ビートたけしが震災直後に語った「悲しみの本質と被害の重み」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&from=diary&id=2797163
「1人が死んだ事件が2万件あった」
うん…そうなんだよね。
父方の祖父が亡くなったとき、伯父にこれも墓に入れてやってくれないかと頼まれた。
これというのはご位牌。
普通のご位牌よりふたまわりも大きくて4つも名前が並んでいる。背面に記された没日は3月10日。
恥ずかしながら私はそこで初めて伯父の両親弟妹が東京大空襲で亡くなっていたことを知ったのでした。伯父はクリスチャンになったのでご位牌を守ることはできない。誰かに託すのも気がひけるのでせめて親戚の眠るお墓に入れて欲しいとのこと。
私はあの重苦しいぶかっこうなご位牌が忘れられない。
もうひとつ。
母方の祖父母の家でアルバムをめくっていたら、沖縄の戦没者慰霊碑の前で撮った写真があった。
碑には祖父の弟の名前。
祖父の弟は沖縄戦で亡くなった。
沖縄戦と言うけれど、祖父の弟は当時まだ15才にもならなかったはずだから、戦ったわけではなく逃げきれなかっただけだろう。
祖父の弟がどうやって亡くなったか私は知らない。祖父たちは知っていて辛くて口を閉ざしていたのか、あるいは知らなかったのかもしれないとも思う。
社会の授業やテレビのニュースで見たことのある名前ばかりが無数に並ぶ黒い壁にまさか自分の身内の名前があるとは思わなかった。
それを知って私は初めて慰霊碑というものの悲しさを知った。
誰かの兄弟だったり、子供だったり、親だったりした名前がまるで個性を無視されて記号のように羅列されているのだ。
人災と天災が同じかどうかはわからないけど、
人の死の数え方として
2万人x1件
と
1人x2万件
ではだいぶ意味が違うなあとなるほど納得したのでした。
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