にも、2号機にも、3号機にもあります。そちらの方は、建屋の内部が猛烈に放射能で汚れていますので、近付くことすらができないわけです。

湯浅:そうですね。

小出:ただし、どうしてもやらなければいけません。使用済み燃料プールの中にある燃料だけは、何としても移動させなければいけませんので、これから1号機、3号機、2号機の順番でしょうか。とにかくまあ、やることになると思います。そのためには、1号機は今現在カバーを作ったわけですが、そのカバーは撤去するしかないだろうと、思います。2号機の原子炉建屋は曲がりなりにも形が残っているのですが、それも、撤去する以外には作業を進めることができないと思います。そのためにいったい何年の時間がかかるんだろうか、仮に撤去作業を始めることができるようになっても、それから撤去が終わるまでに何年かかってしまうのだろうかと、私は心配です。でもそれをやらなければ、溶け落ちた炉心、まあデブリと呼ばれているものの取り出しにも全く手が付けられないわけですから、(ため息)一歩一歩進めるしかないと思います。

湯浅:なるほど。何かお話伺ってるとあれですね、あの、安全神話だけじゃなくて、廃炉にまつわる諸々も、フィクションと言うか、神話に満ちている感じですね。

小出:はい。えー要するに東京電力や国が、とにかく少しでも都合のいいように、都合のいいように考えて、工程表等を作ってきたわけですけれども、そんなものを実現できる道理がありませんので、これから困難はますます大きくなっていくと思います。

湯浅:「そういうものなのか」っていう感じもありますね。

小出:はい。

湯浅:どうも、ありがとうございました。

小出:ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■「日本は原発ゼロでやっていける」共産・山下書記局長
(朝日新聞デジタル - 12月07日 14:45)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3174718
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