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2014年12月06日01:47

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みんな、投票に行けよ

■「自民300議席」予測の衝撃 野党連携の効果見えず
(朝日新聞デジタル - 12月05日 12:03)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3172056

 高野孟氏の11月29日講演会の抜粋。一般の記者クラブマスコミの連中がやっているのは世論調査ではなく「世論操作」だ。そのために首相も日頃からマスコミトップと寿司や高級料理を食っているのだから。

 下記の「日銀当座預金」の話はワシが6月にとある投資家の有料講演会(12000円也)を聞きに行った時にも出てきた話で、第2四半期の惨状を見れば見立てが正しかったと言える。

 政治はこれを読んでいるあんたたちの生活に直結しているのだ。無投票や白票は組織票を持っている連中を喜ばすだけだ。少しでも世の中を変えたければ自公合体政権以外に投票するしかないのだ。

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●何のためか分からない総選挙

 この日にこういう演題で講演会を開くことを決めたのは3カ月も前で、
まさか政局が解散・総選挙に転がり込んでいるとは想像すらしなかった。
しかもその中身が、何を問うための解散・総選挙なのかさっぱり分から
なくて、私のように長年政治をウォッチしてきた者でも今までに見たこ
とがない、不思議な光景が繰り広げられているのを見て困惑している。

 消費税の再増税の決断を先送りするということは、つまり安倍政権の
看板である「アベノミクス」が失敗した──来年秋に予定通りに再増税
を実施するだけの経済環境を作り出すことができなかった──というこ
とである。だから約束を守れなくてご免なさい、内閣総辞職して政権を
投げ出しますというのなら理解できるが、解散して総選挙を行うという
のは意味不明だし、しかも「アベノミクスは成功した。しかし増税は延
期するので安倍政権に清き一票を」というのでは、論理的に辻褄が合わ
ず、何を言っているのか分からない。

 結局これは、増税を喜ぶ者は誰もいないし、内閣府も「景気は下向き
傾向にある」と言っている今の経済状態では増税はないよなと誰もが思
っているので、その心理だけを釣り針に引っかけて、「う〜ん、何だか
よく分からないけど、とりあえず増税延期は悪くないよな」という感じ
で、うっかり乗せられて自民党に投票してしまう人を増やそうというこ
とだろう。それで勝ったら、あるいは負けの度合いが少なければ、「ア
ベノミクスの成功を国民は認めてくれた」「安倍政治は信任された」と
言い張ろうという、これは騙しのテクニックである。

 衆議院が解散するときは、本会議場で議長が「解散いたします」と宣
言すると、与党も野党も全員起立して万歳を三唱する慣例となっている
が、今回、民主・維新両党がそれをしなかったのは当然として、自民党
のプリンス=小泉進次郎も万歳に加わらず、そのあと廊下で記者団に問
われて「多くの国民の皆さんの反応は、なぜ今解散なのかということだ。
万歳している姿が余計に国民との距離を生むんじゃないか」と、公然と
安倍を批判した。あるいは野田聖子=前総務会長の地元である岐阜県の
自民党県連役員会が15日に、「消費税を解散の大義名分とするのは後付
けで、国民のことを一切考えない党利党略だ」として年内の解散・総選
挙に反対する決議を採択するという、異常な事態も起きている。

●経済、原発、集団的自衛権が3大争点

 そうは言っても、もう解散は行われて、否応なく選挙になるのだから、
安倍の思惑がどうであれ、われわれ選挙民としては受けて立って、安倍
政治の2年間をしっかりと振り返って自分なりの審判を下す必要がある
だろう。そういう意味では、やはり、アベノミクスそのもの、原発の再
稼働と海外への輸出、そして集団的自衛権の解禁が3大争点ということ
になるだろう。

 これは26日付の東京新聞で、まさにその3つを「岐路」として自民党
と民主党の公約を対比させている(写真 http://bit.ly/1rKlc8M )。
自民党は、引き続きアベノミクスを強力に進める。その最大のポイント
は、金融をジャブジャブにして大企業の利益を優先することにあるが、
それに対して民主党は「厚く、豊かな中間層を復活させる」と言ってい
る。また自民党は、集団的自衛権が行使できるようにするための憲法解
釈の転換を閣議決定という形ですでに強行し、来年にはそのための安保
法制整備を急ごうとしているのに対して、民主党は閣議決定の撤回を求
めている。さらに自民党は原発の再稼働を進める立場だが、民主党は
「2030年代に原発をゼロに。無責任な再稼働には反対」という立場であ
る。

 集団的自衛権の解禁とは、要するに日米安保条約の下で米国と一緒に
なって自衛隊が海外で武力行使をすることができるようする──具体的
には中国を「仮想敵」として、いざとなったら米国と共に中国と戦争が
できるような国にしようということで、そのために尖閣危機をことさら
に煽って軍備増強を図り、また外交面でも「中国包囲網」外交を展開し
て中国が膝を屈してくるのを待つかのような姿勢をとっている。昨年秋
には「特定秘密保護法」を強引に成立させたが、これも米国と一緒に戦
争をするためには軍事機密情報をいろいろ共有しなければならないので、
どうしても必要になる。また武器輸出は日本の技術を米国などに提供し
てご機嫌をとるためだ。これらのことはすべて「戦争ができる国」にす
るという大目的に繋がっている。

 この2年間には、他に北朝鮮の拉致問題、TPP 交渉などもあるが、こ
れはまだ結果が出ていないので、選挙の争点にはならない。北朝鮮と再
交渉して調査委員会を作らせて、うまく行って8月末か9月初あたりに
拉致被害者の方が新たに見つかれば、安倍が急遽ピョンヤンに乗り込む
という大々的な演出をする。たちまち内閣支持率も跳ね上がって秋の政
局を乗り切っていく勢いを得るだろうということで仕組んだことだが、
そこは北朝鮮もしたたかだから、安倍の政局思惑に易々とは協力しない。
一所懸命に調査しているという素振りは見せながらも結論はズルズルと
先延ばしし、来年になって結局は大した成果も出ずに終わり、安倍が
「北朝鮮は不誠実だ」と非難するといったことになるのではないか。

 TPP の方は、年内に交渉がまとまるはずがまとまらず、これも来年に
先送りとなった。2説あって、オバマ大統領は11月の中間選挙で大敗し
てやる気を失って、日本にこれ以上圧力をかけてこないのではないかと
いう見方がある一方、いや逆だ、と。米大統領というのは、2期目の最
後の2年間には放っておけばレームダック化するので余計にシャカリキ
になって何か歴史に残る業績をあげようと頑張るものであり、そうは言
っても中東やウクライナなどの問題はややこしくてうまくいかないから、
むしろTPP で日本を屈服させる方がたやすいと見て力を入れてくるので
はないかという見方もある。これはどちらか分からない。

●アベノミクスは設計ミス

 さて、その「3つの岐路」のそれぞれについて、もう少し詳しく見て
いこう。
 アベノミクスについては、私は最初から、というか始まる前から、第
1の矢に思い切った金融緩和を据えて、そこから入っていけばデフレを
脱却して景気をよくすることができるという構想そのものが間違いで、
経済政策パッケージとしては設計ミスの欠陥商品だということを言い続
けてきた。

 多くのエコノミストもアベノミクスを「まやかし」だと批判していて、
その筆頭がケインズ派の大御所である伊東光晴だ。11月19日付の東京新
聞には2面見開きの大きなインタビュー記事が出ていて、「第1の矢は
飛んでいない。第2の矢は折れている。第3の矢は音だけの鏑矢?」と
一刀両断にしている。なぜこんなまやかしの理論がまかり通るのかと訊
かれて、伊東は「本格的に経済学をやっていないグループが首相のブ
レーンだから、理論上あり得ない幻想に陥る」と、身も蓋もない切り捨
て方をしている。

 伊東は今年7月には『アベノミクス批判/四本の矢を折る』
http://amzn.to/1oklZBo )という本を岩波書店から出して、10月ま
でにすで4刷を重ねるベストセラーになっている。87歳で、近年病に倒
れて手が利かないので、一部は口述筆記でこの本を仕上げた。しかも、
経済に関わる3本の矢だけでなく、さらに安倍「極右政権」が集団的自
衛権の解禁から平和憲法の改変に突き進もうとしていることを「第4の
矢」と呼んで、「戦前社会と日本の軍隊がいかなるものだったかを知る
私としては、この流れを認めるわけにはいかない」と宣戦布告している。
何か大御所の遺言を聞くような厳粛な思いでこの本を読んだ。

 伊東も論じていることだが、私が最初から言っている1つのポイント
は、日銀がいくらお金の元栓を緩めても、銀行、特に大銀行が巨大なダ
ムとなってお金を貯めるばかりで、そこから先に流れて行かないし、無
理やり流そうとしてもその先の大企業がまた史上空前の「内部留保」と
いうダムにお金を抱えていて、銀行からの借り入れを必要としていない
という構造だ。

 図を見て頂くと、この「マネタリーベース」というのが、日銀が世の
中に供給しているお金の総額で、アベノミクスが動き出す直前の13年3
月には135 兆円だったのが、この10月までに125兆円増えて260兆円に達
し、さらに年末までに270 兆円と、完全に2倍にまで膨らませる。とこ
ろがこれがそのまま全部、世の中に出回っているかというとそうではな
くて、その大半は、各銀行が日銀の中に置いている「日銀当座預金」に
溜まっている。その額は、同じ期間に58兆円から150 兆円になっていて、
つまり125 兆円増やした分のうち92兆がそこに入って出て行かない。ど
うしてかというと、貸出先がないからで、銀行が預かった預金の内どれ
だけを貸出しているかを示す「預貸ギャップ」という数字も増えている。
貸出先の中でも大口の大企業の内部留保が増え続けて史上空前を更新し
続けていることがその理由の1つである。

 貸出先がないわけではないが、国内では建設業など一部で、あとは海
外でのM&A や工場新設などにとどまっていて国内には回らない。銀行と
しては安全な国債を買い増すくらいしか使い途がないが、その国債をま
た日銀が買い取ってその代金を日銀当座預金に振り込むから、結局大半
は日銀と銀行の間でグルグル回っているのである。

 そもそも成熟先進国は総じて供給過剰で飽和状態だし、とりわけ日本
は少子高齢化で人口が減っていく時代を迎えていて、需要も減っていく。
また消費者の意識も高度成長期やそのあとのバブルの頃とはすっかり違
って、お金があるからといって無駄なものを買ったり、金利が安いから
とやたらに借金して高額商品を買ったりすることはなくて、どうでもい
いものは百円ショップで済ませる一方、ここぞという時にはドーンと張
り込むという具合に、お金の使い方にメリハリをつける賢い消費者にな
っているので、モノやサービスに対する選別眼も厳しい。つまり、需要
と供給の関係で需要不足・供給過剰になっていることが原因なのに、そ
れを「モノが売れないのはカネが足りないからだ」とカネとモノとの関
係の問題だと錯覚して、お金さえジャブジャブにすれば人びとがモノを
買うだろうと思い込んでしまったところに、「本格的に経済学をやって
いないグループ」の根本的な間違いがある。

 もちろん国内にも、医療・介護とか自然エネによるエネ地産地消とか、
成熟国にふさわしい新しい内需というものはいろいろあるし、またそれ
だけでなく、21世紀の世界の繁栄センターは中国、インドはじめユーラ
シアにあるのだから、日本の技術力やモノづくりの知恵を活用してその
旺盛な外需を取り込んで「ユーラシア大循環」を生み出していくことが
必要で、それこそが「成長戦略」(という言葉は私は使わないので「成
熟戦略」)がある。第1の矢は、そのような21世紀のユーラシアを睨ん
だ大循環の構想でなければならないが、安倍は中国や韓国と喧嘩ばかり
していて、そのことに目が行かない。だから第3の矢が「鏑矢」になっ
てしまう。話は逆で、そのようなダイナミックな外需取り込みの成熟戦
略から入っていって、それを促すのに必要な財政資金をターゲットを絞
って注入し、それで足らざるところを金融に委ねるということでなけれ
ば、日本経済は救われないと私は思う。

 将棋では手順前後と言って、どんな好手を思いついても入り方の順序
を間違えて前後が逆になると一気に形勢が悪化するということがままあ
るが、アベノミクスは手順が真っ逆さまなのである。

<中略>

●選挙結果の予測は不可能

 経済でも原発でも集団的自衛権・改憲でも、自分が一番関心のあるこ
と、あるいは腹に据えかねていることに焦点を当てて、それを自分がこ
の選挙に臨む争点と定めて投票所に足を運ぶしかない。最もいけないの
は、余りの馬鹿馬鹿しさに呆れて棄権することで、それでは安倍の思う
壺になってしまう。11月に行われた沖縄県知事選では、保守革新の壁を
超えた「オール沖縄」の世論が「辺野古ノー!」の翁長雄志新知事を押
し上げたが、その翁長が選挙戦でしばしば口にしたのは「自己決定権」
というキーワードだった。自分たちの運命は自分たちで決める。そうい
う気概を持ってわれわれもこの選挙に立ち向かうべきだろう。

 しかし、安倍の「増税は先延ばししたから票を下さい」というトリッ
キーな誘いかけにコロリ欺される人の比率がどのくらいで、逆に「ふざ
けるな!」と怒って自分なりの判断を重んじて争点を立てて毅然として
投票する人の比率がどのくらいであるか、全く予想の限りではないし、
投票率も、12月の繁忙期でもあるし、白けて背を向ける人も少なくない
だろうから、低くなるのは間違いないが、どのくらい低くなるのかは読
めない。なので、今回ばかりは、どんな専門家の予測も当たらないだろ
う。

 週刊ポストの予想では、自民党は最低で200 議席、最大で259 議席で
幅が大きすぎて、中をとって231 。これだと過半数の238 に届かないが、
公明党が30前後は獲るので、足せば260 前後で政権は維持されるのだろ
うが、231 ということは現有から64も減らすのだから、自民党内からは
「これでは統一地方選は戦えない」という声が彷彿として上がって「安
倍下ろし」が始まるかもしれない。

 ポストの予測では、民主党は最低120 、最大で161 、中をとれば142
だが、これは野党の候補者調整が相当に進んだ場合のことで、実際には
3桁に届けば上出来ということだろう。しかし3桁を回復すれば、枝野
幸男幹事長が言うように、この選挙では無理だが、その次の選挙では再
び政権交代を目指すことも夢とは言えず、そのようにして次第にこの国
でも2大政党による政権交代が当たり前という政治風土が培われていく
のかもしれない。
 まあワケの分からない今度の選挙だが、自分なりにしっかりと目を見
開いて、この国の将来は自分が決定するという心意気で、投票するよう
にしようではないか。まあ、この選挙区(千葉12区)は、自民党王国に
対する挑戦者は共産党のみということで、ちょっと力が入らないのだが
……(笑い)。▲
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