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2014年10月26日15:00

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【文字起こし】2014.10.25 ラジオ・フォーラム第94回 小出裕章ジャーナル【SPEEDIについて】

しつこく掲載しますが、九州電力が提示した鹿児島湾・姶良カルデラの火砕流予測。
(黄色い小さな丸が川内原発の位置)
フォト

火砕流が都合よく川内原発を避けているのは、きっと九電社内のエスパーが、念力で避けてくれるからだと私は思いますが〈笑)、今回のSPEEDIも同じで、文科省か規制委員会にエスパーがいて、放射能の拡散予測などお手の物だから、SPEEDIは必要ないと判断したんでしょうウッシッシ

米国にしか情報を渡さないというのはこれまでと同じでしょうけどボケーっとした顔



ラジオ・フォーラム第94回
http://www.rafjp.org/program/094/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:景山佳代子(社会学者/大学講師)

景山:小出さん、

小出:はい。

景山:今日なんですけれども、あの・・・原発など、重大事故が起きた際に、放射性物質の広がりを予測する、SPEEDIについてちょっと伺っていこうと思います。

小出:はい。

景山:SPEEDIと言うとあの、福島の原発事故で、住民避難に活用されなかったことが非常に問題になっていましたよね。

小出:はい。

景山:で、今回8月25日に、原子力規制委員会が、そのSPEEDIについての予算を大幅に削減するということを決定し、で、10月8日には、このSPEEDIは、原発事故の避難判断には使わないという方針が出されたというふうに報道されていたんですが、

小出:はい。

景山:まずあのSPEEDIというのは、原発の事故前までは、住民避難の指標とされていたんですよね?

小出:そうです。

景山:これが参考情報という形で格下げされた後、じゃあ、自治体というのは、一体、SPEEDIに代わる何によって、避難計画っていうのを判断したらいいんですか?

小出:はい。まあ原子力規制委員会の方は、え・・・実測値を重視してやると、いう立場なのだと思います。

景山:実測値というのは、あの・・・予想ではないということですよね?

小出:そうです。ただし実測値自身が、福島の事故の時もそうでしたけれども、ほとんど得られない・・・

景山:得られない?

小出:例えば福島の事故の場合には、え・・・原子力発電所の近くに、国の検査官が常駐しているオフサイトセンターというのがあって、例えばそこにもまああの放射線量を測るような機械が、え・・・設置してあったのですけれども、オフサイトセンターにいた国の職員は、事故が起きたことを知ってみんな逃げちゃった。

景山:〈驚いて〉えっ?あっ・・・あ、そうなんですか。

小出:はい。住民に警告を発する前に、もう既に自分たちだけが逃げちゃった〈笑〉。

景山:この実測値を諮る人たちが、ということですか。

小出:そうです。はい。ですから、要するに放射線の測定器を実際に測る機械自身が役に立たなかったわけですし、そういう実際の機械というのは、まあ、ごくまばらにしか配置されていませんので、そんな情報で住民を避難させるということは、基本的にはできないと私は思います。えー、だからこそ、え・・・実測値では足りないので、計算をして、時々刻々どちらの方に放射性物質が流れて行ってるかを知りながら、住民を避難させるということだった、のです。

景山:はい。

小出:え・・・1979年に、米国のスリーマイル島というところで、事故が起きたのですが、それ以降、まあ世界中の国々が、何とかその事故の時の、放射能の雲の拡散、って言うんでしょうか。流れていく方向をきちっと予測しなければいけないということで、まあ日本もそれに取り組んで、SPEEDIという計算コードを、まあ作り上げたのです。確か130億円ぐらいは、そのために使ったと思います。え・・・それが、実際にまあ福島第一原子力発電所の事故の時に、必ずしも、期待通りには動かなかったのですが、ある程度彼らが計算で得たことも、彼らは米軍には渡したけれども住民には知らせないという、

景山:うーん・・・。

小出:はい。ことに打って出てきたわけで、やはり彼らとしてはまあ、都合の悪いものはできる限り使わないし、自分たちがフリーハンドでいたいと思ってるのだと思います。

景山:こちらもし、じゃあSPEEDIの方の予算を大幅に削減し、参考情報にしていくというふうに切り替えるんであれば、じゃあその、防災とか、事故が起きた時の防災、あるいは減災ですよね。

小出:はい。

景山:そのためにはどんな、他に方法とか手段がありうるんですか?

小出:はい。あの・・・本当であれば、その実測値と、計算値を組み合わせて、え・・・対処しなければいけないはずだと思います。

景山:はい。

小出:今聞いていただいたように、実測値そのものも、かなりまばらな情報しか得られませんので、やはりまあSPEEDIが必要だと思った原点に戻ってですね、実測値と、SPEEDIのような計算値とを合わせて、できる限り住民にそれを知らせながら、避難をさせるということは私は必要だと思います。

景山:これ全くの素人質問になって申し訳ないのですが、その予想っていうのは、こちらにその放射性物質が来るだろうということを、まさに予測して、そちらに行かないようにとか、

小出:そうです。

景山:避難経路としてはそちらを選択しないようにっていう、そういう情報が得られると思うんですけど、

小出:そうです。

景山:実測ということは、もう既にそこに、放射性物質は、到達してるってことですよね。

小出:行っちゃってるわけですね。はい。

景山:で、それが到達しましたよって言われてから逃げるっていう、こういう手順になっちゃうんでしょうか?

小出:そういう手順に、なってしまうわけですね。それでは困るわけですから、

景山:そうですよね。

小出:はい。あの実測値と計算値を組み合わせながら、住民が被曝をする前に、え・・・避難の計画を立てて逃がすということをやるべきだ、ということでSPEEDIも開発されたのです。それを全く使わないということは、歴史を逆に戻すようなことを彼らはやろうとしてるわけで、え・・・きちっと考え直すべきだと思います。

景山:ちなみに、例えば先程スリーマイル島事故っていうのが、一つ大きな切っ掛けになったと仰っていたんですけど、

小出:はい。

景山:あの、それ以外の地域、例えばヨーロッパとか、アメリカとかでも、SPEEDIのような、予測システムっていうのは開発されているんですか?

小出:はい。あの・・・世界各国で開発しています。で・・・放射能がどちらの方向に動いているというようなことは、福島の事故の時も、日本政府はSPEEDIの情報を隠してしまったわけですけれども、ヨーロッパのドイツであるとかフランスであるとか、そういうところが、むしろその・・・あっちに放射能が流れていったというような情報を、しきりに公表してくれました。

景山:それでいくと、日本としては、今後は、本当にSPEEDIをじゃあ、そういうふうに無くす。何度も聞いて申し訳ないんですが、

小出:はい。

景山:じゃあ代替案はどうするんですかっていうのがとても気になるんです。何かそういう方法とか、現在実はSPEEDIに代わる、これを予測システムとして導入しようとしてるんですというようなのは、あるんですか?

小出:ありません。

景山:無いんですか〈笑〉?

小出:はい。まああの・・・大気拡散という、え・・・現象自身は、まあ普遍的というかですね、風が流れたらどっちの方向にどのスピードで流れていくというようなことは、まあ、普遍的な知識・・・と言うか、まあ、計算できる、誰がやっても計算できるわけですし、ただし、きちっとした計算値を出そうとすると、それなりの時間も、え・・・そうですね、研究の積み上げもあるし、お金もかかるということで、まあSPEEDIにしても20年以上の歳月をかけて、ようやくにして出来てきたものなんですね。で、先程も聞いていただいたように130億円というような、膨大なお金を注ぎ込みながら、ようやくにして作り上げたわけで、それを捨ててしまうと言うならじゃあ、今までそれにお金を投げた人たちはいったいどういう責任を取るのかということを問わなければ、いけないと思います。

景山:そうですねえ。

小出:そして他にももちろんあの・・・個々の研究者が作っている、計算コードであるとか、まあ、何がしかの民間の団体が持っている計算コードもありますので、そういうものをまあ、本当にまた事故が起きてしまえば使わざるを得なくなると思いますが、やはりこれは国家としての問題ですので、SPEEDIを、これまでお金をかけてきたSPEEDIを使わないというのであれば、じゃあどうするのかということはむしろ国家の側、まあ原子力規制委員会なり、安全保安院のほうから、きちっと、あの・・・意見を表明しなければいけないと思います。

景山:そうですね。いや本当にこう、逃げるって立場から考えた時に、ちゃんとした情報が貰えないで逃げるっていうことほど、不安なことはないし、

小出:そうです。

景山:その一つの指標にしか過ぎなかったSPEEDIさえ無くなってしまったら、自治体はどうしたらいいのかとか、本当にこの問題は大きいですよね。

小出:はい。と思います。まああの・・・原子力規制委員会っていうのが、新しい規制基準というのを作りまして、原子力発電所の機械そのものが、え・・・規制基準、新しい規制基準に合致しているかどうかということは、あの・・・規制委員会が判断をして、例えば九州電力の川内原子力発電所は、規制基準には合致していると、認めたのです。この間。

景山:はい。

小出:ただし、え・・・新規制基準というのは、事故が起こらないとは言っていないわけで、

景山:はい〈笑〉。

小出:起きる可能性はあると、むしろ認めている。その時の避難計画は、それぞれの自治体で作りなさい。国の方は知りません。規制委員会も知りませんと言ってしまっているわけで、そう言われてしまいますと、自治体では対処できるような問題ではありませんので、結局避難計画そのものも、きちっとしたものが作れないということになってしまうと思います。

景山:はい。えー、小出さん、今日はどうもありがとうございました。

小出:いいえ。ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■29日に補足説明会=川内原発、住民アンケート受け―鹿児島
(時事通信社 - 10月22日 20:06)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3107860
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