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2014年08月24日13:00

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【文字起こし】2014.8.23 ラジオ・フォーラム第85回 小出裕章ジャーナル【日本初の原発死亡事故(美浜原発事故)から10年を迎えて】

>八木社長は「安全文化の醸成に全力を尽くしたい」と再発防止を誓った。 

「安全文化の醸成」って何だ?
「醸成」という言葉の意味は、「ある状態・気運などを徐々につくり出すこと」である。
http://kotobank.jp/word/%E9%86%B8%E6%88%90

要するに、かつての安全神話を復活させると言ってるんじゃないかむかっ(怒り)むかっ(怒り)むかっ(怒り)



ラジオ・フォーラム
http://www.rafjp.org/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:石丸次郎(ジャーナリスト)

石丸:今からちょうど10年前に起こった重大事故について振り返ります。2004年の8月に、福井県にある関西電力・美浜原子力発電所で、5人の作業員が死亡するという重大事故があったことを覚えてらっしゃいますでしょうか。事故からちょうど10年を迎えました。今日は、この日本の原発の事故で、初めて死者が出た、関西電力美浜原発事故を振り返り、改めて事故の教訓について、考えたいと思います。小出裕章さんと電話が繋がっています。小出さん?

小出:はい。

石丸:よろしくお願いいたします。

小出:こちらこそよろしくお願いします。

石丸:10年前に、この美浜原発で起こった事故というのは、

小出:はい。

石丸:あの、私の解釈で言えば、簡単に言えば、核エネルギーの熱で沸かした熱湯が通る、まあ配管が破裂して、

小出:はい。

石丸:水蒸気と熱水を浴びた作業員が亡くなったという、そういう事故。こういう理解をしているんですけど、これでよろしいでしょうか?

小出:はい。えーと基本的にはその通りですけれども、

石丸:ええ。

小出:えーウランがまず核分裂して水を温めるのですが、

石丸:はい。

小出:え・・・この事故が起きた水は、実はその水自身ではなくてですね、「2次系」と言われている、タービンを回した蒸気が、また水に戻って、それが蒸気発生器に送られるという途中の配管が破れました。

石丸:はい。当時、小出さんはこの事故を受けて、まあリポートのようなものを作っておられるんですけれども、
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No98/koide041007.pdf
(2004年10月7日 第98回原子力安全問題ゼミ 美浜3号炉事故の全体像と課題)
※画像はこれより引用しました。

小出:はい。

石丸:あの・・・この事故、つまり、初めての原発における稼動中の死亡事故。

小出:はい。

石丸:この事故の報を聞かれた時、そしてまあ、原因について、だんだん状況が明らかになった時はどういう風に感じられましたでしょうか?

小出:まずはその・・・亡くなられた方々、5人の方が亡くなったのですが、いわゆる関西電力の社員ではなくて、その下請けと言うか、あの・・・正確に言うと曾孫請けというところの方々が、犠牲になりました。140度という高温のですね、え・・・水が、10気圧という圧力がかかった状態で配管の中にあったのですが、その配管が一気に、大きく穴が開きまして、大量の、高温の水と蒸気が、(ため息)もう音速に近いような形で噴き出してきた、のです。え・・・それを浴びて、あるいは吸い込んでということで、ほとんどあの、たぶん4人の方は、一瞬のうちに絶命したと私は思います。

石丸:はい。

小出:残りの一人の方は全身の9割に火傷を負ってですね、重体になっていたのですが、やはり、あの・・・その後半月ほど、苦しい闘いをした後でお亡くなりになってしまったと、いうことになりました。まことに苦しい形で、命を奪われたんだろうなと、まずは感じました。

石丸:そうですね・・・はい。

小出:そしてその原因が一体何なのかということを、まずは知らなければいけないと思って、私自身も調査を始めたのですが、あまりにも馬鹿げたと言うかですね、もともとは1センチもあるような、まあ分厚い配管だったわけですけれども、壊れた時にはもう、その配管が、腐食とですね、機械的な・・・まあ水による機械的な磨耗ということで、わずか0.4ミリというような厚さしかなかった。それに全く気が付かない、検査もしないまま、何十年も来ていたという、そういう状態だったのです。

石丸:やっぱりこれは、怠慢、杜撰のために起きた、人為的事故と言うほかないですね。

小出:まさにそうですね。本当であればきちっとした検査体制を作ってやるべきなのですけれども、検査にお金がかかるということで、関西電力も検査の費用を次々とまあ、削減してきてしまっていました。そのためにきちっとした検査も行わないまま、事故に突入してしまったのです。

石丸:この美浜の事故の教訓というのは、あの・・・まあ、2011年の福島の事故までですね、教訓というのは生かされていたと、お考えですか?

小出:残念ながら生かされていなかったわけですね。え・・・検査ということも、ほとんど、どんどんどんどん手を抜く方向にきたわけですし、福島の場合にも、全くその・・・本当だったらば、事故の時には使わなければいけないような、いわゆるまあ事故時の装置があるのですけれども、そういう装置の点検もしなければ、運転の訓練もしていなかったということが福島の事故でも起きました。ですからまあ、今石丸さんが聞いていただいたように、経験が生かされたかという問いであれば、残念ながら生かされなかったということになると思います。

石丸:なるほど。この10年前の事故、まあ2011年の福島の事故があまりにもですね、まああの・・・甚大すぎて、

小出:はい。

石丸:忘れがちになりかねないんですけれども、考えてみると10年前、既にですね、関西電力の美浜原発事故で、我々が、考えなきゃいけない大きな、やっぱり杜撰な管理体制があったっていうこと、これを忘れてはならないと、いうふうに思います。

小出:はい。

石丸:小出さん、今日はどうもありがとうございました。

小出:いいえ、ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■関電社長「安全に全力」=美浜原発事故10年―福井
(時事通信社 - 08月09日 18:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3003463
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