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2014年10月29日12:28

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躾の在り方

■キックスケーターの小1男児、母親の車とぶつかり死亡
(朝日新聞デジタル - 10月29日 10:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3117336

僕が子供の頃、ローラースケートが流行っていた。
周りの友達も持っていたので、僕もローラースケートが欲しかったのだが、僕の親は絶対にそれらの遊具を買ってくれなかった。

理由を訊いたら、”ローラースケートを与えたら、いくら親が公道では乗ってはいけないと口酸っぱく注意したとしても、必ず、公道で乗りたくなる。
そして、子供ではその欲望を抑えるだけの自制ができないから、乗りたくなると必ず乗ってしまう。
これはお前が悪いというのではなく、人間とはそんなもんなんだ。
だから、こういった乗り物は、お前が自分で自分の責任を取れるようになってから、自分で買えば良い。”

そう言われた。

子供の時は、絶対に道路ではローラースケートには乗らないって約束するのに、なんで買ってくれないんだと親に対して不満タラタラだったが、この歳になってみると親の言いたかったことがよく分かる。

おそらくあの時、公道ではローラースケートに乗らないと親と約束したとして、それを買って貰っていたとしても、僕は、いつかその親との約束を破って、公道でローラースケートに乗っていたろう。
人というのは、やってはいけないとアタマで分かっていても、ついついその欲望に負けてやってしまうものだ。
子供なら尚更のこと。
だから、危ないと親が判断するものは、注意するしないに関わらず、最初から買い与えるべきではない。

それはきっと売る方だって充分承知しているはずだ。

注意書きに、公道では使用しないでください、と書いてあったとして、最初からこの注意書きを皆が守るなんて思っちゃいない。
単に、何か事故があったとしても、その責任が自分たちに降りかからないようにするよう、そうしているだけ。

要は、私たちは公道では使用しないように警告して、この商品を売っているんですから、あとは買ったあなた方の自己責任ですよ。
当方は、あなた方の躾の問題までは一切関知しません。
と、こういうことだ。

だが、きっと心中では、このローラースケートやキックスケーターを子供たちが公道で使用するだろうな、と思っている。
本当に公道で使用できないとしたら、こんな商品に商品価値なんてないのだ。
公園でしか乗れないキックスケーターの何処が楽しいのだろう。

だから、本当は分かっている。
公道で使用してはいけないと言いつつも、使用されることも。
ならば売らなければ良いのだが、これは商売だ
、そういうわけにはいかない。
つまり公道で使用されると分かっていて、商品を売っているから、あの注意書きが必要になってくるのだ。

こう考えると、あの時の僕の親の判断は正しかったのだ。
親が危ないと判断したものは、最初から買い与えない。
そうすることでしか、防ぎようのない危険もあるのだと。

今回の事故は、不幸と偶然が重なった事故だ。
だが事故そのものは、偶然ではない。
必然だ。

いくら見通しの良い道路とはいえ、子供が急に飛び出してきたら、事故を防ぐのは困難だ。
しかも、時刻は午後5時半。
この時期の午後5時半は、黄昏時で見通しが悪くなっている。

そんな時分にキックスケーターを公道で使用していたら、轢いたのは誰であれ、事故が起こる危険はいくらでも訪れる。

僕にも、来年小学生になる息子がいるが、これらの遊具を買い与えるつもりはない。

もし、理由を訊かれたら。

きっと僕は、あの時の親と同じことを自分の息子に言うだろう。
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