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2013年11月13日06:33

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大岡越前・第1部・1話・2話

大岡越前・第1部・第1話「大岡越前」

 脚本:池上金男・稲垣俊
 監督:山内鉄也

 時代劇専門チャンネルの放送を録画して視聴。

 DVDレコーダーのHDD容量の残りがあまり多くなかったので、月〜金で放送する1時間番組を録画するのはためらわれたが、やっぱり観たかったので、先週の週末に「サンダーバード」全32話のうち26話までDVDに移した。「大岡越前・第1部」は全28話だから、これで何とかなるだろう。

 ちなみに、DVDに移すときに気がついたのだが、「サンダーバード」って回によって放送時間がずいぶん違うんだな。
 53分ちょっとある回もあれば、50分を切っている回もある。昔のテレビ番組って、おおらかだったんだな。
 ……というか、イギリスの番組が時間に関しておおらかだったということか? これじゃ日本で放送するとき、放送時間に合わせてカットが必要だったのも当然だ。

 ……で、「大岡越前」だが、始まるとすぐ、懐かしくって涙が出そうになった(というのは大げさだが)。
 ……といっても、懐かしかったのは「大岡越前」という番組の「雰囲気」であり、この第1話自体は全然懐かしくない。だって、観るのは今回が初めてだから。

 本放送の時(1970年3月16日)、僕は小学1年生(4月から2年生)で、親はこの時間帯の番組を観ていたが、僕は観ていなかった。この番組も「水戸黄門」も、午後8時からの本放送を観るようになったのは、もうちょっと後だった。「江戸を斬る 梓右近隠密帳」(1973年)は本放送を観ていたから、「水戸黄門」も「大岡越前」も、本放送を観るようになったのは、第3部あたりからかな。
 で、「大岡越前」の第1部を初めて観たのは、夕方の4時からやっていた再放送でだった。小学3年生とか4年生とかの頃だろうか。気がついたら始まっていて、だから第1話は観ていないのだった。
 その後の再放送でも第1話はことごとく見逃した。そのうち、第1話は欠番になったそうである。「白痴・狂人」という言葉がダメだったらしい。

 ……で、今回初めて視聴したのだが、超面白い。

 脚本が見事で、レギュラーメンバーを全て紹介し尽くしているのだが、各キャラクターがどういう名前でどういう立場でどういう性格が、また各キャラクターの関係性なども、非常によく分かる。それが「説明」ではなく具体的な「ドラマ」「エピソード」を通して分かるように組み立てられている。しかもそのドラマが非常に面白く、テンポも良く、かっこいい。第2話以降の伏線もちゃんと張られているし。
 昔のドラマって、すげえな。

 あと、凄いのは、役者がみんなかっこいいんだよな。
 加藤剛とか竹脇無我とか、セリフがものすごく落ち着いていて、立ち居振る舞いもシャンとしていて、ものすごくかっこいい。今、こんな芝居の出来る若い役者って、いるのだろうか。
 若い役者だけでなく、ベテランの役者ももちろんかっこいい。片岡千惠藏、かっこいいな。大坂志郎も天知茂もかっこいい。

 しかし、OPとEDが短縮版に差し替えられていたのはイヤだった。
 再放送の時に作られた短縮バージョンらしいが、CSのノーカット放送でもこれが使われるということは、原板が残っていないということなのか? ひでーな。

 ところで、小学生時代に見ていた解像度の悪いテレビの画面では分からなかったが、江戸城って「絵」だったんだな。手前が実景だが、綺麗な合成だ。

 ウィキペディア

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大岡越前・第1部・第2話「町火消誕生」

 脚本:稲垣俊
 監督:山内鉄也

 第2話も面白かった。

 この話は再放送で見た記憶がある。細部は覚えていなかったが、町火消しが誕生した話を見た記憶があるのだ。

 この時代(1970年)って、TVで時代劇がたくさん作られていたから、視聴者も「時代劇の作法」を当たり前のように知っていた。だから劇中、「江戸時代の文化や風俗や価値観や常識」が説明抜きで当たり前のことのように描写される。それがかっこいい。
 終盤、越前は事件の黒幕の旗本に、事件の真相を公にしない代わりに切腹しろと言う。切腹すれば、病死ということにして、家督相続やお家の存続は保証すると言う。黒幕は、あっさり切腹してしまう。
 極めつけの善人である主人公が悪人に、切腹(今で言うなら自殺)を強要する。それも、当たり前のことのように淡々と……というか、サラッと言う。放火や殺人を当たり前のように行っていた悪人である旗本は、じたばたせずにそれを受け入れる。自分の命よりも、お家の存続の方が大事……という価値観が当たり前(視聴者にとっても、「時代劇ではそれが当たり前」ということが常識)だからだ。
 現在作られるドラマでは、こうは作れないよな。視聴者の「価値観」や「常識」が昔と違うから。

 大岡家を訪ねた伊織(竹脇無我)は忠高から楽にしろと言われ、座る。その際、竹脇無我は刀を自分の左側に置く。武士って、人の家に入るときは、刀を右手に持つはずだがな。
 ……と思って見ていたら、加藤剛は他家を訪問した際、ちゃんと刀を右手に持ち替えた。
 こういう所作って、監督は役者に指示せず、役者に任されていたのか? そういう常識をその役者が知っているかどうか、ということなのだろうか。
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