（書評）Peripheral Neuropathy

（書評）Didier Cros(著) Peripheral Neuropathy: A Practical Approach to Diagnosis and Management(英語)ハードカバー– 2001/4/15

http://www.amazon.co.jp/Peripheral-Neuropathy-Practical-Diagnosis-Management/dp/0397517815/ref=cm_cr-mr-title

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例えば、重症エイズ患者のＨＩＶ関連ニューロパチーは、抗ＨＩＶ薬を投与された患者の方が多い。


投稿者 西岡昌紀


投稿日 2006/7/27



　ポリニューロパチーに関する名著です。ポリニューロパチーに関する知恵で満載の素晴らしい本です。個人的には、ＨＩＶ関連ニューロパチーに関する解説が、意外な医学的事実の満載で驚かされました。例えばこんな事実が有るのですね。（以下引用）−−however, for the subgroup with CD4+ counts less than 200, neuropathy was 42% higher among those who received didanosine(ddI), dideoxycytidine(ddC), or stavudine(d4T) than for those who did not receive these drugs. (p.198)（しかしながら、ＣＤ４＋数が２００以下の下位集団では、ｄｄＩ、ｄｄＣ、又はｄ４Ｔを投与された集団は、これらの薬物を投与されなかった集団より、ニューロパチーは４２％多かった。（訳・西岡／本書１９８ページより））−−ＨＩＶ関連ニューロパチーにおいて、抗ＨＩＶ薬を投与された患者の方が、４２％もニューロパチーが多い等と言ふ医学的事実を、私は、この本を読むまで知りませんでした。−−抗ＨＩＶ薬の神経毒性は、こんなにも高いのですね。−−これは一つの例ですが、この様に、貴重な情報が満載の本です。神経内科医のみならず、エイズに関心の有る医師にも、一読をお勧めします。

（西岡昌紀・神経内科医）