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2014年06月18日18:05

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ゼ・ブ・ラ

どうも。草食系好きと肉食系好きの違いは「おいで」と言われたいか「こいよ」と言われたいか、という持論をもつ葉桜です。

どうもお久しぶりでございます。
長らく間があきましたが、私は変わりなくやっております。
久しぶりに日記を書きますので、少々文章が稚拙になっているかもしれませんが、よかったら読んでやってくださいまし。


元・同期の宮田(仮名)みなさん覚えておいででしょうか?

歯科医院に一緒に入社した2コ下の同期、宮田。
口より先に手が出るタイプ、というより口と手が同時に出るタイプの宮田。
瘦せていた頃は「AKBのあっちゃんに似ている」と言われていたのに、
無職になってストレスで太り、いまは「キンタローに似ている」と言われるという宮田。

以前、宮田が「これ、おいしいね」と言ってくれたあるパン屋のレモンクッキーを職場に持っていってあげたら「ありがとう、これホント大好き」と喜んでくれたので、「喜んでくれてよかった。また持ってくるよ」というと「いいよ、自分で買うから」と言われ、
そしてその次の日から突然職場を辞めた宮田。
おかげでとても美味しいクッキーなのに、私は「さよならのレモンクッキー」と心の中で呼び、職場に持っていく際にはスタッフに「とても美味しいんだけど、食べても辞めないでね」と声をかけるようにしている。


そんな宮田であるが、最近、転職して書店員になった。

「書店で働くことになったよ」と宮田から連絡があったとき「宮田、本あんま読まないよね?大丈夫なの?」と尋ねたのだが「大丈夫!ヨユー」と返事が返ってきた。

後日、宮田の勤める書店に行ってみた。
宮田は本を棚に並べる仕事をしていて「来てくれたんだー」と声をかけてくれたのだが、
「作家は東野圭吾しか分からん」と泣き言をいい、
「江戸川乱歩って誰?葉桜、知ってる?」と非常に頼もしいセリフを吐き、
挙句の果てに「さ」行の作家のところに江戸川乱歩を並べようとしたので慌てて止めた。

宮田の読書量が垣間見える仕事ぶりだ。
そういえば、昔アイツに貸した文庫本、まだ返してもらっていない。返せ、私の瀬尾まいこ。


どうも転職してから、慣れない仕事に苦戦しているらしく、よくラインが来るようになった。


宮田「葉桜―、仕事がキツイよー。仕事覚えられないよー。毎日しかられるよー」

私「でしょうねぇ」

宮田「歯医者では女性スタッフばっかで出会いがなかったから、男女比半々の書店に転職したんだけど、全然かっこいい人いないしー」

私「そうなの?」

宮田「うん!特にヒドい人がいてさぁ、超・上から目線なの!フリーターのくせによ?口癖が『なんしょん』でさ!」


分からない人がいるといけないので記しておくと『なんしょん』は『何やってんの』という意味です。
ムカつく岡山弁のひとつで、これ早口で連発されるとかなり腹が立ちます。

岡山弁では同じ意味で『どねんしょんなら』というのもあります。
『どねん』が『何を』という意味、『しょん』が『している』という意味、
『なら』は特に意味のない、景気づけの語尾です。


宮田「もうホンマ腹立つ!また遊んだときに話聞いてよ!」

私「おー、いいよいいよ。聞かせてよ」


その日はそこでラインは終了し、私は宮田を心配しながらもいつもの歯科医院での業務(院長と大喧嘩、患者の子供をなだめようとして噛まれる、患者のオッサンに「なんじゃこのBGMは」と文句を言われる)をこなしていった。


そして数日後。
午前の仕事を終え、休憩室に入ると、宮田からのライン。
たった6文字。


宮田「タカハラさん」


嫌な予感がした。
宮田は私のことを通常「タカハラ」と呼び捨てにしている。(ややこしいので、ここだけ本名)
今まで私の名前に「さん」をつけてきたときには、ロクな報告がなかった。

(例)「会社を辞めました」「病気になりました」「彼氏に浮気をされて別れることになりました」


しかし無視するわけにはいかない。もう既読をつけてしまった。


私「どうしたの?」


宮田から返事が来るまで、ショックを受けないように最悪な事態を想像して待つ。

書店を辞めました、また病気になりました、浮気で別れた元彼氏が書店に来てやり直すことになりました、
仕事で大失敗しました、仕入れ数ゼロひとつ多く書いてしまいました、仕入れたばかりの本500冊をを水浸しにしてしまいました、
階段から落ちました、ホストにハマりました、怪しい宗教に勧誘されています、幸福になる水を買ってくれませんか、家が無くなって住むことがありません…


そして、宮田から返事。


宮田「なんしょんの人に告白したよ」


!?(●Д●*;.)


宮田「OKもらったよ」


!!?Σ(0□0ノ)ノ


宮田「彼氏ができました♪」


!!!?Σ(OДO驚ノ)ノ)☆+:*


そうか、じゃあ住む家はあるんだね、よかった…


私「おぉぉぉぉぅ、そうか、オメデト」

宮田「ありがとうー。今度デートいってきます」

私「いっぱい『なんしょん』って言われてきてね」

宮田「イライラしたらどうしよー」


まぁ、相手が上から目線のフリーターとはいえ、宮田に春が来たというわけだ。
浮気で別れた元カレの話を聞かされたとき、元カレのあまりの自分勝手かつ自己陶酔にひたった別れ際のセリフに、思わず宮田の前で大爆笑してしまい、宮田は5分間口を利いてくれなかった。今でも「あの時爆笑したことは忘れない」と恨まれている。
これで過去の思い出を乗り越えることができるというものだ。
考えてみれば、上から目線のフリーター、結構なことじゃないか。
「俺なんかだめだ」「どうせ俺なんてフリーターだし」が口癖の彼氏よりも前向きで向上心があると言えるかもしれん。


そう思っていた翌日、日曜午前5時。


宮田「タカハラさん」


今度は何だというのだ。


宮田「彼氏とラインの時点でイライラしています」
宮田「初デートの前に、真剣に別れを考えました」
宮田「むりー。つかれる」


繰り返そう。いま、日曜午前5時。


私の日曜の睡眠を奪うとは何事か。
お前、彼氏もち。私、彼氏なし。
持てる者が持たざる者から、これ以上何を奪うというのか!


と思いつつも、ラインがきたら話を聞いてあげる、NOと言えない日本人代表、葉桜さん。


私「うんうん、それはひどいねぇ」

宮田「じゃろーっ!?」

私「ところで、葉桜は『なんしょん』と良いところをまだ知らないんだけど、教えてくれる?」


非リア充の葉桜さん。通常、恋人ができたばかりの人に「相手のどこが好きなのかを聞く」などという自殺行為はあまりしないのだが、今回は例外だ。


宮田「シマウマみたいなんよー」


良いところだと言っただろうが…っ!!

シマウマみたいな人間って何だ!?
シマウマについての具体的なイメージがまったくといっていいほどない。

今回日記を書くにあたって「シマウマ 動物うらない」で検索してみた。

『ものごとに対してぐらつくことなく安定した姿勢を堅持します。その自信のほどは他人がうらやむほどです。ことのほか服装に気をつかい、惜しげなく美しい着物や洋服を着こなします。ただようばかりの気品にあふれ、ナルシシズム(自己愛)の傾向があります。学問は技芸よりすぐれていると考える傾向があり、たとえ絶望的なことを話すときにもある種の思いやりがこめられています。意思決定にすぐれ、粗野と高貴が混在した風情のある人柄です。また、その卓越した知見と教養は尊敬に値するものです』

だそうです。
上から目線のフリーター。なるほど、的を得ていないこともない。


宮田「なんか、葉桜と似ているかも〜」


私、シマウマ!?
たしかにボーダーの服はたくさん持っていますが!だからモテないのかしらー!?


ちょっと気になったので、同じ職場の衛生士であるモモコさん(主婦、小2と小5のお子さん有)に相談してみた。


私「モモコさん、私、シマウマに似てますか?」

モモコ「どうしたの、葉桜ちゃん、急に」

私「ちょっと、友人から言われまして。でもシマウマに対して真剣に考えたことがなくてですね。モモコさん、シマウマといわれてなにか思いつきますか?」

モモコ「そうねぇ、やっぱり、シマウマといえば『マーティ』かしら?」

私「まーてぃ?」

モモコ「見たことない?映画『マダガスカル』柳沢慎吾が声優していた」


柳沢慎吾…。
物静かな性格だとは思っていないが、そんなににぎやかかしら、私…。


とりあえずその日は「あばよ!」といって休憩室を出ました。


私「『なんしょん』の顔は?かっこいいの?」

宮田「うーん。草食系って感じ?葉桜さん好きな顔だと思うよ。長谷川博己的な」


ふむ。長谷川博己は確かに好きだ。


私「見てみたい。長谷川似の彼氏」

宮田「じゃあ、行ってみる?6月1日には書店にいると思う、本名■■っていうから名札見て探してみて」


そして行ってみた。
書店を出るなり「うそつきーーーー!」と宮田にむかって怒鳴ったことだけ書いておく。


しかし宮田の勤める書店、以前はよく行っていたのだが、宮田から内部事情を聞きすぎて、少し行きづらくなってしまった。


今度は宮田の彼氏がどんな人なのか、実際話しかけて見てみようと思う。
本を探す客のふりでもして近づこうか。


「あのぅ、すいません。本を探しているんですけどね、タイトルが分からなくてですね。
 有名な本なんですけどねぇ、映画にもなったんですよ。
 綺麗な女優が2人出ていて…あー、ダメだー、名前が出てこない。
 1人はね、清楚な感じの人でね。いまCMによく出てるんですよ、消費者金融の。
 歌ぁ歌うんです、歌ぁ。メロディは…だめだー、わからーん。
 もう1人はね、昔の夏の昼ドラに出ていたんですよ、主役で。
 『ウゼんだよ』だか『ナメんなよ』だか…決めセリフがあったっけなぁ。
 なぜかウチの小学校で死亡説が流れたんですけどね、いまも元気ですよ、彼女は。
 なんとかっていう賞も受賞したんですけど、店員さん、分かりませんかね?
 あ、ちょっと、逃げてじゃねーよ、なんしょん!?」

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