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2014年04月29日22:08

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【映画】アナと雪の女王 みんなで歌おう♪ 歌ってきたよ〜

ほぼ、満席のTOHOシネマズ川崎スクリーン5番。
いやがおうにも盛り上がる観客席、かと思いきや、オープニングの氷を切り出すシーンから、場内が意外に沈黙。

その後も、それほど、客席に歌声が響いているとは思えず、消化不良のまま、スクリーンを後にした。

それもそもはず、どうやら、客層が悪い。

とにかく、歌いたくて観にきている大人よりも、おそらく、無理無理連れてこられている小さな子供達が多いのだ、と気づく。



以下は、憶測含む個人的な意見だが、多分、これが真相。

普通の作品ならば、子供がぐずったり、画面にしゃべりかけたりすると、親御さんは、逐一、それをたしなめたり、最悪の場合、子供を連れて離席せざるをえない事が多々ある。

しかし、今回のように、客席が歌ってもいいというような緩い規制下にあれば、多少のぐずつきや私語の類いは、周囲の喧噪にかき消され、無礼講で済まされるだろう。

現に、ワタクシ達親子の両隣は、隙間を空けずに小さな女の子を連れた若い母親とのコンビだったのだが、女の子が、時折、『ありのーままのー♪』と声を張り上げている意外は、『あ、オラフだよ、ママー』とか『オラフかわいー』『オラフ飛んじゃった』とかいう、私語連発。

これは、どうみても、歌いにきたリピーターではなく、『マナー知らずの一見さん』である。

つまり、この企画は、歌いたいリピーターを隠れ蓑に、子供をまともに躾ける気のない心ない大人達を誘引してしまっているのだ。



悔しいので、思いっきりの大音量で、オラフになりきってやったら、帰り道に『客席に、めちゃ、巧すぎるオラフ居たよね』との雑談を傍受。
あたりまえだ、1週間前からYouTube相手に特訓した成果は伊達じゃぁない。




なお、この上映バージョンは、歌える事以外にも利点があり、むしろ、そちらの効果の方が有り難かったのだが、ミュージカルシーンで2人の人物が、『同じメロディーで、別々の心情を歌い上げる』場合の互いの歌詞の内容がはっきりと視覚で認識できることだ。

これが、単に、歌で聞こえているだけなら、そのまま、メロディに乗って流れていってしまうだけなのだが、この上映会は、歌の部分は、全て、『カラオケ方式』で歌詞が曲にあわせて反転表示で流れてくる為、ひたすら明るく歌うアナの裏側で、自身の荒ぶる感情を低く抑え込み苦悩するエルサの対比が、まさしく、手に取るように判るのだ。
これには、心底、驚いた。

人間の獲得する情報の8割程度が視覚によるものというのは、自動車教習所でも教わる内容だが、たとえ、音声が母国語であっても、字幕の有無で、これほどまでに、内容の理解に差が生じるとは思わなかった。


というわけで、『みんなで歌おう』バージョンは、歌う歌わないはともかくとして、本作のミュージカルシーンの重奏構造を堪能するのに、最も適したフォーマットになっている。
ミュージカル映画において、重要な伏線が歌の中の台詞で語られていることも多々あることを考えれば、こういう、歌詞字幕補正型上映というバージョンが、最初から用意してあるというのも面白いかもしれない。

本来、聴覚障害者向けとされるサービスに健常者が乱入するのは、掟破りかもしれないが、何事も、先入観を取り払って経験してみると意外な世界が見えてくる事が判った、貴重な一日だった。
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