mixiユーザー(id:5259603)

2014年11月28日23:37

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デュエル24

もうすぐ11月も終わり。今年ももう終わりですね。

今日はデュエルの続きをアップします。
年内には愛姫(あき)&雪鏡(きら)vs珠魔(たま)を終わらせたいと思います。

まとめ
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1921126065&owner_id=5259603

「招かれざる決闘者」その24


「うふふ、良い意気込みだけど、『青眼の究極竜』ごときでこの蠍を倒すつもりなのかしら?」
「うっ・・・」

意気揚々と「青眼の究極竜」を召喚した愛姫だったが、珠魔の言う通り「青眼の究極竜」では珠魔の操るデビルズ・スコルピオは倒せない。スコルピオにはバトルする相手の攻撃力を0にする力があるのだから。だが、そんな愛姫の心配を雪鏡が拭い去る。その眼には絶対の自信が見て取れる。

「・・・愛姫、大丈夫。私達の力を合わせれば必ず倒せるわ。」
「あら、自信たっぷりね。良いわ。貴方達の絆とやらを見せてもらおうじゃない。さあ、来なさい!」

雪鏡の言葉に愛姫は自信を取り戻す。

「私、雪鏡ちゃんを信じるよ!バトル!!」
「この瞬間、スコルピオの効果により、スコルピオで『青眼の究極竜』を攻撃!!スコルピオのバトルするモンスターは効果が無効になり、その攻撃力は0になる!」

「青眼の究極竜」の背後に次元の歪みが現れ、そこからスコルピオの毒の尾が迫る。これが刺されば「青眼の究極竜」は死んだも同然だ。

「・・・それを待ってた!リバースカードオープン!罠カード『継承されし記憶』!!」

継承されし記憶 通常罠 発動魔力 5000
自分の墓地の効果モンスター1体を除外して発動する。自分の場のモンスター1体はこのターンのエンドフェイズまで除外したモンスターの効果を得る。

「そのカード?」
「・・・愛姫の墓地の『ミラージュ・キャット』を除外。『青眼の究極竜』にその効果を付与する。・・・攻撃反射能力をね。」
「あら、残念だけどスコルピオは攻撃対象のモンスター効果を無効にするわ。」
「・・・ふん、残念なのは貴方。」
「え?」
「・・・この効果は『青眼の究極竜』の効果じゃない。仲間の・・・私の想いを、愛姫に繋げた絆の力。いくら蠍の毒が強力でも、絆の力までは断ち切れない。」

「殺戮の魔蠍神」はバトルする相手モンスターの効果を無効にする力がある。しかしこれはあくまで効果モンスターの効果を無効にする効果であり、他のカードの効果によって得た効果はその対象とはならない。つまり、「青眼の究極竜」が「継承されし記憶」によって付与された「ミラージュ・キャット」の効果までは無効にできず、その効果が発動する。緻密に計算された雪鏡の快挙に愛姫が感動する。

「雪鏡ちゃん、凄い!!」

「青眼の究極竜」の背後に現れたもう一つの次元の歪みがスコルピオの攻撃を飲み込み、その攻撃を自分自身へと跳ね返す。

「・・・まだ。蠍の無敵効果は他のカードに対する耐性。自分自身のカード効果までは防げない。」
「えっと・・・と言うことは・・・蠍さんが自分の毒にやられるってこと?」

「殺戮の魔蠍神」には「他のカードの効果を受けない」と言う無敵効果がある。だが、「他のカードの効果を受けない」と言うことは「自分自身の効果は受ける」と言うことだ。「ミラージュ・キャット」の効果を得た「青眼の究極竜」によって跳ね返された自分自身への攻撃によって「殺戮の魔蠍神」は自分自身にその効果を発動する。こうなれば、それを防ぐ手段は無い。

「・・・そうよ。自分の毒で果てなさい。」

空間転移を経て飛び出した毒の尾はスコルピオ自身を突き刺し、毒液を注入する。自らの毒によりスコルピオはまったく動けなくなった。

殺戮の魔蠍神 攻撃力 4000 青眼の究極竜へ攻撃
継承されし記憶 通常罠 ミラージュ・キャット除外 効果付与
青眼の究極竜 攻撃力 4500 攻撃反射
殺戮の魔蠍神 効果発動 自身の攻撃力0 効果無効

「う、うふふ・・・まさか、この蠍の弱点をこんなに早く見抜くなんて・・・」
「・・・さあ、愛姫。今よ!」
「うん!攻撃力0の蠍さんなんかもう怖くないもんね!『青眼の究極竜』、『殺戮の魔蠍神』に攻撃!!アルティメット・バースト!!」

「青眼の究極竜」が放つ最大級の破壊光線が身動きの取れない蠍を捕らえる。防御のできない哀れな蠍はその膨大なエネルギーによって完全に消滅した。

「うふふ・・・見事だわ。正直、貴方達がここまでやるとは思わなかったわ。」
「・・・ふん。甘く見すぎよ。」
「そうだよ!私達だってちゃんと成長してるんだから!」
「良いわ。ここまでできた貴方達に敬意を表して、あたしの取って置きの切り札を見せてあげるわ。」

蠍を倒されてショックを受けているかと思いきや、珠魔は嬉しそうに笑っていた。そんな表情に2人は本能的に恐怖を覚える。

「ま、まだあるの!?」
「・・・あいつの魔力はまだ半分も残ってる。それにあいつ、戦闘ダメージを受けてない。」

攻撃力0のスコルピオを倒したはずなのに珠魔の魔力は変化していない。雪鏡はそれを見逃さなかった。

「あら、よく気付いたわね。既にあたしの場の罠が発動しているわ。罠カード『蟲の知らせ』!」

蟲の知らせ 通常罠 発動魔力 1000
自分の場の聖妖蟲族モンスターが破壊された時に発動できる。その破壊によって発生する戦闘ダメージ及び効果ダメージを無効にし、デッキ及び墓地からそれぞれチューナーモンスターまたはダークチューナーを1体ずつ選択して特殊召喚できる。この時それらのモンスターの維持魔力は0になる。

「む、『蟲の知らせ』・・・?」
「聖妖蟲が破壊された時、その戦闘ダメージを無効にし、デッキと墓地からチューナーまたはダークチューナーをそれぞれ特殊召喚する。」
「・・・デッキと墓地からの召喚!?」
「さあ、お出でなさい。墓地からダークチューナー、『殺戮の針金蟲』、デッキからチューナーモンスター『殺戮のヤドリバチ』を特殊召喚するわ!」

殺戮のヤドリバチ 維持魔力 1000
聖妖蟲族/チューナー・効果 闇属性 ★3
このカードが特殊召喚に成功した時、デッキから通常魔法カード1枚を選択し、発動できる。聖妖蟲族シンクロモンスターをシンクロ召喚する場合、相手ターンでもシンクロ召喚することができる。
攻撃力 300 守備力 200

青眼の究極竜 攻撃力 4500
殺戮の魔蠍神 攻撃力 0 戦闘破壊 戦闘ダメージ4500
蟲の知らせ 通常罠 戦闘ダメージ無効
殺戮のヤドリバチ 攻撃力 300 ★3 デッキから特殊召喚
殺戮の針金蟲 守備力 0 ★1 維持魔力0
殺戮のヤドリバチ 守備力 200 ★3 維持魔力 0
珠魔 魔力 274000/530000

「・・・チューナーとダークチューナー。」
「い、一体何を・・・?」
「ヤドリバチは蟲に寄生する寄生蜂、蠍の亡骸を糧として新たな魔法を司る。」
「それって・・・」
「ヤドリバチが特殊召喚に成功した時、デッキから通常魔法1枚を発動できる。」
「通常魔法?」
「・・・まさか!?」
「そう、あたしが発動するのはこれ。魔法カード『融合』を発動!ヤドリバチと針金蟲を融合するわ!」
「チューナーとダークチューナーを融合!?」
「蟲の体内に生きる光を見ない蟲よ。今ここに宿主を糧として陰と陽の力持て、その宿りの力を結集せよ。」
「・・・くっ。」
「うぅ・・・」
「融合召喚!さあ、お出でなさい。カオスチューナー『殺戮の蟲卵嚢(エッグ・ポッド)』!」

殺戮の蟲卵嚢(さつりくのエッグ・ポッド) 維持魔力 5000
聖妖蟲族/融合・カオスチューナー・効果 無属性 ★9
チューナーモンスター+ダークチューナーモンスター
このカードが融合召喚に成功した時、このカードと自分の場、墓地からシンクロモンスターとダークシンクロモンスターを1体ずつ素材としてカオスシンクロ召喚できる。
攻撃力 0 守備力 0

融合 通常魔法 融合召喚
殺戮の針金蟲 フィールドより融合素材
殺戮のヤドリバチ フィールドより融合素材
殺戮の蟲卵嚢 守備力 0 ★9 融合召喚
珠魔 魔力 280000/530000

「・・・カ、カオスチューナー?」
「な、何あれ・・・蟲さんの卵・・・?」
「エッグ・ポッドの効果、墓地に眠るシンクロモンスターとダークシンクロモンスターを素材としてカオスシンクロ召喚を行う。」
「カオス・・・シンクロ?」
「カオスシンクロはチューナーを土台として星の階段を作り出す。エッグ・ポッドのレベルは9、これに10と11のモンスターを並べれば、レベル12のカオスシンクロモンスターをカオスシンクロできるのよ。」
「え?え?ど、どう言う事・・・?」
「・・・要するにレベル12。最高レベルのモンスターが現れるのよ。」
「そ、それって・・・かなりまずいんじゃない!?」
「・・・ええ、最悪だわ。相手のターンでこんな仕掛けを発動するなんて・・・」
「さあ、とくと御覧なさい!墓地のレベル10サタンビートルとレベル11デビルズ・スコルピオにレベル9エッグ・ポッドをカオスチューニング!!」

墓地に眠るカブトムシと蠍が蟲の卵嚢の中へと誘われる。それらを栄養源として新たな蟲を生み出す。陰と陽の異なる性質のものをシンクロさせる混沌なるシンクロ、それがカオスシンクロだ。

「地上を支配する陽の蟲よ、闇を支配する陰の蟲よ、今ここに1つと交わりて遥かなる地獄の底より殺戮の使者を呼び覚ませ!!」

「カオスシンクロ!!」★9→★10→★11=★12

「神も天使も悪魔も絡め取る獰猛なる地獄よりの使者、これが最強にして真の聖妖蟲・・・『殺戮の聖蟲 無間蜘蛛(さつりくのせいちゅう・アラクニド)』よ!」

黒と白の禍々しい光と闇が合わさった混沌の光から恐ろしく巨大で想像を絶する威圧感を放つ蟲が現れる。それは8本の強靭な足と不気味に光る巨大な牙、怪しく光る8つの眼を持ち、背中には死神を思わせるような恐ろしい紋章が刻まれた巨大な蜘蛛だった。当然の如く2人はその圧倒的な存在感に度肝を抜かれた。

殺戮の蟲卵嚢 カオスシンクロ素材
殺戮の魔甲虫 墓地よりカオスシンクロ素材
殺戮の魔蠍神 墓地よりカオスシンクロ素材
殺戮の聖蟲 無間蜘蛛 攻撃力 4500 ★12 カオスシンクロ召喚

「あわわわ・・・今度はでっかい蜘蛛さんだぁ!?」
「・・・あ、あれは、ま、まさか・・・む、無間蜘蛛!?」

その時、雪鏡は信じられないものを見たかのように目を見開いていた。

「き、雪鏡ちゃん!?」
「・・・あ、ありえない・・・ありえないわ・・・だって、ここは地上よ!?」
「雪鏡ちゃん!どうしたの!?」
「うふふ・・・雪鏡ちゃんは地獄巡りのことちゃんと覚えてるみたいね。」
「え?地獄?はっ!?お、思い出した!あの蜘蛛さんって・・・まさか!?」
「・・・あれは、阿鼻地獄・・・その中の無間地獄(むげんじごく)にいる蜘蛛よ。」

阿鼻地獄とは地獄界に存在する最下層の地獄。無間地獄とも呼ばれるこの地獄は堕ちたが最後永遠にも等しい長きに渡り絶望と苦しみを味わうことになる。その広大な空間のある一角にこの蜘蛛は存在していた。案内してくれた獄卒さんの話が思い出される。この蜘蛛は罪人を苦しめるためだけに作られた生き物で、小さいものはウィルスサイズ、大きいものでは巨大戦艦に匹敵する馬鹿でかいものまで存在するらしい。当然だが、これは最下層だけに存在するもので他の上層の地獄、ましてや地上に持って来れるものではない。地獄の最下層のセキュリティは天上よりも強固であることもその獄卒さんに教えてもらった。

「う、嘘!?だ、だって・・・あそこって地獄の一番下で特別なルートじゃないと転送やワープすらできないはずじゃ!?」

地獄の最下層は愛姫と雪鏡のような界外の見学者や獄卒となり得る鬼見習いの見学者、職員となる獄卒達が移動する特別な転送装置によってのみ移動することが可能となっている。亡者達が通る正規のルートも存在するにはするがそこを通ると気が遠くなるほどの距離がある。

「・・・普通に下れば、通常落下のスピードで2000年かかる距離がある。」
「えっと・・・それってどれくらい・・・?」
「・・・約6.1億キロメートル。空間転移が使えないから、光の速さで動いたとしておよそ39日。私達の最高速で動いても20日、珠魔の最高速で行っても片道15日、往復1ヶ月はかかるはずよ。」
「で、でも・・・目の前にあの蜘蛛さんがいるよ!?」
「・・・だから、ありえない。」
「うふふ・・・さすが雪鏡ちゃん。ちゃんと覚えているのね。愛姫ちゃんは、まあ思い出してくれたから及第点として良いでしょう。」
「・・・そんなことよりその蜘蛛、どうやって?」
「簡単よ。あの蜘蛛はあたしが創って地獄の最下層へ出荷したもの。そして、この蜘蛛はあたしの空間倉庫に保管してある同タイプの個体。さすがのあたしも地獄の最下層から何かを地上に持ってくるなんて芸当はできないわ。」
「・・・でも、戦闘力は同じ。」
「そうね・・・ゲーム用にいろいろ改良はしてあるけど、このアラクニドは地獄にいる無間蜘蛛と同じだと思って良いわ。」
「き、雪鏡ちゃん・・・」
「・・・。」

頭を落としうな垂れる雪鏡。地獄の最下層で垣間見たあの蜘蛛の恐ろしさは尋常じゃなかった。地上の全ての蜘蛛の能力を併せ持ち、なおかつ獰猛さと残虐さを秘めた恐るべき蜘蛛だからだ。これが地上に出れば一瞬のうちに生き物と言う生き物を狩り尽くすだろう。

「うふふ・・・さすがに戦意喪失したかしら?いいわよ。貴方達はよくやったわ。ここでサレンダーしてもその青年の身柄は拘束しないであげるわ。」

ここで無駄な苦しみを味わうよりも降参した方が良い。頭では分かっている。だが、心のどこかで負けたくないという気持ちが雪鏡にも愛姫にもあった。雪鏡は珠魔の挑発に小さく呟いた。

「・・・認めない。」
「え?」
「・・・サレンダーなんてしない!」
「そうだよ!せっかくここまで来たのに諦めるなんてできないよ!」
「うふふ・・・それでこそあたしの妹達。さあ、来なさい!」

雪鏡と愛姫が自分に立ち向かってくる珠魔にとってこれほど嬉しいことはない。

「私の手札は0・・・もうできることは無い。ターンエンド!」

愛姫 LP2100 手札×0 場 モンスター×1 伏せ×2

「・・・私のターン。」

雪鏡 LP2100 手札×1

「(私の場にカードは無い・・・今はこれを伏せるしか・・・え?)」
「雪鏡ちゃん!?」
「・・・な、何、これ?」

雪鏡の手が自分の意思に反して勝手に動く。雪鏡は危険を察知するとそれを防ぐためにブラックホールの壁を作り無意識に身を守る。にもかかわらずそれは雪鏡の危険感知の能力を掻い潜ってやってきた。

「うふふ・・・早速、アラクニドの効果が発動したわね。」
「・・・蜘蛛の能力・・・まさか!?」
「そう、蜘蛛の最大の武器は糸・・・それがアラクニドの能力マリオネット・スレッド。相手プレイヤーを意のままに操る力よ。」
「そ、そんなのあり!?」
「・・・くっ!?」
「うふふ・・・これが4億年を生き抜いた蜘蛛の力の一部・・・さあ、2人とも地獄を楽しみましょう。」

珠魔が創りだした最強の蟲が今、愛姫と雪鏡に牙を向こうとしていた。

珠魔 魔力 530000/530000


・・・・・


今日はここまで。とうとうラスボスが出てきました!
いや、長かったなあ。ラスボスは蜘蛛でした。アラクニドっていうのは蜘蛛類って意味です。
蜘蛛は糸を駆使して罠を張り、その種類によって様々な糸の使い方をします。
4億年前から蜘蛛はいるそうなのでゴキブリより長いです。
カオスシンクロはこんなんあったら良いなって言う妄想です。
因みに蠍と蜘蛛や同じ仲間だそうで、蜘蛛の方が蠍よりも世界に分布(世界中に適応)しているので
蜘蛛の方が強いという認識のもと、ラスボスにしました。
この蜘蛛の登場はvs珠魔当初からありましたが早半年、やっとお目見えしました。
蜘蛛は★12の最強モンスター。珠魔も全魔力を次ぎ込んでます。
こいつを倒せば愛姫と雪鏡の勝利ですが、さてさてこの先どうなるかはまた今度。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!
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