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2014年08月05日12:19

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家族とはいわば白鳥のボートのよう、ふたたび。

ヘーベルハウス「家事ハラCM」が話題 批判の声で波紋広がる
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&from=diary&id=2996215

昼前に、日記をひとつ。

この間の日曜日、僕と嫁、2人の息子たちの4人で滋賀県にあるブルーメの丘に行ってきた。

僕たち夫婦は共働きで、なかなか休みが合う日がない。
そんな中、久しぶりにお互いの休みが合ったので、家族で遊びに出掛けることにしたのだ。

もちろん、2人の息子たちは大喜び。
3歳の息子、みのりくんが敷地内の池に浮かんでいる白鳥のボートを指差して、あれに乗りたいと言った。

僕たち4人は白鳥のボートに乗ることにした。
4人乗りのボートの前に、嫁と5歳の息子、はるちゃん、そしてみのりくんが座り、後ろの座席に僕。

4人乗りボートのそれぞれの座席には足漕ぎペダルが付いていて、それを漕ぐことで白鳥のボートは前に進む。
また、それぞれのペダルは連動しているので、1人がペダルを漕いでも、他の座席のペダルは同じように動く。

みのりくんは、まだ足漕ぎペダルに足が届かないので、ハンドルを操作することにし、僕と嫁、そしてはるちゃんの3人で足漕ぎペダルを漕ぐことにした。

僕たち3人は、最初力を合わせてペダルを漕いだ。
白鳥は、スイスイと池の中を進んでいく。
途中、はるちゃんが疲れたら、僕と嫁が力を合わせてペダルを漕ぎ、嫁が疲れたら、僕とはるちゃんがペダルを漕ぐ。
そして、僕が休んでいる時は、もちろん嫁とはるちゃんが力を合わせてペダルを漕いだ。
そんな風にして、白鳥のボートは池の中を進んで行った。
みのりくんの握るハンドル操作で。

きっと、家族とはこの白鳥のボートみたいなものなんだろう。
そして、家族が白鳥のボートなら、家事は、僕たちの漕ぐ、足漕ぎペダルだ。

もちろん、足漕ぎペダルは1人で漕いでも、白鳥は前に進む。
でも、1人で漕ぐより、4人で力を合わせて漕いだほうがずっと楽だし、スムーズに進む。
もし、家族の誰かが疲れて休んでいたら、他の家族がその分をフォローして、ペダルを漕げばいい。

そうやって仲良く、力を合わせてペダルを漕いでいくことで、白鳥は前に進んでいくのだから。

おっと、そこで僕がふと、池の水面に目をやると、たくさんの鯉が泳いでいるのが見えた。

「おっ、コイがいるやん。」

僕は、足漕ぎペダルから足を離して、水面に目をやり、両手を水面に差し出して、パン、パンと手を叩いた。

コイが手を叩く音に釣られて、こちらに寄ってくるかと思ったのだが、思いに反して、なかなかこちらに寄ってこない。

おかしいなぁ、叩き方が甘いのかな。

僕は、先ほどにも増して水面に手を近付け、手を叩いた。

パン、パン、パン、パン。

寄ってこない。

パン、パン、パン、パン、パン、パン。

まだ、寄ってこない。

パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン……。

「パパ、何やってんの?」
はるちゃんが尋ねる。
どうやら、僕は、必死になって手を叩き過ぎていたようだ。

「パパな、手を叩いて、池にいるコイをこっちに呼び寄せようとしててん。」

僕がそう答えると、はるちゃんの隣にいた嫁が、誰に言うでもなしに、こう言った。

「そう言うたら、さっき前の白鳥のボートに乗っていた、幼い女の子が、同じことしてたなぁ。」

「そ、そっか。ハハハ。その女の子も、パパと同じこと思いつくなんて、小さい割にしっかりしてるなぁ。ハハハ…。」と、僕。

「ええ、そうなん。
さっきの女の子、パンパンウルサイって、ママに叱られてたで。」

まあ、家族とはそんなものだ。
僕は、足漕ぎペダルを一生懸命漕いだ。
嫁とはるちゃん、みのりくんは、池に向かって、パンパンしていた。
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