パルフェ感想

以前『WHITE ALBUM2』をプレイしてドハマりしたので、同シナリオライター：丸戸史明氏がシナリオを務める『パルフェ』をプレイ。
無事全クリし終わったので軽く感想をば。
露骨にネタバレする気はないですが以下略。


・あらすじ
中世ヨーロッパ風の町並みをイメージした、駅前立地型の大型ショッピングモール「ブリックモール」がグランドオープンを間近に控えたある秋の日、主人公である高村仁のもとへ一本の電話が入る。仁の義姉である恵麻が経営していた小さな欧風喫茶「ファミーユ」をブリックモールに出店してほしいとの連絡だった。ファミーユは半年前に放火による火災で休業している弱小店舗、しかもファミーユの真向かいは有名店「キュリオ」。ファミーユがコンセプトを学び、模倣した店舗であった。恵麻は出店に反対するが、仁は恵麻の反対を押し切ってファミーユをブリックモールに出店する。かつての仲間たちを呼び集めるも、かつてのファミーユでのキーパーソンだった恵麻と里伽子が店にいない。

　開店前夜、何故かファミーユ店舗内で歌を歌っていたバイト志望者由飛。仁はその歌声に惹かれ、バイトとして採用することを決める。そしてブリックモールのグランドオープン当日を迎える……。



プレイ時間は各√が大体3時間ぐらいで合計約20時間といったところ。
まずは各√のシナリオ・キャラ・総合評価を。


シナリオ評価

里伽子>>>>>由飛>明日香>>玲愛≧恵麻>かすり


キャラ評価

玲愛>>>里伽子>>明日香≧由飛>かすり>恵麻


総合√評価

里伽子>>>玲愛>>>由飛>明日香>>恵麻＝かすり


まずシナリオ評価ですが、これは断トツで里伽子。誰に聞いてもそう言うと思うｗ
というかもうこのゲーム自体が里伽子シナリオのために作られてると言っても過言ではない。
共通シナリオや各ヒロイン√と、至るところに散りばめられた伏線を一度に回収しきってしまう緻密なシナリオ構成には頭が上がらない。
あれはズルい・・・涙腺にこないはずがない（ノд；）
√入る前から里伽子の含みのある発言で「これは何かあるな」と思ってはいたんですが、まさかああなるとは・・・あれは予想できん。
あのときも、あのときも・・・そんな気持ちだったのかと想像すると涙が止まらなかった。
文句無しの名シナリオでした。流石は丸戸さん。

あとこの里伽子√をプレイするなら絶対最後です！これ以外の順番はありえませんので、もしプレイするのであればこれを忘れないでください！ｗ


そして逆に言えばクリアしてみて良かったと思えた√のシナリオは明日香ちゃんまでなのが残念。√間のパワーバランスが悪すぎるｗ
玲愛√はかなり楽しめましたが、これはシナリオじゃなくてキャラが魅力的すぎたからなぁ。
もちろんシナリオとキャラの魅力は切っても切れない関係なので、そういう意味では玲愛√も良かったんだけども。
シナリオとしての玲愛はむしろ由飛√の方が輝いていた。演奏シーンは涙腺緩んだよ・・・
まぁ恵麻さん√は里伽子√のために必要だし、かすりさん√はギャグの面では結構笑わせてもらったので決して満足度が低いわけじゃないんだけどね。

最初の「失くなってしまったファミーユを再び取り戻そう」という目標を持って主人公が奔走し、仲間を集め、ライバル店キュリオと競いながら、みんなで頑張っていく。そして徐々にお店に活気が出てくるという共通シナリオが好きで、正直かすりさん√や恵麻さん√より楽し（ry
この共通√から生み出される雰囲気も非常に好みでした。



キャラですが、こちらは玲愛がNo1。
里伽子も好きなんだけど、逆にこっちはシナリオの効果が大きすぎる気もする・・・共通√の時から好印象だったけどねｗ
玲愛は「ツンデレクイーン」と呼ばれる程の正統派ツンデレ。



よくある不条理な暴力振るったりするキャラとは訳が違います。
世話焼きなところとか最高だね。キツいこと言うときもあるけど筋の通った正論だし、相手のこと思って言ってるので全く不快にならない。
そしてデレ始めたときの圧倒的破壊力！



こ　ろ　す　き　か　！ｗｗｗ

他にも色々ニヤニヤシーンはあるんだけど挙げてるとキリがないので割愛ｗ
ベランダ越しのやり取りとアプローチにはめちゃくちゃドキドキしたｗ
なんていうかもうごちそうさまとしか言い様がない。
久しぶりに良いツンデレを見た気がするｗ


音楽は最高とは言わないですが良かった。
特に「暖かい空気に包まれて」は神BGMだと思う。
流れるだけでちょっと泣きそうになる・・・


今回やったのはPC版だったのでエロシーンありだったわけですが、正直これいらなかった・・・ｗ
そこまで好きでもないキャラのエロシーンを、しかも複数回連続で入れられても「ふーん」って感じにしかならないというか。かすりさんとか恵麻さんとか飛ばす勢いでスクロールしてたしｗ
なんというか、ヤったら絆深まりました！みたいに感じちゃうことが何回かあった。実際そうなのかもしれないけど自分は好きじゃないなぁ・・・というDTの意見ｗｗ
自分がやったことあるエロゲーなんてリトバスEXぐらいのもので、あれはエロはおまけみたいなもんだったので全然気にならなかったんですが、普通のエロゲーってこんな感じなんですね・・・。
あ、でも玲愛のは最高でした（ゲス顔）



・総評
丸戸さんの伏線の扱い方は流石と言わざるを得ない。
少しずつ物語が進んでいく小説や漫画と違って発売時に完結してるゲームは伏線作りやすいというのを聞いたことあるけど、それでもこの完成度には舌を巻く。
何より自分が丸戸さんのシナリオが本当に凄いと思うのは、ファンタジー要素とか一切無しでここまで読ませるシナリオを作り出してるからなんですよね。尊敬する。

ただやはり各キャラ・√の魅力に差がありすぎなのが気になってしまった。
クリアした後の感じで、どうしても

パルフェ＝里伽子＋玲愛＋etc

といった括りにならざるを得ないようになっていると思う。
里伽子ルートはボロボロ泣いたし、玲愛にはかなりニヤニヤさせられたしで十分楽しめましたが、ゲーム全体の完成度としては後一つ届かないかなぁという印象。

次はショコラ？こんにゃく？プレイするのは結構先になりそうですがまた少しずつやっていきたいと思います。