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2014年07月07日14:42

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みちのく:メモ その一

***青森で好きなものをあげたらきりがない。雄大な岩木山、それに、りんごばたけ、リンゴの世話をする人頭巾をかぶった人の後ろ姿、でも、一番好きなのは津軽弁。津軽鉄道の中で年配の地元の男性に話しかけられた。金木に行くんだろうと言われたんだが、私がどちらまでいくんですかと質問してみたが、彼の返事はよく理解できなかった。でも、五能線や奥羽線の中で聞く方言はもう私の聞きたかった津軽弁ではなかった。テレビやネットのせいで津軽弁は共通語のように聞こえたが、語尾がいまだに、名残をのこしている。津軽弁をこよなく愛してつかっているひとがいたら、その人をきっと好きになるだろう。
この津軽弁を聞きに津軽弁を使って詩歌を読んだ歌人の朗読をきいた。貧困からのし上がろうとしている力ずよさ。自然を愛しているにもかかわらず、厳しさに弱音を吐きそうになる頼りなさ。本当に人間の生きざまを感じる。


***太宰治の津軽からの抜粋
葛西善蔵氏は、郷土の後輩にかう言つて教へてゐる。「自惚れちやいけないぜ。岩木山が素晴らしく見えるのは、岩木山の周囲に高い山が無いからだ。他の国に行つてみろ。あれくらゐの山は、ざらにあら。周囲に高い山がないから、あんなに有難く見えるんだ。自惚れちやいけないぜ。」


***新青森駅構内でコーヒーを買おうとしたけど、珈琲屋がない。最高。絶対どこにでも珈琲屋を作ってくれるな。とくに、スターバックスを。無くてがっかりするぐらいのほうがいいのだ。



***京都に行くつもりをやめ、東北に足を伸ばそうと思った。4日に 福島の小学校を訪ねなければならないというのを除いて、予定はなかった。


***新幹線の旅は快適だ。振動もなくゆったり座れる。いまの季節は旅行者が少なく一人で何席か占領出来て、のんびり、外を見たり、大宰の津軽を読むこともできる。それに、車内販売もあるので好きな時にお茶を買うことが出来る。
しかし、はやぶさは全席指定なので、緑の窓口で指定席を求めなければならないから、面倒だが、はやぶさは大宮盛岡間は仙台しか停まらない。大宮から新青森まで3時間だけだ。なんと早くて便利な。乗る楽しみもわかるが、見るのはもっと楽しみだ。特に時速300キロ以上で走るから瞬時で目の前を通過するし、体が引きよされるような圧迫感がある。見るのは乗るより感激する。

***外国人はJR利用者に大きな特権がある。一週間の旅行で29110円払うと、9割の新幹線はこのJRPassを見せるだけで改札を通り過ぎることが出来る。指定券も無料。私はこれを存分に利用している。

***大宮から仙台までの一時間86才の鉄道好きの男性とずうっと話していた。彼の鉄道の趣味、若さの秘訣など。。集団自衛権問題についても聞いて見た。彼は、戦後からの憲法を変える時期にきていると。そして、若者をもっと鍛える必要が有ると。でも、自分の孫が自衛隊に入るって戦争に行くような事があっては困ると。


***船引にいる。駅で知り合いを待つ間、キオスクの店員と話をした。3・11後、いついわきまで開通したかと聞いたら、一年後だと言った。、いわきまでの本数は少ないねというと、問題は、雨が降ると土砂崩れが多いので、ここからいわきまで行く人が減ってるとのこと。時刻表を見ると、一日に6本しかいわきまで行かない。うん、、これじゃあ電車に頼れないね。それに、原発があるから人が行かないそうだ。
夏井、小野新町、菅谷、大越などの駅のうちどこが一番 福島原発
にちかいのだろう。我々のような年配者にとって何を食べてもどこに住んでいても心配はないが、駅にいる美しい少女達を見ていると、いつからこの辺りに住んでいるのだろうとか、他の地域に住めないものだろうかと一人で考えてしまう。


***これから緑小学校を訪問する。NPOの団体の女性も一緒にいってもらうから、船引の駅で彼女を待っている。彼女は東京から車でこちらに向かっている。彼女は話し上手だから助かる。それより、学校のお偉い人と上手に話すことが出来るからと言った方がいい。一般的に日本の教員と話すのはとても難しい。教員ばかりではないんだが。。話はいつも上司に聞いてからという返事になるし、速攻の決断力が乏しいのがきになる。

***田村は原発から半径30km 以内にあるが、人は在住している。散村のあちらこちらで黒い大袋がみられる。これは、除染した泥や土を詰めたものであり、そのまま放置してある。その袋のそばには稲作があり、野菜畑もあり、人々が住んでいる。
現在除染作業中の光景も見かけた。NPOの女性にこの付近の学校では健康についての検査をしているかと聞いたら、しているけど公には公表されないでしょうと言った。

***郡山行きをホームで待っている時、高校生の談話が聞こえて来た。思わず一人の生徒の言葉に笑ってしまった。そうしたら、彼が笑っても良いよと私に言った。そして、僕もガールフレンドがいるんだよと。そりゃあ、いいじゃないと私。


***ゆうゆうあぶくまラインに乗りながらかんがえた。雨上がりの真緑を車窓から眺めながら考えた。やっぱり、山形に行こう。懐かしいから山寺に寄ってみよう。


***郡山駅で食べ物の選択肢が少なくちょっと苦労をしている。トンカツ、ドーナツ屋、うんどんや。。結局、蕎麦屋にはいった。入ったというより駅の立ち食い蕎麦。きつねうどんを注文した。味は?これは蕎麦?旅行中は食生活の見直しがいる。



***新幹線のアナウンスメントをよく聞いていると、福島で乗り換えて、山形に行かねばならない。福島で切り離しをするのに、うっかり東北新幹線に乗って仙台に行きそうになった。外は雨。新幹線を使って山形に行くのは今日が生まれて始めてかもしれない。この山形新幹線ははやぶさのスピードに比べると、かなり落ちている。



***サンルート山形という駅の前の旅館に空き室があるか聞いた。やすいホテルに泊りたかったが、値段交渉は不可能らしくどこも安くはしてくれない。しかし、ネットで楽天等を使って予約をすればもっと安くなると思うが、予定を立てて旅行するのが嫌いだからホテルが高くなってもしかたがない。

***チェックインのとき、サンルートの朝食のメニューを見ると、菜食にはフレンドリーなメニューではない。それには十分に慣れているが、やはり、なにか野菜サラダかフルーツが欲しい。高級ホテルに泊まれば朝食に選択肢があるが、こういう類の中堅のチェーンホテルでは無理なのを十分に承知している。朝、朝食が食べられる場所にいって、バイキングの食事をみて見ると梅干し、ううう肉かな。。これはなんだと思うようなもの、中身は果たしてなんなんだろう。覗き込むのは他の人に失礼に当たるのでいやだから、食事を用意してくれている人に聞くと、、、やっぱり鳥肉。
肉が入っていなそうでかならず入っている。菜食の料理がどれか教えてというと、菜食って?と。ベジタリアンというとわかったようだ。
レタスとキャベツのサラダとキュウリの漬物があったから、もうこれで十分と思っていると、豆腐でも用意しましょうかといわれた。わあ。。すごい。うれしい。なんと優しい。
私ははい、『お願いします。』と一言。その後、豆腐のサラダがでてきた。ありがとう。こういう経験は日本では滅多にない。
今はあちらこちらでオリンピックの準備に入っているようだが、和食和食。。世界遺産だからといって外国人に押し付けないで、選択肢のある和食を考えて欲しい。一般論だが日本は与えられたものをのこさず感謝していただく文化だが、他の国の文化には選択という文化もある。菜食、ビーガン、グルテンフリーなど少なくても、お金を払って食べる人が選択できるようにして欲しい。食を選ぶ事により健康管理をしているから。
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