mixiユーザー(id:6445842)

2014年12月01日16:41

162 view

(レビュー)マーラー:交響曲第9番&第10番~アダージョ


(レビュー)マーラー:交響曲第9番&第10番~アダージョ


マーラー(作曲), インバル(エリアフ)(指揮), & 1その他形式: CD
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC-%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC9%E7%95%AA-%E7%AC%AC10%E7%95%AA~%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7/dp/B00008BDCN/ref=cm_cr-mr-title

3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。


名演で、録音も素晴らしいのだが、カラヤンの方がいい。



投稿者 西岡昌紀


投稿日 2011/6/29



−−マーラーはむずかしい、私には。私には、まだ、彼がよくわかったとは言えない。では、なぜ、彼のことを書くのか?私はマーラーの一部しか知らない。だが、その一部でさえ、私の心を強くとらえ、彼の全体について、知れるだけのすべてを知り、味わえるだけのすべてを味わいたいという欲望をかき立てずにおかない。だが、私には、いつになったら、それがやれるか、その成算がないのである。−−(吉田秀和『マーラー』(河出文庫・2011年/初出1973年10月〜1974年2月『ステレオ芸術』)15ページ)

 インバルが、マーラーの卓越した指揮者である事は明らかである。だが、このCDに収められたマーラーの交響曲第9番と10番について言へば、申し訳無いが、私は、少々物足りない物を感じる。どちらも、インバルらしい明晰で、最初から最後まで、計算し尽くされた、非凡な演奏だとは思ふのだが、このCDに収められた2曲の演奏は、逆に明晰すぎて、何か物足りない感じが残るのである。(或いは、あっさりし過ぎて居る、と言ったら分かってもらえるだろうか?)先ず、第9では、第1楽章にもっと色彩感が有って良いのではないか?と感じる。(カラヤンの演奏と較べて欲しい。私が言って居る事が痛感される筈である)又、第2楽章は、オーケストラの音に今一つ生気が感じられない。もちろん、大抵の演奏に較べれば非の打ちどころの無い演奏だと思ふし、私が感じた不満は、インバルに原因が有るのではなく、オーケストラの側の問題であるかも知れないのだが、この第2楽章は不満である。ただし、続く第3楽章は素晴らしい。インバルらしい素晴らしい躍動感に溢れて居る。そして、第4楽章は、矢張りインバルである。素晴らしいのだが、私には少しテンポが速い様に感じられる。又、これは指揮者のせいではないのかも知れないが、弦の音にもう少し重層感が有っていいのではないか?と思ふ。繰り返して言ふが、名演だとは思ふ。だが、その少し速めのテンポとあっさりした弦の音に、私は、少々物足りない感じを抱いてしまふ第9である。−−この曲(第9交響曲)のCDで、私個人が一番好きなCDは、カラヤンとベルリン・フィルののCDである事を付け加えておく。
 第10交響曲も、インバルらしい明晰な音楽で素晴らしい演奏だとは思ふのだが、テンポが少し速くないか?と言ふのが、私が感じる疑問である。と、色々言ったが、良いCDだし、特に録音は素晴らしいので、私の感想など気にしないで、このCDを買ってみる事をお勧めする。(変なレビューですみません)

(西岡昌紀・内科医/あじさいの咲く初夏に)












1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する