新説・竹取物語の謎

2014年2月4日）
映画「かぐや姫の物語」を見てきました。

昔高校の国語の授業で竹取物語がありました。その時一人の生徒が先生に質問しました、「かぐや姫はどんな罪を犯したために地球へ送られたのですか？」と。若い先生はひどく当惑していたのを覚えています。その後も何度か同じ疑問を呈する人がいましたが謎は未解決のまま今日に至っていました。

この映画ではその謎を解明するというので興味深々でした。結果は・・・
一応謎解きにはなっていますが「なるほどそうだったのか」とすんなり納得出来ないのは、原作竹取物語にはそんな事は書かれていないのです。つまり高畑監督が勝手に想像したに過ぎないようです。

原作をいくら読んでも、かぐや姫が罪を犯したとは書いてありますが罪の説明は全くありません。作者はなんにも説明せず読者に想像させる手法は能に似ていますが、能よりも成立が古いからか想像させるヒントが少ない様に思えます。竹取物語の成立は平安初期、能は室町時代、江戸時代に成立した歌舞伎を見るには想像力はいらないし、今映画を見るに想像力はジャマ？　古代の人々の方が想像力が豊かなんでしょうかね。いやいやそれとも、古代の方が時代背景が今と大きく違うので現代人には想像しにくいのでは？謎解きのキーは時代背景かもしれません。