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2014年09月13日11:18

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モノゴトの善悪

■44歳男を慎重捜査=全盲生徒傷害事件―埼玉県警
(時事通信社 - 09月12日 20:03)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3051168

前にも1度日記に書いたのだが、僕が小学生の頃、クラスメートに重度の知的障害を持つ男の子がいた。
一応、小学校の中に、障害児のクラスがあったのだが、1日のうちの何時間かは普通のクラスで授業を受ける。
その男の子は、支援学級にいながら普通学級のクラスに在籍するという形を学校はとっていた。

その男の子の障害の程度は、本当に重く、低学年の頃は、生徒と男の子の間では会話どころか、コミュニケーションもちゃんと取れないような状態だった。
しかも、男の子は情緒が不安定で、少しでも気分を損ねると、暴れたり、人に向かって唾を吐きかけるような状態で、クラスの子も顔に唾を吐きかけられたりするので、その子がクラスにやってくる時間は、皆が迷惑がっていた。
まあ、昔だからよかったものの、今の時代ではこんなことはあり得ない話なのかもしれない。

その為、低学年の時は、その子がクラスにやってくる時間は、支援学級から先生が付き添われた。
その子が暴れたり、誰かに唾を吐きかけようものなら、先生が平手打ちをされ、厳しく叱責された。
先生は、若い女性の先生だったが、いつも顔や身体にその子の唾を吐きかけられながら、それこそ体当たりで、その子とコミュニケーションをとろうとし、人としてやってはいけないことを、しっかりと指導されていた。

その指導の成果は、その子に先生との信頼関係へと変化し、高学年になる頃には、コミュニケーションは相変わらず殆どとれなかったが、気分の変化で暴れたり、唾を吐きかけるようなことはなくなった。

僕は、小学生の頃、そうした子供の成長過程を間近で見たことがあるので、今回の報道には、とても違和感を感じる。

ゆうべ僕が見たテレビのニュースでは、アナウンサーがこの事件に関し、犯人の男性が重度の知的障害があると、知的障害があることをやたら強調していたように感じて、気分が悪かった。

知的障害があるから、今回の事件は仕方なかったのか。
本当にそうなのか。

そうじゃないだろう。
まあ、点字ブロックの意味や白杖を突いている方への通行の際の配慮がわからなかった、というのは仕方のない部分はあるだろう。

だが、通行の際にぶつかったり、杖に引っ掛けられて転んだとて、相手を足蹴にすることは、本当に仕方のないことなんだろうか。

僕は違うと思う。

重度の知的障害があるから、コミュニケーションが取りづらいからと、この男性はこれまでの生活の中で、モノゴトの善悪や躾を確りとされてこなかったんじゃないだろうか、と僕は思ってしまうのだ。

この男性がこれまでどんな生活環境で育ってきたかは知らないが、時にはきつく殴り飛ばしてでも、モノゴトの善悪を教える。
子供の頃から、そうやって全力で向き合ってくれる人がいなかったんじゃないかと。
小学生の頃に、あの重度の知的障害の子供と必死に向き合って躾されていた、あの先生の姿を間近で見たことのある僕は、そう思ってしまう。

この子は、重度の知的障害があるから、仕方ないんだ。
もし、そうやって確りとした躾をされずに、育ってきた結果がこれだとしたら、本当にこの事件は仕方がなかったのだろうか。

僕はとても違和感を感じる。



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