mixiユーザー(id:23621043)
2014年11月02日16:52
185 view
【文字起こし】2014.11.1 ラジオ・フォーラム第95回 小出裕章ジャーナル【四国電力 伊方原発の現状と問題点】
 |
 |
 |
「安全審査」なんて、日本には存在しない用語を使っている時点で、現職の中村氏はダメですね。
自分がいかに無知かを晒してるようなものです。
さて、伊方原発といえば、思い出すのはやはり1988年に起きた米軍ヘリ墜落事故〈画像1）。
http://
（しんぶん赤旗 2012年7月22日）
さすがにもう、原発推進派の「原発は飛行機が墜落しても安全だ」という妄言を信じる人はいないと思うので、あわや重大事故の一歩手前だったという認識から話を始めさせていただきますが、
「そもそも何故、米軍ヘリは原発の付近を低空飛行していたのか？」
という疑問が生じませんか？
これが民間機とか、国籍不明のヘリなり飛行機だったら、「すわ、テロ未遂か？」と大問題になる事態です。
ちょっと理由を考えてみましょう。
�．熟△篥豌い慮業�を攻撃するために、日本の原発を使って訓練をしていた
1988年という年はまだ冷戦期だったことを考えると、有り得るかもしれません。
まあ、長距離ミサイルをぶっ放した方が手っ取り早いと思いますが。
��日本の原発を攻撃するために、訓練をしていた
うーん、さすがにそれはない（と思いたい）。
��「日本の原発を攻撃できる能力」を持つために、訓練をしていた
これは有り得る。
日本と米国の関係というのは、日米同盟と、国連憲章における敵国条項という、矛盾した関係だから。
あれ？そういえばどこぞの国も、「非核三原則」とか言いながら、「核兵器を作る能力」を持つために原発は必要だと言い張っているよなあ・・・
話が逸れた。
何を言いたいのかというと、要は、
「米軍よ、そんなに訓練がしたけりゃ自分の国の原発を使え
」
ということです。
そして、これは何も古い話のことではありません。
現在で米軍のヘリと言えば、あの悪名高いオスプレイです。
低空飛行で日本全土を飛び回っています。
もちろん伊方原発のある四国も例外ではありません（画像2）。
http://
（高知新聞 2014年10月28日）
しかも、在日米軍の訓練に対して、日本は発言権を持っていないという重大な真実を、当時首相だった野田佳彦が、うっかりバラしてしまいました。
http://
（J-CASTニュース 2012年7月18日〉
この真実を国民に知らせたということが、野田の唯一の功績だと私は思っています
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この辺の話をもっと詳しく知りたい方は、『〈戦後再発見〉双書』シリーズの編者である矢部宏治氏の新著、『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』をお読み下さい〈画像3〉。
http://
オススメです
ラジオ・フォーラム第95回
http://
小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://
京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://
小出裕章氏講演会情報
http://
【内容文字起こし】
ゲスト：古今亭菊千代(落語家)
パーソナリティ：谷岡里香(東海大教授)
谷岡：それでは小出さん、今日もどうぞよろしくお願いいたします。
小出：こちらこそよろしくお願いします。
谷岡：今日のテーマが、『四国電力 伊方原発の現状と問題点』ということですが、伊方原発は四国でたった一つだけの、しかも内海に面している、原発ですね。
小出：そうです。
谷岡：あの、というところをお話したところではあるのですが、今日の、あの・・・お客様が、噺家の古今亭菊千代さんでして、
小出：はい。
谷岡：どうぞ、菊千代さん。小出さんと話してください。
古今亭菊千代（以下、菊千代）：〈笑〉・・・すいません、こんにちは。
小出：はい、こんにちは。
菊千代：古今亭菊千代と申します。
小出：はい。
菊千代：あの、私は国会でのお話をなさった時から〈※〉、小出さん、小出先生の大ファンで、もうでもすごいご活躍というかね、皆に力を与えていただいてるんですけど、あまりにも色んなところでご活躍なさっているようなので、お体が心配なので、元気で、ますます、私たちを正しい方へ導いていただきたいと思います。
※2011年5月23日 参議院・行政監視委員会「原発事故と行政監視システムの在り方」
https:/
小出：はい。ありがとうございます。ただ、あの私自身は原子力の場で生きてきた人間として、福島第一原子力発電所の事故を防ぐこともできなかったわけですから、皆さんに対して大変申し訳ないと、思っています。え・・・少しでも被害を軽減できるためにできる力をこれからも使おうと思っています。
菊千代：はい。よろしくお願いいたします。
小出：はい。よろしくお願いします。
谷岡：菊千代さんもこの後、もし何か訊きたいことがあったら、途中から参加してください。お願いいたします。
菊千代：はい。分かりました。
谷岡：それでは、あの・・・伊方原発のところに話を戻しますが、愛媛県の伊方町で、原発から5キロ圏内に住んでいる皆さんに、安定ヨウ素剤の配布が行われました。
小出：はい。
谷岡：これはまあ、安全対策として、放射能が漏れるような大事故に備えて、配られたものということですが、小出さんはこの、安定ヨウ素剤をもう既に配布したということ、どういうふうに評価されていますか？
小出：え・・・当たり前のことだと思います。安定ヨウ素剤というのは、原子力発電所の事故が起きて、放射性の要素が、住民たちの元に届く前に飲まなければいけませんので、あらかじめ住民達に配布しておかなければ間に合わない、のです。え・・・国や電力会社の方は、安定ヨウ素剤を配布すると何か事故が起きるというイメージを住民に与えてしまい・・・しまうということで、事前に配布することを嫌がっていたわけですけれども、そんなことでは全く意味がありませんので、あらかじめ配っておかなければいけませんし、5キロなんて範囲では狭すぎるとむしろ私は思います。
谷岡：あ、そうですか。
小出：はい。
谷岡：あの・・・小出さんとしては、どのくらいの範囲までの住人に、手渡すべきだというふうに思ってらっしゃいますか？
小出：えー例えば福島第一原子力発電所の事故の場合には、50キロ、40キロ50キロ離れた、福島県飯舘村というところまで、猛烈な汚染が行ってしまいましたので、せめてそのぐらいの範囲はやっておくべきだと思います。
谷岡：はあ・・・。そうすると、かなり大きな範囲に、なりますね。愛媛の、えーと伊方町から50キロ範囲っていうと宇和島とか、その辺まで行くんですかねえ？
小出：はい。そうですねえ、松山もひょっとしたら入ってしまうんじゃないかと思いますが。
谷岡：あ、逆に今度内海ですから、対岸にまでは行かないにしても、あの・・・結構な距離に、なりますね。
小出：そうです。はい。
谷岡：ああ・・・そうですか。で、安定ヨウ素「剤」ですからこれ基本的には、あの、錠剤のようなものを想像すればいいんですか？
小出：そうです。
谷岡：もし、〈事故が〉起こった場合には、すぐに、飲む。
小出：はい。えーと〈笑〉、日本のこの国というのは、事故が起きた時の情報を正しく住民に、なかなか伝えてくれないということが、福島第一原子力発電所の事故の時にも起こりましたので、事故が起きたということを知ったら、速やかに飲むべきだと私は思います。
谷岡：はあ・・・で、速やかにどのように、大人子供、どのように飲むべきかっていうことも当然、もう既に、配布された時に、情報も伝わっているという理解でよろしいのでしょうか？
小出：はい。えーと伝えておかなければいけないのですが、
谷岡：ですよね。
小出：どれだけきちっと伝えて下さっているのか、申し訳ありません、私は知りません。
谷岡：この伊方原発、あの・・・今手元に地図があるのですが、
小出：はい。
谷岡：本当にこの突端の、海の・・・海に面したところですが、ここの原発をどういうふうに評価してらっしゃいますか？
小出：はい。えーと私は1974年に、京都大学原子炉実験所に就職してきたのですが、ちょうどその前年の秋から、伊方原子力発電所の設置許可取り消し裁判というのが始まりまして、
谷岡：はい。
小出：私もその裁判に関わって、え・・・証人に出たりしたことがありました。そのために度々、現地にも行きましたし、現地の放射能汚染の測定ということもやってきましたので、私にとっては大変馴染みの深い、原子力発電所です。
谷岡：ああ、そうですか。
小出：はい。
谷岡：えーと、今、伊方には1号機・2号機・3号機まであるんですね。
小出：そうです。
谷岡：で、もちろん今は全部、稼動はしていないっていう状況ですが、
小出：そうです。はい。
谷岡：この、内海に面したところにある伊方原発は、どのようなリスクを負っているのでしょうか？
小出：はい。えーと皆さん「中央構造線」というのをご存知でしょうか。え・・・日本最大の活断層と言われているものでして、1973年だったと思いますが、小松左京さんが、『日本沈没』という小説を、出して・・・出たことがありました。
谷岡：はい。
小出：それは、その中央構造線を境に、日本が割れて、海の中に滑り落ちていくという、そういうことを題材にした小説でした。それほどこの中央構造線というのは、日本という国の中では重要な位置を占めていまして、もしこの、中央構造線という断層ですね。活断層が、動くようになれば、巨大な地震が起きるだろうと、考えられています。その中央構造線の本当に際のところに、伊方原子力発電所は建っています。
谷岡：あの、その中央構造線に加えて、ここ数年は「南海トラフ」っていう言葉を非常によく聞くようになりました。その両方が関係するっていうことも・・・
小出：そうです。
谷岡：有り得るわけですよね？
小出：はい。中央構造線自身は伊方原子力発電所の、すぐ近くの北側に走っているのです。で、南の方には、南海トラフという、また巨大な、断層と言うかですね、プレートの境界というものがあって、そこでも、南海地震、東南海地震というような、過去、繰り返し繰り返し起きてきたということが分かっているのです。ですから伊方原子力発電所は北には中央構造線、南には南海トラフがあるという、まさに地震の巣のような所に建っています。
谷岡：1号機から3号機の中でも特に、あの、3号機が問題があるっていうふうに、考えてよろしいんですか？
小出：えーと3号機はですね、プルサーマルという、え・・・非常に馬鹿げたと言うか、安全性を犠牲にし、そして経済性も無いというようなことをやろうとしているわけでして、プルサーマルというのはプルトニウムという物質を燃料に使うということなのですが、プルトニウムというのは、人類が遭遇したうちで、最大の毒物と言われているほどの毒物でして、普通の原子力発電所で使っているウランに比べれば、何万倍、何十万倍も毒性が強いという、そういうものを燃料として使ってしまおうという計画なのです。何としても止めさせなければいけないと思います。
谷岡：私たちに何ができるかっていうことを、自分ができることっていうのを考えて、行動していかなければならないなあって、ねえ菊千代師匠、思いますよね。
菊千代：はい。そうですよね。まだまだ全然あの、「もう大丈夫なんでしょ？」なんて平気で言ってる人、本当にいますからね。
小出：〈笑〉・・・そうですね。はい。
谷岡：なかなかね、テレビでは伝えられない情報がたくさんあるので、あの・・・皆さんに小出さんの話を、私たちはまたこう、拡散していくっていうことも大事な役割だなっていうことを改めて思いますね。
小出：ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
谷岡：はい。あの、小出さんどうも、ありがとうございました。
小出：はい、ありがとうございました。
【文字起こし終了】
■愛媛知事選告示、２氏が届け出 原発再稼働が争点
(朝日新聞デジタル - 10月30日 12:58)
http://
自分がいかに無知かを晒してるようなものです。
さて、伊方原発といえば、思い出すのはやはり1988年に起きた米軍ヘリ墜落事故〈画像1）。
http://
（しんぶん赤旗 2012年7月22日）
さすがにもう、原発推進派の「原発は飛行機が墜落しても安全だ」という妄言を信じる人はいないと思うので、あわや重大事故の一歩手前だったという認識から話を始めさせていただきますが、
「そもそも何故、米軍ヘリは原発の付近を低空飛行していたのか？」
という疑問が生じませんか？
これが民間機とか、国籍不明のヘリなり飛行機だったら、「すわ、テロ未遂か？」と大問題になる事態です。
ちょっと理由を考えてみましょう。
�．熟△篥豌い慮業�を攻撃するために、日本の原発を使って訓練をしていた
1988年という年はまだ冷戦期だったことを考えると、有り得るかもしれません。
まあ、長距離ミサイルをぶっ放した方が手っ取り早いと思いますが。
��日本の原発を攻撃するために、訓練をしていた
うーん、さすがにそれはない（と思いたい）。
��「日本の原発を攻撃できる能力」を持つために、訓練をしていた
これは有り得る。
日本と米国の関係というのは、日米同盟と、国連憲章における敵国条項という、矛盾した関係だから。
あれ？そういえばどこぞの国も、「非核三原則」とか言いながら、「核兵器を作る能力」を持つために原発は必要だと言い張っているよなあ・・・
話が逸れた。
何を言いたいのかというと、要は、
「米軍よ、そんなに訓練がしたけりゃ自分の国の原発を使え
」
ということです。
そして、これは何も古い話のことではありません。
現在で米軍のヘリと言えば、あの悪名高いオスプレイです。
低空飛行で日本全土を飛び回っています。
もちろん伊方原発のある四国も例外ではありません（画像2）。
http://
（高知新聞 2014年10月28日）
しかも、在日米軍の訓練に対して、日本は発言権を持っていないという重大な真実を、当時首相だった野田佳彦が、うっかりバラしてしまいました。
http://
（J-CASTニュース 2012年7月18日〉
この真実を国民に知らせたということが、野田の唯一の功績だと私は思っています
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この辺の話をもっと詳しく知りたい方は、『〈戦後再発見〉双書』シリーズの編者である矢部宏治氏の新著、『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか』をお読み下さい〈画像3〉。
http://
オススメです
ラジオ・フォーラム第95回
http://
小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://
京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://
小出裕章氏講演会情報
http://
【内容文字起こし】
ゲスト：古今亭菊千代(落語家)
パーソナリティ：谷岡里香(東海大教授)
谷岡：それでは小出さん、今日もどうぞよろしくお願いいたします。
小出：こちらこそよろしくお願いします。
谷岡：今日のテーマが、『四国電力 伊方原発の現状と問題点』ということですが、伊方原発は四国でたった一つだけの、しかも内海に面している、原発ですね。
小出：そうです。
谷岡：あの、というところをお話したところではあるのですが、今日の、あの・・・お客様が、噺家の古今亭菊千代さんでして、
小出：はい。
谷岡：どうぞ、菊千代さん。小出さんと話してください。
古今亭菊千代（以下、菊千代）：〈笑〉・・・すいません、こんにちは。
小出：はい、こんにちは。
菊千代：古今亭菊千代と申します。
小出：はい。
菊千代：あの、私は国会でのお話をなさった時から〈※〉、小出さん、小出先生の大ファンで、もうでもすごいご活躍というかね、皆に力を与えていただいてるんですけど、あまりにも色んなところでご活躍なさっているようなので、お体が心配なので、元気で、ますます、私たちを正しい方へ導いていただきたいと思います。
※2011年5月23日 参議院・行政監視委員会「原発事故と行政監視システムの在り方」
https:/
小出：はい。ありがとうございます。ただ、あの私自身は原子力の場で生きてきた人間として、福島第一原子力発電所の事故を防ぐこともできなかったわけですから、皆さんに対して大変申し訳ないと、思っています。え・・・少しでも被害を軽減できるためにできる力をこれからも使おうと思っています。
菊千代：はい。よろしくお願いいたします。
小出：はい。よろしくお願いします。
谷岡：菊千代さんもこの後、もし何か訊きたいことがあったら、途中から参加してください。お願いいたします。
菊千代：はい。分かりました。
谷岡：それでは、あの・・・伊方原発のところに話を戻しますが、愛媛県の伊方町で、原発から5キロ圏内に住んでいる皆さんに、安定ヨウ素剤の配布が行われました。
小出：はい。
谷岡：これはまあ、安全対策として、放射能が漏れるような大事故に備えて、配られたものということですが、小出さんはこの、安定ヨウ素剤をもう既に配布したということ、どういうふうに評価されていますか？
小出：え・・・当たり前のことだと思います。安定ヨウ素剤というのは、原子力発電所の事故が起きて、放射性の要素が、住民たちの元に届く前に飲まなければいけませんので、あらかじめ住民達に配布しておかなければ間に合わない、のです。え・・・国や電力会社の方は、安定ヨウ素剤を配布すると何か事故が起きるというイメージを住民に与えてしまい・・・しまうということで、事前に配布することを嫌がっていたわけですけれども、そんなことでは全く意味がありませんので、あらかじめ配っておかなければいけませんし、5キロなんて範囲では狭すぎるとむしろ私は思います。
谷岡：あ、そうですか。
小出：はい。
谷岡：あの・・・小出さんとしては、どのくらいの範囲までの住人に、手渡すべきだというふうに思ってらっしゃいますか？
小出：えー例えば福島第一原子力発電所の事故の場合には、50キロ、40キロ50キロ離れた、福島県飯舘村というところまで、猛烈な汚染が行ってしまいましたので、せめてそのぐらいの範囲はやっておくべきだと思います。
谷岡：はあ・・・。そうすると、かなり大きな範囲に、なりますね。愛媛の、えーと伊方町から50キロ範囲っていうと宇和島とか、その辺まで行くんですかねえ？
小出：はい。そうですねえ、松山もひょっとしたら入ってしまうんじゃないかと思いますが。
谷岡：あ、逆に今度内海ですから、対岸にまでは行かないにしても、あの・・・結構な距離に、なりますね。
小出：そうです。はい。
谷岡：ああ・・・そうですか。で、安定ヨウ素「剤」ですからこれ基本的には、あの、錠剤のようなものを想像すればいいんですか？
小出：そうです。
谷岡：もし、〈事故が〉起こった場合には、すぐに、飲む。
小出：はい。えーと〈笑〉、日本のこの国というのは、事故が起きた時の情報を正しく住民に、なかなか伝えてくれないということが、福島第一原子力発電所の事故の時にも起こりましたので、事故が起きたということを知ったら、速やかに飲むべきだと私は思います。
谷岡：はあ・・・で、速やかにどのように、大人子供、どのように飲むべきかっていうことも当然、もう既に、配布された時に、情報も伝わっているという理解でよろしいのでしょうか？
小出：はい。えーと伝えておかなければいけないのですが、
谷岡：ですよね。
小出：どれだけきちっと伝えて下さっているのか、申し訳ありません、私は知りません。
谷岡：この伊方原発、あの・・・今手元に地図があるのですが、
小出：はい。
谷岡：本当にこの突端の、海の・・・海に面したところですが、ここの原発をどういうふうに評価してらっしゃいますか？
小出：はい。えーと私は1974年に、京都大学原子炉実験所に就職してきたのですが、ちょうどその前年の秋から、伊方原子力発電所の設置許可取り消し裁判というのが始まりまして、
谷岡：はい。
小出：私もその裁判に関わって、え・・・証人に出たりしたことがありました。そのために度々、現地にも行きましたし、現地の放射能汚染の測定ということもやってきましたので、私にとっては大変馴染みの深い、原子力発電所です。
谷岡：ああ、そうですか。
小出：はい。
谷岡：えーと、今、伊方には1号機・2号機・3号機まであるんですね。
小出：そうです。
谷岡：で、もちろん今は全部、稼動はしていないっていう状況ですが、
小出：そうです。はい。
谷岡：この、内海に面したところにある伊方原発は、どのようなリスクを負っているのでしょうか？
小出：はい。えーと皆さん「中央構造線」というのをご存知でしょうか。え・・・日本最大の活断層と言われているものでして、1973年だったと思いますが、小松左京さんが、『日本沈没』という小説を、出して・・・出たことがありました。
谷岡：はい。
小出：それは、その中央構造線を境に、日本が割れて、海の中に滑り落ちていくという、そういうことを題材にした小説でした。それほどこの中央構造線というのは、日本という国の中では重要な位置を占めていまして、もしこの、中央構造線という断層ですね。活断層が、動くようになれば、巨大な地震が起きるだろうと、考えられています。その中央構造線の本当に際のところに、伊方原子力発電所は建っています。
谷岡：あの、その中央構造線に加えて、ここ数年は「南海トラフ」っていう言葉を非常によく聞くようになりました。その両方が関係するっていうことも・・・
小出：そうです。
谷岡：有り得るわけですよね？
小出：はい。中央構造線自身は伊方原子力発電所の、すぐ近くの北側に走っているのです。で、南の方には、南海トラフという、また巨大な、断層と言うかですね、プレートの境界というものがあって、そこでも、南海地震、東南海地震というような、過去、繰り返し繰り返し起きてきたということが分かっているのです。ですから伊方原子力発電所は北には中央構造線、南には南海トラフがあるという、まさに地震の巣のような所に建っています。
谷岡：1号機から3号機の中でも特に、あの、3号機が問題があるっていうふうに、考えてよろしいんですか？
小出：えーと3号機はですね、プルサーマルという、え・・・非常に馬鹿げたと言うか、安全性を犠牲にし、そして経済性も無いというようなことをやろうとしているわけでして、プルサーマルというのはプルトニウムという物質を燃料に使うということなのですが、プルトニウムというのは、人類が遭遇したうちで、最大の毒物と言われているほどの毒物でして、普通の原子力発電所で使っているウランに比べれば、何万倍、何十万倍も毒性が強いという、そういうものを燃料として使ってしまおうという計画なのです。何としても止めさせなければいけないと思います。
谷岡：私たちに何ができるかっていうことを、自分ができることっていうのを考えて、行動していかなければならないなあって、ねえ菊千代師匠、思いますよね。
菊千代：はい。そうですよね。まだまだ全然あの、「もう大丈夫なんでしょ？」なんて平気で言ってる人、本当にいますからね。
小出：〈笑〉・・・そうですね。はい。
谷岡：なかなかね、テレビでは伝えられない情報がたくさんあるので、あの・・・皆さんに小出さんの話を、私たちはまたこう、拡散していくっていうことも大事な役割だなっていうことを改めて思いますね。
小出：ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。
谷岡：はい。あの、小出さんどうも、ありがとうございました。
小出：はい、ありがとうございました。
【文字起こし終了】
■愛媛知事選告示、２氏が届け出 原発再稼働が争点
(朝日新聞デジタル - 10月30日 12:58)
http://
5
6
ログインしてコメントを確認・投稿する