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2013年08月25日10:43

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他人に迷惑をかけないのが大人のルール

■浦和サポーター4人逮捕=警備員に暴行容疑―静岡県警
(時事通信社 - 08月25日 00:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=2552448

 こういうのを単に熱狂的なサポーターによる暴走として片付けるのは大いに違和感を覚える。

 僕も浦和レッズのファン・サポーターの端くれの一人であると自認しているが、社会常識やルールから逸脱した迷惑行為を行なったらどういうことになるかについては、彼らもいい歳をした社会人である以上、当然にわきまえているはずだし、社会的な制裁を受けるのは当然のことである。そして何より彼らの行為は彼らが愛する浦和レッズの看板や名誉を傷つけるとともに、他の善良なファン・サポーターを侮辱しているということを理解しなければならない。

 サッカーというスポーツは海外(欧州とか南米とか)では労働者階級の娯楽・憂さ晴らしという性格が濃厚であるためか、フーリガンによる乱暴狼藉の例は枚挙に暇がない。死傷者が出るような事件もいくつかあった。しかしながら、だからサッカーというものはそういうものだから仕方がないとは思わない。所詮は娯楽であり憂さ晴らしであるわけだから、他人に迷惑をかけずに楽しむのが大人のルールであろう。

 どんな組織やグループでも、コアな層とそうでない層というものがある。前者は所属する組織とか崇拝する対象に対して、よりロイヤリティ(忠誠心)が高く、時間や体力やカネ等を投じることに躊躇いがない。そして自分たちのようにコアでない層を馬鹿にしたり、見下したりする。サッカーのファン・サポーターに限らず、政治団体、宗教団体、サークル活動、ボランティア団体等々、人の集まるところであれば、どこでも見られる現象である。

 今回の事件を起こした連中も、たぶん自分たちは浦和レッズの熱狂的なサポーターだと自認し、自分たちなりのレッズに対する忠誠心の証として今回の行為を自分たちの中で正当化していたのではないだろうか。

 たとえが適当ではないかも知れないが、ある種の宗教的信条に基づく自爆テロと同じである。自爆テロをやるような人たちは、自分たちの行為は自分たちが崇拝する対象のためになることと信じ、対象のためにわが身を犠牲にすることで自身の忠誠心を証明できるものと考え、同時にそうした行為に踏み切る勇気のない人々に対する優越感を感じつつ、宗教的な陶酔感に浸っているのではないかと想像する。

 でも僕に言わせれば、自爆テロも今回の暴走レッズ・サポも単に勘違いをしたはた迷惑な連中に過ぎない。何を信じようが、何を支持しようが、他人に迷惑をかけない限りは勝手であるが、他人に迷惑をかけたり、他人に自分の信条や信念を押し付けるのは間違いである。

 馬鹿とそうでない人とを見分けるひとつの基準は、「視野の広さ(狭さ)」ではないかと思う。

 先日来、バイトが暴走したり、USJで大学生が迷惑行為をしたりと、呆れるような事件がいくつか起きているが、ああした事件も、自分たちの身の回りの狭い交友関係でのリアクションしか見えていない、視野の狭い連中がやらかしたことである。ネットにアップしたら、友人・知人だけでなく不特定多数の人の目に触れること、そうした人々がどのように受けとめるかについて、ほんの少しでも想像するだけの視野があれば、ああした馬鹿げた行為は控えたかも知れないし、少なくともネットに載せるのは遠慮したであろうし、あれだけの大騒動に発展することはなかったはずである。

 今回の事件を起こしたレッズ・サポも視野の狭い、そしてリアルな交友関係もかなり限定された人たちだったのではないだろうか。言い換えれば、自分たちの行為がいかに愚かなことか、教えてくれるような友人・知人もおらず、同じように視野の狭い、つまり同じくらいに馬鹿な連中としかつき合いのない、気の毒な人たちだったのではないだろうか。

 話が逸れつつあるが、浦和レッズのファン・サポーターとひと言で言っても、いろいろな人々がいるし、サッカーとの関わり方、楽しみ方はいろいろとあってよい。何が正しくて、何が間違っているというようなものでもない。自分のレッズに対する忠誠心は高く、他者はダメだとか決めつけるのも馬鹿げている。応援の仕方だっていろいろとあってよい。埼スタのA席で赤いユニフォームを着て熱烈な応援をするのだけが、正しい応援だとは思わない。テレビで観戦するのが好きな人もいるし、「力」で飲みながら応援するのが好きな人だっている。自分の価値観を他人に押し付けないことである。

 海外ではフーリガンの迷惑行為は、単に当事者を罰するだけでなく、クラブ・チームに対して厳しい制裁を科すことも少なくない。罰金とか、国際試合への出場自粛とか、無観客試合の開催等である。

 今回の事件で浦和レッズに対してそうした制裁が科されないように祈るとともに、今回の事件を起こした連中は、そういう意味でも、自分たちがやらかした軽率な行為が、自分たちだけの問題では済まないことを十分に理解し反省すべきであろう。 
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