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2014年05月12日23:34

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先週のBS映画より

先週は、クリント・イーストウッド主演映画を3本観れたので大満足だった。

マカロニウエスタンの「真昼の死闘」「荒野の用心棒」と「グラン・トリノ」。

その他に、イタリアの伝承小説を映画にしたという「けがれなき悪戯」と、
真昼の死闘」はマカロニウエスタンというより、戦争アクションに近いかも。


「最終駅 トルストイ最後の旅」の計5本。

フランス騎兵隊を撃退する為、メキシコのゲリラに雇われたならず者ホーガンと

尼僧を隠れ蓑に隠密行動を続けるサラ(シャーリー・マクレーン)の共同戦線が、

スリルに満ちて結構楽しめる映画だった。

「荒野の用心棒」拳銃の腕利きな流れ者ジョーが、悪徳保安官と対立するならず者

ロゴス一家を利用して、彼らが牛耳る無法の街から同時に一掃する作戦が

ユニークで面白い。クリント・イーストウッドを一躍有名スターにのし上げた映画と

言われるだけに、黒沢監督の「用心棒」のリメイク映画とはいえ、ラストの

ロゴスの手下ラモスとの対決シーンは、西部劇の醍醐味を充分味わわせてくれている。



「グラントリノ」


「グラントリノ」は5年前映画館でも視た映画だけれど、改めて観てみると

ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)が、暴行を受けたスーの復讐にいきり立つ

タオを部屋に閉じ込めた上で、タオを犯罪から救い、スーや彼ら一族の安心できる

暮らしをも保障する為に、敢えて命を落とすという決断は、

常に、戦争とはいえ、戦場で殺戮を繰り返した罪の意識に悩んでいた元軍人の懺悔

の一つの形でもあったように思う。

教会の神父が銃撃事件を予測して警察官をならず者のアジトにに呼んでいたが、

ウォルトが現れ銃撃を受けた時には、すでに警官は去っていた。、

が、ならず者はすぐ逮捕され、裁判で長期刑が与えられ正義は実現した。

更に息子夫妻も見守る中、ウォルトの遺言が告げられ、ウォルトの愛車グラントリノが、

友人のタオに贈られる。生前、ウォルトがタオと彼女の為に貸して喜ばれた車が、

今は、タオのものとなり町を走っている。


「最終駅 トルストイ最後の旅」

世界に名だたる文豪トルストイと、妻ソフィアの確執に満ちた日常が、
秘書となった若き青年ワレンチンの目を通して描かれる。
この映画は、以前NHKで放送されたNHKスペシャル「トルストイの家出」を
立体的に描いたような内容になっていた。
トルストイ30を超した年齢で16歳のソフィアと恋愛結婚し、1910年には
お互い高齢になっていた。、トルストイ家は1000人以上の農民と
1500ヘクタールの土地を抱える領主であり、有り余る財産と、聡明な妻と13人の子供、
数多くの著作権と、これ以上恵まれた環境はないと誰もが思うのが普通に思う。、
が、トルストイ自身は、富を持つことへの恥を抱き、私有財産拒否を説く平等主義と、
平和主義を唱え、友チェルトコフと共に運動を運動を展開している。、

その拠点の一つ、トルストイ協会にその運動に賛同し、トルストイ邸の秘書を志願する
ワレンチンが訪れる場面で映画は始まる。
チェルトコフは、ワレンチンに運動は秘密警察など多くの敵を抱えていると語る。
中でも最大の敵は、ヤースナヤ・ポリャーナにあるトルストイ邸の伯爵夫人ソフィアだと
強調する。更に、ソフィアの行動や発言などを日記として常に報告するように頼まれる。

ワレンチンはチャリアビンスクにあるトルストイ運動の本拠地、トルストイ・コミューン
でトルストイ夫妻に初顔合わせをした後、トルストイ邸での秘書の生活を始める。
トルストイ邸で目撃したソフィアのトルストイに対する態度は、矢張りチェルネンコの
言葉通り、敵対的な物だった。というより、遺言書が書き換えられたり著作権を失う怖れが、
ソフィアの激しい口調の原因であり、又心を病む原因でもあると思った。
ソフィアは、チェルネンコにも敵対していたが、ワレンチンには友好的だった。
ワレンチンとマーシャの恋にも理解を示し、ワレンチンもまたソフィアのトルストイへの
変わらぬ愛を理解出来た。
一方、著作権は民の物、贅沢三昧の今の暮らしは罪と唱えるトルストイは、妻として
愛したい気持ちが有りながら、正反対に財産に固執するソフィアを嫌悪し、時には憐みを
すら感じている。ソフィアの心には疑心暗鬼が渦巻き、チェルトコフがトルストイを
牛耳って新しい遺言書を作ろうとしているのではと思う。ある日、トルストイの机の上に
置かれていた日記を見つけて読んだソフィアは激しくトルストイを非難する。
非難が非難を呼び、お互いその応酬に自己嫌悪を感じる日々が続く。
そしてついに、或る晩、トルストイは家出を決断する。深夜隣室で明かりを付け
起きている妻ソフィアが、自分の寝室に来て「あなた、お元気ですか?」と
口走った途端、逃げ出したいという気持ちが抑えきれなくなった。
トルストイは、ソフィアに書置きを残し、娘マーシャには、シャモレジで合流して
南の土地へ旅をしようと手紙を送った。列車に乗りアスタボゥオに到着したトルストイは、
疲れからか高熱を発していた。ソフィアはショックのあまり池に飛び込み一命を危うく失う
所だった。ワレンチンは、ソフィアに電報を送り、トルストイが病気にかかった事を知らせ、
滞在中のアスタボゥオ駅に来るように記した。
それを知ったソフィアは急いで駅へ向かい、到着したのだが、チェルトコフと、娘マーシャは
会わせようとせず、ソフィアはやむなく家まで引き返した。
その後、高熱にうなされる中、トルストイが「ソフィア、ソフィア・・」とか細い声を発したのを
視たワレンチンは、再び電報をソフィアに送った。
ソフィアは、トルストイの病床で再会を果たしたものの、時すでに遅かった。

「トルストイの家出」によれば、トルストイ死後、ソフィアに著作権は残されたというから、
トルストイはやはり、長年トルストイの為に翻訳、代書などの苦労に報いTたいと
云う思いはあったと云う事だろう。世界3大悪妻の一人と不名誉な言われ方をする
トルストイ夫人をワレンチンならどう呼ぶのか、聞いてみたい気がする。、
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