グローランサー4オーバーリローテッド　デュルクハイムルートクリア

グローランサー4と言えば、アトラスのRPG、グローランサーシリーズの4作目、PS2で出ていた作品ですね。
盛大なストーリーと作りこまれた世界観、バランスの取れたゲーム性は非常に魅力的だったものの、最後は打ち切り臭が強かったのと、ラスボスが「で、結局お前誰？」的な感じで尻つぼみで終わっていった感じが強かったですが、PSPのリメイク版、グローランサー4オーバーリローテッドにおいては4の時の話の矛盾点を綺麗に取り除き、話がしっかりまとまっていて良い感じだったと思います。
『召喚士救済ルート』が正史ルートなんだろうなぁ。

しかし、私がコレをプレイしたのは、仲間を裏切り、世界の覇者を目指すルードヴィッヒ大統領率いるデュルクハイム国について戦う、いわゆる『デュルクハイムルート』を見たかったがためにプレイしました。

しかしこれ、２週目限定でしか解放されない上に、グローランサー4って1に匹敵するほどのボリュームがあるから、物凄い時間掛かったよ！
しかも、エンディングが50通りもあるという凄まじさ。
デュルクハイムルートのEDは6通りあるけど、それらを一通り見るだけでも年末年始の休み、半分以上潰れたしｗ

しかしこちらのルート、流石にifのルートだけあって後味が悪い感じでした。
何せ、クレヴァニール（主人公）が肩入れしていたマーキュレイ・オーディネル連合を裏切って、それまでの仲間と敵味方に分かれて殺しあうハメになるわけだから。
確かに、難易度的には正史ルートよりも元仲間のステータスは全体的に高いし、ハンパな鍛え方じゃ苦労しそうです。
私は相当の時間をかけて鍛えておいたので、そこまでの苦戦はしませんでしたが。



仲間と戦場で敵として出くわした時、ある程度ダメージを与えたら撤退始めるけど、追撃をかければ殺す事も可能です。
かつての仲間を皆殺しにした場合のエンディングってのも何通りかあるからね。
ルードヴィッヒ大統領を殺して下克上、クレヴァニールが世界の覇者になるエンディングとか、大統領殺害の罪で世界中から追われる事になるも、既に仲間を殺しつくしたクレヴァニールが頼れるアテなどどこにもなく逃亡生活と言ったエンディングとか。

仲間殺した時の台詞が、どれもこれも胸が痛くなるよーな台詞ばっかでしたよ。

まず、命の恩人だったはずのイライザさん斬り殺した時。

イライザ「そ……そんな……あぁ……やっぱり、私の力……じゃ……」

で、イライザさん絶命。

フレーネ「私、どこかで甘えてた……例え、敵味方に分かれたって、戦場は広いから、こんな事にはならないって……でも！こんなの……ひどすぎます……」

フレーネさん泣きそうですよ！

もみあげ男マグナスを斬り殺した時。

マグナス「ぐぅぅっ……残念だよ……君とは、良い友達に……なれると、思ったんだけどな……師匠……後を……」
ヒエン「さすがじゃな……だが、ワシ一人になっても、剣は置かんぞ。お主らをここで止めることが、マーキュレイの勝利に繋がるんじゃからの」

愉快なおじーちゃんヒエンと戦った時。

ヒエン「こうなる気はしておったよ……いざ、尋常に勝負！」

トドメ刺した時。

ヒエン「ぐはっ……届か……なんだか……」

このあたりから、妹ポジのメリーヌや、相方ポジのフレーネの様子がおかしく。
基地内では終始無言、戦闘時に指示を出す時も欝入ってる感じに。
極めつけは、クレヴァニールが傭兵時代からずっと一緒にいた弟分のレムスくんが奇襲をかけてきた時。
レムス君は、「僕には、あなたを撃つなんて出来ない……」と言って、殺せとまで言い張るけど、猫娘のレオナに助けられて一度は逃げます。
そこに危機を察知したフレーネ、メリーヌ、トリシアが駆けつけてきて、レムスを追撃するかどうかの選択肢。
追撃するを選んだ場合、フレーネさんは「本気……ですか？……分かりました」と。

で、本当に追撃した場合のやり取りが悲し過ぎる。

レオナ「ここまで逃げれば……大丈夫かニャ？」
レムス「そうだね……」
レオナ「レムス、あれ！」

クレヴァニールが追撃して来た。

レオナ「レムスは逃げるニャ！マグニャスも、おじいちゃんも、良い人だったのに、もういないニャ……レムスまでいなくならせたり、しないのニャ！」

で、クレヴァニールが剣を構えて戦闘態勢に入ると、フレーネさんついにキレた模様。
クレヴァニールの目の前に立ち塞がるフレーネさん。

フレーネ「待ってください！……やめてください」
クレヴァニール「危ないから下がっていろ」
フレーネ「いいえ、下がりません。もう、これ以上……あなたに傷つけられる人も……仲間を傷つけるあなたも、見たくありません……」
クレヴァニール「覚悟は出来ているようだな」
フレーネ「……はい。もう、戻らない命がある以上、これ以上失わせるわけにはいきません」
レムス「良かったんですか？フレーネさん」
フレーネ「こうでもしなければ、彼は止まりません。私達で、彼の目を覚まさせるんです！」

で、戦闘開始という。
大統領閣下EDや下克上EDを見るため、心を鬼にしてそんなフレーネもレムスも惨殺しましたが、３人とも絶命の時の台詞がプレイヤーの罪悪感をひしひしと刺激しますよ。
撃破したときの順番で台詞が変わりますが、どれも心を痛めるものばかりでしたよ・ｘ・

・レオナ戦闘
レオナ「ご主人様の剣は、レオニャが受け止めてみせるニャ！」

・レムス戦闘
レムス「死ねない……死ぬわけにはいかない！姉さんが僕の帰りを待っているんだ！」

・フレーネ戦闘
フレーネ「あなたを、止めて見せます！」

・レオナ撃破

レオナ「もう……力が入らない……ニャ……」
フレーネ「仇は、私が取ります！」

・レムス撃破
レムス「姉さん……ごめんよ……」
フレーネ「そんな……レムスさん、あなたまで……」

・フレーネ撃破（レムス生存時）
フレーネ「もう……止まらないんですね……私達……」
レムス「フレーネさん！？ちくしょう……ちくしょおぉぉぉぉ！！」

・フレーネ撃破（最後に）
フレーネ「やっぱり……勝てませんよね……
でも、私……ほっとしてるんです……
これで、もう……仲間を傷つけるあなたを、見なくていいから……」
クレヴァニール「もう喋るな」
フレーネ「でも、私……あなたに、何も出来なくて……
弱くて、ごめんなさい……止めてあげられなくて、本当に、ごめんなさい……」



なんつーか、痛ましさだけで言えば、グローランサー2の傭兵王国ルート以上ですよ。
ただ、デュルクハイムルートで私の中のフレーネの株が一気に上がりました。
フレーネってグローランサー4のヒロインの中じゃ2のアリエータもどきというか、主人公と一緒に倒れるだけの簡単なお仕事ですっていうか、いわゆる「守って欲しいの」系だと思っていたけど、クレヴァニール君が暴走し出した時、文字通り命をかけてでも彼の凶行を止めようとする様、そして何より、フレーネを最後に撃破したときの台詞は、あたかも鬼隠し編・罪滅ぼし編の竜宮レナを髣髴とさせるものがありましたよ。
命張って彼の凶行を止めに入り、凶刃に倒れ、それでも「私、あなたに何も出来なかった。弱くてごめんなさい、止めてあげられなくて本当にごめんなさい」って、中々言えるものじゃないでしょう。
そこに私は、真の強さと優しさを感じました。

ネットじゃ「どうせこいつ裏切る」みたいに書かれているけど、これはどっちかというと裏切ったのはクレヴァニールの方ですよｗ
フレーネの立場で見てみよう。
大切な人が、「召喚術を消す為」って言う題目を掲げて、生死を共にした仲間を次々に殺していく様を目の前で見せ付けられてみ。
そりゃ死ぬより辛いでしょう。
私はフレーネの気持ち分かるわー

つーわけで、私の中で、グローランサーシリーズのキャラランクで、フレーネ・ロビンスがNo.1になりました。
画像がフレーネさんです。
さすがに一周100時間かかるし、三週目をやる気はないけど、次やるとしたらフレーネのED見る事にするよ。
一週目のデータ残してあるけど、一週目はフレーネのフラグ立ててないんだ……ｗ