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2014年10月22日21:17

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【文字起こし】小出裕章「反原発、反権力。」- 2014.10.09(その2)

2回目です。

今年の7月に菅直人元首相が小出さんを訪ねに来た・・・という話のはずが、脱線して小出さんの「反権力」、「個人主義」という生き方が色濃く出ているエピソードが中心の話です。

原発の話もそうですけど、小出さんの人生観・世界観の話は本当に面白いですねわーい(嬉しい顔)

前回はこちら↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1934172439&owner_id=23621043



【ぽぽんぷぐにゃん対談】小出裕章さんとの対談の記録まとめ。
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/63d787e448153fa04697a263342923b7

【内容文字起こし】

〔聞き手:ぽぽんぷぐにゃん氏、カマ吉氏(田尻宗昭氏の親戚)、イコマレイコ氏(画家)〕


ぽぽんぷぐにゃん:でもあれ、この間の7月くらいですかね、ここに・・・ここにって言うか菅直人さんが来はったっていうのをレイコさんから聞いて、

小出:誰から聞いたんですか?

ぽぽんぷぐにゃん:レイコさん。イコマレイコさん。

小出:ああ(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:ここじゃないですよね?あの辺・・・で、

小出:えーと、「ここに来る」と言ったんですよ。ここに来るという話だったんですけど、ん・・・途中からまあちょっと問題が生じて、彼がSPを連れてくると、言ったんですよ。で私はSPなんてあの・・・どういう人なのか正確に知らなかった。まあ菅さんの私的な、私的なと言うかまあ、菅さん個人の、何かその、ガードマンだと思っていたので、「じゃあどうぞ」と。一緒に手続きして入ってくださいと、いうようなことを言ってたんですけど、そしたら、SPというのは、いわゆる警察官だと(笑)、言うのですよ。警察官なら大学の構内に入れるのはお断りですから、あの・・・嫌ですから。

ぽぽんぷぐにゃん:あ、小出さんが断ったんですか?

小出:だから要するに(SPは)警察官だと言うのでね、警察を大学の構内に引き入れるなんてことは私は決してしない(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:それは小出さんの一存ってことですか?

カマ吉:禁止とかそういうわけではなく?

小出:え?

ぽぽんぷぐにゃん:禁止なんですかね?

カマ吉:公的に禁止っていうわけではないんですよね?

小出:ないと思います。

カマ吉:それは先生が自分で。

小出:私は絶対嫌だと。

ぽぽんぷぐにゃん:それは警察は嫌だから、っていう・・・ことなんですかね(笑)?

小出:警察大嫌いですし、大学っていうのはまあ国家権力から独立して、あの・・・学問を進めるところだと私は思ってきましたので、警察官って要するに国家権力そのものなわけじゃないですか(笑)。そんなものを大学の構内に引き入れる手引きは決してしないと、私は思ってきたし、菅さんにも、「警察官が付いてくると言うならお断りだ」と、正門で、あの・・・その人を置いて、菅さんだけ入ってくるなら、別にそれは構わないけどと、言ったんですけど、何かそれも、許されないみたいなことを・・・

カマ吉:あ、一緒にいないといけない・・・

小出:ええ。可哀想な立場ですよね。

カマ吉:そう思えばそうですよね。

小出:四六時中、SPがくっ付いてくるなんて。

ぽぽんぷぐにゃん:だって、総理大臣辞めた後もその、SPっていうのはいるんですね。

小出:総理大臣経験者は、SPがくっつくらしいんですよ。

ぽぽんぷぐにゃん:ずーっと付くんですか?

小出:いや、何年くっ付くんですかねえ。知りませんけれども。少なくとも小沢さん(※1)なんていうのは、SPも何もないで、あの・・・

カマ吉:総理にはなってませんものね。

小出:はい。一人で入ってきたし、公道を私と歩いて飲み屋まで行ったわけですけど、菅さんはどうもそうはいかないというので、じゃあ、あの・・・「外で会いましょう」と言って、5時まで私仕事だから5時からと(笑)、言って、外の飲み屋で会いました。

ぽぽんぷぐにゃん:徹底してますね。その「反権力」って言っていいんですかね?何か・・・

小出:ふふふ(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:あの、小出さんの一存で警察入れないという、その徹底具合ってすごいですよね。過去にそういう話とかあったんですかね?過去に、例えば警察がここに入ってくるとかね。

小出:えーとまあ、あの・・・個人的にはないです。でも例えば、私その裏の・・・職員宿舎というところがあって、そこにずーっと住んでたんですよ。そしたらある時に、古くなった職員宿舎を、まあ改修してやると、広くしてやるという話が出てきて、みんな住人は喜んだんですよ。「ああ、これできれいになる」と思っていたら、その話にはどうも裏がくっ付いていたみたいで、

ぽぽんぷぐにゃん:ええっ?

小出:まあ、結構ガラガラになってきてたんですよ。だからまあ、一つ一つ広くして、まあ、みんな少しずつ居住環境が良くなるという、まあそんな話だったんですけれども、その時に、その広くなったのに合わせて、海上保安庁の職員。関西空港作ってる時だったんです。それで、海上保安庁の職員も、あの・・・まあ、公務員宿舎ですから、海上保安庁の職員も公務員だし、入れるという話が分かって、で海上保安庁の職員って要するに警官ですよ。

カマ吉:そうですよね。

小出:はい。逮捕権もあるわけだし、

ぽぽんぷぐにゃん:あ、田尻さん?

カマ吉:そうですね。経験者。はい(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:(笑)。

小出:はい。ですからそういう人は、あの・・・大学の、京都大学の敷地なわけだし、一応京都大学の職員宿舎ですから、それをいくら何でも公務員だからといって、使わせるなんてことはダメだと、私が発言を始めて、

ぽぽんぷぐにゃん:ええーっ。

小出:で、結局・・・頓挫しちゃったんです(笑)。その計画。

カマ吉:すごい!すごいですね!

小出:(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:めちゃくちゃ徹底してますね。

小出:はい。え・・・だから、

ぽぽんぷぐにゃん:小出さんが止めさせたんですよね(笑)。

カマ吉:て言うか、みんなを説得したわけですよね?

小出:え?

カマ吉:皆さんを説得して・・・

小出:えーと、私は誰も説得しませんでしたけれども、発言はしたのです。実験所に向かっても、そんな大学として、そんなことはやるべきではないということを私が発言したらば、さすがにまあ大学としても、まあ原子炉実験所の当局としても、

カマ吉:そうかな、と思ったわけですよね?

小出:うん。やっぱりこのままではまずいと思ったんでしょうね。

カマ吉:うわー、すごいですね(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:へえー!そんな話知りませんでしたね。

イコマレイコ:その話は初めて私も聞きました。

小出:そうですか?

ぽぽんぷぐにゃん:あ、そうですか?レイコさんも聞いてないっていう・・・すごいですね。やっぱりもう、何か、何て言うんですかね、もう、徹底してますね。

カマ吉:て言うかすごい、そこで頓挫させるっていうのが・・・すごいですよね。

ぽぽんぷぐにゃん:何も言われなかったですか?

カマ吉:いやでも、でもみんなが「そうかなあ」と思ったんなら・・・

小出:何も言われません。だから、あの・・・住民は、「あいつまた嫌なこと始めて、俺たち広くなると思ったのに」と、思った人はたぶんいたと思いますよ。

ぽぽんぷぐにゃん:ああ、なるほど(笑)。

小出:はい(笑)。いたと思うけれども、でも・・・敢えて私に何か、反論をした人もいないし、原子炉実験所の当局も、何も私に対しては言わないまま、とにかくじゃあこれ計画無しにすると。

カマ吉:すごい(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:でもそれ考えたらすごいですね。その・・・ちょっと恨まれてるかもしれへんみたいなね、何かそういう(笑)・・・

小出:それはだって当たり前じゃないですか(笑)。何をやっても必ずありますよ。

ぽぽんぷぐにゃん:それはそうですよね。いやだから、そこでやっぱり言うべきことはきちっと言わないとっていうのが、なかなかできないじゃないですか。普通の人っていうのは(笑)・・・

カマ吉:それで、頓挫しちゃって、えーとじゃあ、大きく建て替えられなかったんですか?

小出:なかったです(笑)。

カマ吉:じゃあもう小っちゃいままで?

小出:小っちゃいままで(笑)。

カマ吉:全てがじゃあ、おじゃんに?

小出:そうです。計画全てがおじゃんになりました。

カマ吉:(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:へえー・・・それは徹底して・・・

小出:えーとだから、そのタカコさん(カマ吉)のマンションは90何平米と言ったけど、40何平米ですよ(笑)。

カマ吉:ああー、そうかあ(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:半分ぐらい。

小出:もう小ちゃな、まあ、本当のその昔の、50年前くらいにできた、公務員宿舎ですから、

カマ吉:はいはい。よく分かります(笑)。

小出:はい。小ちゃいし、その計画が出てきた時も、もう・・・何年ぐらいだったのかなあ。建ってから20年、30年っていう、そのぐらいで、汚れてきてるし、もう狭いし、みんな「広くなったらいいのにな」と思ってたんですよ。私だって初めは思ってた。

ぽぽんぷぐにゃん:そうですよね。それは聞いたらね。

カマ吉:うーん。んふふふ(笑)・・・

小出:ふふふ(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:倍ぐらいに大きくなる予定だったんですか?

小出:1.5倍になる予定でした。

ぽぽんぷぐにゃん:おおー・・・(笑)。まあ今やからもう大丈夫ですよね。もう・・・、当時も言ってはったんですか?

小出:え?

ぽぽんぷぐにゃん:その、みんなに。みんな知ってはったんですかね?「小出さんが言った」いうの。

小出:ああ、もちろん知ってますよ。だから私がそれを言い始めたので、原子炉実験所の職員組合というものがあるわけで、え・・・原子炉実験所の職員組合は基本的には共産党なんですけど、

ぽぽんぷぐにゃん:あ、そうなんですか?

小出:まあ大学の職員組合はほとんどみんなそうなんです。で、私は共産党から嫌われていたけれども(※2)、でもまあ、労働者ですから、「労働組合には入る」と言って、私はずーっとあの・・・ずーっと組合員ですけれども、で私が言い始めたので、労働組合としても、あの・・・言わざるを得なくなって、

ぽぽんぷぐにゃん:それはやっぱり筋が通ってるからですよね。

カマ吉:そうですよ。

小出:私は、筋が通ってると思います。大学というところは、国家権力とつるんではいけないと、いうもんだと私はずーっと思ってきたし、たぶん多くの大学関係者はそう思ってたんです。ですから・・・海上保安庁の職員を入れるっていうのも、コソコソとやりたかったんでしょうね(笑)。実験所の当局も。でも途中で・・・どうやって知ったのかなあ私、知って、公になってしまえば彼らとしたって、やっぱりできないということで、結局、全部を潰すという・・・(笑)。

カマ吉:お見事です(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:そっからもう共産党と色々あったみたいな(笑)。因縁みたいな。

小出:いやいや、別に、私共闘したわけですから。

ぽぽんぷぐにゃん:そんなことはないですね(笑)。そうそう。だからもう、共闘する時はちゃんと共闘するということですよね。

小出:だって共産党っていうのは、まあ良くも悪くも共産党で(笑)、権力からはね、嫌われてきた組織なわけで、彼らにしたって、大学はやっぱり守らなければ、権力から守らなければいけないと思ってきただろうし、たぶん今でも思っていると思いますよ。どこかで裏切るかもしれないというのはあるけど(笑)。

カマ吉:(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:うーん・・・それは京大やからっていうのもあるんですかね?

小出:あの、それもあると思います。京大という大学は、まあ基本的には、一番・・・権力から自立しようという意識が強い大学ですから。

ぽぽんぷぐにゃん:良い話聞かせてもらいましたね。

カマ吉:そうですね。

小出:(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:やっぱ徹底してるっていうのはね、それはそうかなと思いますけど、

カマ吉:先生は何に対しても徹底されてますよね。何のことに対しても(笑)。社宅のことだけじゃない。

小出:いやまあ、そんなことはないですけど、強いもの嫌いですから私(笑)。

カマ吉:(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:うーん・・・いや何か、ちょっと、ここは・・・ね、黙っとこうみたいなね、そんなあるじゃないですか。空気読んでね。

小出:いや、どうでもいいようなことはたくさんありますよ。闘おうと思うと力いるしね(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:そうなんですよね。パワーがないとねえ。

小出:ええ。放っておこうと思うことなんて山ほどありますけど。

ぽぽんぷぐにゃん:やっぱりそこは、ここは「闘わな!」と思ったんですね。その時は。

小出:大学に警察が入るなんてねえ(笑)、そんなこと絶対にあり得ないと私は思っていたし、今でもそう思います。

ぽぽんぷぐにゃん:へえ・・・。いや、まあ、菅さん。菅さんの話を、もうちょっと聞きたいんですが、

小出:はい、どうぞ。

ぽぽんぷぐにゃん:まず「来る」って言った時どう思いましたか?

小出:別に知りません。「来る」って言うなら「どうぞ」と言っただけで(笑)。

ぽぽんぷぐにゃん:でもやっぱその・・・元総理大臣でね、その原発事故があって・・・僕はもう菅さんは、僕は菅さんなりに頑張ったんだと思うんですけど、

小出:もちろんそう思います。

ぽぽんぷぐにゃん:あ、やっぱり小出さんも?

小出:はい。

ぽぽんぷぐにゃん:まあ浜岡ね。どんな事情があるにせよ、一応止めたと。でも脱原発も、何かこう・・・決めそうで決められなかったっていうのが僕の、「惜しいなあ」って思ったんですけどね。

小出:そりゃあだって民主党って政党は、連合が支持母体で、連合の中で一番強いのは電力総連、電気労連で、そんなんですよね。

ぽぽんぷぐにゃん:うーん、そうですよね。

小出:だから、民主党が脱原発なんて言えるはずがない。

ぽぽんぷぐにゃん:いやでも、菅さんは、何かこうイベントっていうか、色んな人呼んで、坂本龍一とか呼んでね、あの・・・何とか原発を止めようみたいなの、やってたじゃないですか。

小出:そうです。

ぽぽんぷぐにゃん:小出さんも呼ばれてたりとか?

小出:ないです。

ぽぽんぷぐにゃん:それはなかったんですか?その時は。

小出:私はだいたい政治大嫌いだと公言してるし(笑)、政治家も基本的には嫌いですから、政治家に呼ばれて何かどこか行ったことはないですね。

ぽぽんぷぐにゃん:でも、まあ、こんなん嫌らしい話ですけど、やっぱり、小出さんっていうのはやっぱり反原発のね、旗手的な感じですから、その・・・

小出:嫌らしい話ですね(笑)。

一同:(笑)

ぽぽんぷぐにゃん:いやその、呼びたい側としてはね、小出・・・「小出」って呼び捨てにしたらアレだけど(笑)、「小出を呼んどけ」みたいなね、そういうのを感じる時っていっぱいあると思うんですよ。何か・・・何て言うんですかね、

カマ吉:利用する?

ぽぽんぷぐにゃん:そうそう。小出さんを使って、ちょっとこう、名前を売っとこうみたいなね。まあそういうのも正直、まああんまり答えにくかったらいいんですけど(笑)。まあそういう、「嫌らしいなあ」っていうのも、いっぱい感じて・・・

カマ吉:利用されてるなあって・・・

ぽぽんぷぐにゃん:そうそう。何か・・・

小出:全然知りません。私ぜんぜん興味も無いし(笑)。それぞれの人が、それぞれにやればいいだけであって。はい。

カマ吉:で、ご自分の行ける所には行くっていう・・・

小出:はい。日程さえ合えば行きますけど、

カマ吉:そこがやっぱりすごい、すっぱりさっぱりされてますよね。あんまりその、相手の思惑とかも考えられないですね。

小出:全然考えないです。相手は相手。

カマ吉:そこがすごい個人主義ですよね。

小出:私は徹底的な個人主義者ですから。

カマ吉:本当だからそういうところがすごい、ヨーロッパ的って言うか、西洋的なところがやっぱり、すごいお付き合いしやすいなって(笑)・・・。あんまりこちらも考えないで失礼ばっかりしてると思うんですけど(笑)、

小出:いやいや、とんでもないです。

ぽぽんぷぐにゃん:そんならもう、菅直人さんに対しては別に、何て言うんですかね。こう・・・あんまり感情みたいなのは無いっていうか、

小出:あの頃の、まあ要するに政府のやり方というのは・・・

【その3へ続く】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1934173133&owner_id=23621043
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(※1)小出裕章・小沢一郎対談 2013.5.31
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1903633743&owner_id=23621043

(※2)【ぽぽんぷぐにゃんコラム】共産党は小出裕章氏への過去の中傷を謝罪すべき。
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/49698686eba14bbec117678d888ae133


■菅元首相が韓国で脱原発訴え 「事故で考え方変えた」
(朝日新聞デジタル - 10月12日 16:57)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3092884
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