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2014年08月09日11:35

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何故医療従事者は、患者さんと接する時に、きちんと手指消毒や滅菌をし、マスクをするのか

■HIV感染で看護師に休職指示 病院側に賠償命令 福岡
(朝日新聞デジタル - 08月08日 18:34)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3002381

医療従事者というのは、常に感染症のリスクと隣り合わせにある。
これは、HIVウイルスばかりではない。
HBV、HCVを始めとする肝炎ウイルスも然り。

病院側がHIV感染の看護師を休職させるのは、まだわかるとして、じゃあ、肝炎などの他の感染症にキャリアの看護師に対しても、同じような対応をしていたか、ということだ。

もし、病院側がHIVキャリアのこの看護師にだけ、この対応をしていたとするなら、HIVに対する偏見だとしか言いようがない。

僕は鍼灸師だが、鍼灸師にとっても、感染症のリスクというのは看過できない問題で、僕らにとっての感染のリスクで一番多いのは、所謂鍼刺し事故だ。

鍼刺し事故とは、患者さんに刺した後の鍼をこちらのミスや手違いで、過って自分の指や手に刺して仕舞うことをいう。
僕も、この世界に入ったばかりの頃、何度かこの鍼刺し事故というのをやった。

幸い、血液検査の結果、鍼刺し事故で肝炎やHIVの感染は見られなかったが、結果が出るまでは本当にヒヤヒヤしたものだった。
さすがにこの歳になって、或る程度経験がある今では、まず鍼刺し事故をすることはなくなったが、気を付けていることには変わりない。

僕は現場を知らないから、はっきりしたことは言えないが、おそらく看護師さんも、注射針を扱うことが多いから、この針刺し事故というのも多いんじゃないか、と思う。
また、注射の性質上、鍼灸針と比べても、感染症のリスクも大きいのではないか、と。

ただ、これは僕が学生の頃、実習の教員の先生に口酸っぱく言われたことなのだが、何故、僕らは患者さんと接する時に、きちんと手指消毒や滅菌をし、マスクをするか。
これは、確かに患者さんからの感染を防ぐという意味もある。
だが、それ以上に、自分が何かの感染症のキャリアであったとしても、絶対に患者さんに感染させない。
その心構えの現れだと。
その心構えが医療従事者としての倫理観であると。

そう教えられた。

その考えは、卒業して20年近く経った今でも、自分の気持ちの中に持ち続けている。

だから、或る程度、患者さんへの感染のリスクがなくなるまで、休職してもらう、という病院側の考えは、理解出来ないこともない。
そして、病院側が看護師の感染症の情報を知ることは、看護師という医療従事者の仕事上、必要な情報なのじゃないだろうか。

つまり、感染症のキャリアがあって、看護師としての仕事をするのに支障がないとしても、それが医療従事者としての倫理観とイコールではないということだ。

この心構えだけは、訴訟云々は別として、医療従事者の中にあったほうが良い。
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