後編です。
後編は主に、福島第一原発事故による放射能汚染の現状と、被曝対策についてです。
福島県知事選は早くも大勢が決したかのような報道がありますが、住民の被曝対策を争点にしない候補を簡単に勝たせるわけにはいきません。
井戸川氏にの訴えに一人でも多くの人が耳を傾けて欲しいと思います。
前編→
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小出裕章さんにきく 美味しんぼ問題について
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【内容文字起こし】
(聞き手:koji72st氏)
(12分19秒〜)
koji72st(以下、koji):えーと、では次なんですけど、
小出:はい。
koji:まあ、あの・・・今日本にね、たくさん原発あるじゃないですか。ほとんど止まってますけど、
小出:全部止まってます。
koji:はい。でまあ再稼動するとかいってますし、実際関東はその・・・2011年の爆発の時に、多少なりとも放射能が来ましたよね?
小出:はい。
koji:で、ある程度汚れてしまったと思うんですけれども、その辺りについてですね、え・・・実際東京の人なんかは、まあほとんどの人が全く気にしてないんですけど、その・・・汚れた度合いについてですね、あの・・・まあ、具体的にどのぐらいだと住んではいけないとかはないと思うんですけど、まあ先生の見解として、気を付けるべきか、そうでないかというところで、判断していただきたいんですけど。まあ食べ物とかも含めて。関東についてこの、放射能について、気を付けるべきなのか、そうでないのか、ざっくり・・・。
小出:えー・・・、放射能は、危険です。
koji:そうですね。
小出:はい。被曝をすれば、必ず、リスクを伴います。
koji:リスクを伴う。
小出:はい。健康に障害を受けます。ですから、被曝をしないようにしなければいけません。で、日本というこの国、何かこれまでは、法治国家だと、まあ・・・国が、私たちに向かって言ってきたわけですけれども、私自身は昔からあんまり日本というこの国は立派な国だと思っていなかったし、法治国家だとも思っていませんでしたけれども、
koji:その通りですね。
小出:でも、福島の事故が起きて、露骨に法治国家でないことが、今起きているわけですね。
koji:(国の)本音が出ましたね。
小出:はい。ですからさっきも聞いて頂いたように、日本の国の法律を適用するなら、1平方メートル当たり、1メートル四方ですね。4万ベクレルを超えて、放射能で汚れているような場所は、放射線の管理区域にしなければいけない、のです。でもそういう地域が、福島第一原子力発電所を中心にして、約1万4千平方キロメートル、という広大な地域に広がっているのです。東京の一部、下町の一部ですね。江戸川区とか葛飾区の辺り、あるいは、奥多摩という辺りは、放射線の管理区域にしなければいけません。放射線管理区域というのは、普通の皆さんは、足を踏み入れることも禁じる。私のような人間でも入った途端に水を飲むことを禁じるという場所ですから、
koji:それは日本の国の法律として、明確にあの・・・何て言うかその、明確にそのガイドラインがあるということですよね?
小出:あります。ですから・・・
koji:それを、国は、突然、曲げていますよね?
小出:曲げています。今はだから緊急事態だから、もう守らなくてもいいんだと、言ってるわけです(笑)。私はそんなことはとんでもないことだと思うし、え・・・日本が法治国家だと言うなら、放射線管理区域にしなければいけないほどの汚染を受けている所は、人々が居住することを禁じる、ということをやらなければいけないと思います。
koji:まあ当たり前のことですね、それは。法律を作ったならば。
小出:と私は思います。
koji:まあ例えば一般の、私とか、先生が例えば、何か法律に違反したと。でも緊急事態だからと、通りませんよね。刑法に違反するんだったら逮捕されますし。民法であっても何か裁判にかけられたり罰せられたりしますよね。
小出:そうです。
koji:こういうルールを、日本の国として、国とか個人問わず、それを適用しますと定めた法律を、日本の国は、今守っていないということですよね?
小出:勝手に破棄してしまったのです(笑)。
koji:そうですよね。それはやっぱり・・・法律を制定して、それを、守るという下に、国家というものが運営されているわけですから、それは、おかしいですよね?
小出:全くおかしいと思います。
koji:ですよね。分かりました。えーと、では次なんですけど、まあ今後ね、日本に住んでいて、まああの・・・そういう事実上この、汚染とかありますよね?
小出:はい。
koji:で・・・まあ、この・・・まあ、もう日本に居たいという方も、たくさんいらっしゃるんですよ。汚染があっても住みたいと。で、こういう人たちは、何を気を付けたらいいですかね?もう放射能に関して、特に、どういう生活をすれば良いですかね?
小出:例えば、ですけれども、(暫し間)・・・福島の事故が、起きた直後に、私のところにたくさんの人が電話をかけてきたのです。それで、日本は、もう怖いと。放射能で汚染してるから、海外に逃げようと思うと、言う人がたくさんいたんです。でも、福島第一原子力発電所から噴き出してきた放射能のほとんどは、実は日本には落ちなかったんです。福島第一原子力発電所は福島県の太平洋岸にあるわけで、日本というこの国は北半球温帯という地域にありますので、上空では偏西風という西風が吹いている。ですから、福島から噴き出してきた放射能は、ほとんどは太平洋に向かって流れた。
koji:西海岸の方に行ってしまったんですよね?
小出:そうです。米国の西海岸、あるいはカムチャッカの方もそうですけれども、そちらに流れていったのです。ですから、例えば日本というこの国でも、北海道とか九州、あるいはまあ西日本なんかは、それほどの放射能汚染を受けないで済んだのです。だから仮に、北海道に住んでる人、九州に住んでいる人、あるいは西日本に住んでいる人が、「日本はもう怖いから海外に逃げよう」と言って、米国のカリフォルニアに逃げてしまえば、余計被曝をしてしまったという(笑)、そういう汚染のしかたなんですよね。ですから、日本に住むため・・・住むのがもの凄く危険が伴うということではないし、日本に住むに当たって何を注意しなければいけないかという、そういうこととは違うと思うのです。ただし、日本というこの国は、福島を中心にして、猛烈に汚れている所があるわけですよ。だから今訊いて頂いたように、放射線管理区域にしなければいけないほどの汚染を受けている所は、今でも現にあるわけですから、そういう所には、例えばまあ海外から来る人でも、私は住んではいけないと思いますので、まずはそんな所に住まないように気を付けると、
koji:ということはですね、まずよく、そういう事実をですね、確認して、よく判断して、で・・・それを元に行動して下さいということで良いですかね?
小出:もちろんです。ですからどこがどれだけ汚れてるかということは、日本政府が曲がりなりにも地図を示しています。ですからまあ東北地方、関東地方にも広大な所が放射線管理区域にしなければいけないほどの汚れを受けていますので、そういう所にはやはり行かないと、いうことは気を付けなければいけないと思います。
koji:そうですね。まああと個人である程度測定することもできますよね。おおよその目安はね。
小出:はい。できます。ですからまあそうやって、自分の住んでいる所がどれだけ危険かということを、まずは注意を払うということだと思いますし、もう一つは食べ物ですね。まあ・・・噴き出してきた放射能は、風に乗って流れたわけですけれども、食べ物は流通機構にのって流れてますから、もう・・・
koji:どこでどうなっているか分からないですよね。
小出:はい。ですから、ん・・・注意をするといっても限度、限界があって、完璧に汚染食品を避けるということはもうできないのですけれども、でもまあ日本で住むというのであれば、日本のどこどこの産地なのかと、いうことをできれば注意をしながら、
koji:選ぶしかないですよね。
小出:選んで欲しいと思いますし、特にまあ、子どもたちに食べさせる物は、できる限り産地を調べて、
koji:そうですね。守らないといけないですよね。
小出:はい。と思います。
koji:はい。それではですね先生、えーと・・・まあ、原子力についてなんですけど、まあ日本の未来についても、まあ日本に今、50何基かありますね、原子力発電所が。
小出:はい。
koji:でこの・・・結局・・・発電のために、原子力を選んだ結果、こういう事故が起きてしまって、日本の未来も一時は危うくなりましたね。この、もし例えば4号機の燃料プールのこととかあれば。これ・・・でまあ、多くの人が、その原子力ということについてあまりよくかってないんですけど、
小出:(笑)
koji:先生個人としてこれはもうざっくり、やめるべきか継続するべきかというところで、えーと・・・先生の意見を。
小出:やめるべきです。明確にやめるべきです。
koji:はい。やめるべきですね、はい。
小出:即刻ゼロにすべきです。
koji:はい。それについてなんですけど、まず、その・・・発電に原子力を使う必要ないですよね?
小出:全然ありません(笑)。
koji:あと例えば、原子力発電所が安全としても、この使用済み燃料の観点とかからすると、これはもう、人間にどうすることもできないですよね。保存したりとか。
小出:そうです。
koji:そういう意味も含めてやめるべきですよね。やめるべきと言うかやめなければいけない問題ですよね?
小出:初めからやってはいけなかった。
koji:そうですよね。
小出:はい。
koji:分かりました。では、最後にですね、先生からですね、日本の皆さんに、そういうことも含めて、この、え・・・何か、メッセージを頂けたらと思うんですけど。
小出:えー、原子力は、猛烈な危険なものです。それはもう福島の事故が起きて、事実として証明されてるわけなのです。それから・・・まあ今kojiさんが仰ってくれたけど、仮に事故がなくたって、原子力をやってしまえば核分裂生成物ができる。それは、消すことができないで、10万年から100万年お守りをしなさいというものなわけですね。
koji:そんなことできないですよね。
小出:できる道理がないわけで(笑)、もういい加減に目を覚まさなければ、
koji:気が付いて欲しいですよね。
小出:そうです。
koji:人間にコントロールできるものではないと。
小出:そうです。こんな物にもう手を染めたということ自身が間違いだったということに、みんなが気が付かなければいけないし、即刻もう、足を洗うべきだと思います。
koji:そうですね。
小出:はい。
koji:分かりました。ありがとうございました。
小出:はい。ありがとうございました。
【文字起こし終了】
『美味しんぼ』鼻血問題の前・双葉町長が県知事選立候補! 「変人だと叩かれても言う。今の福島は脱出すべきです」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=141&from=diary&id=3094104
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