mixiユーザー(id:1001373)

2013年08月20日09:07

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よろず無菌状態は良くないと思うんだがなあ……

今更ながらに『はだしのゲン』について、つらつらと。


まず、この漫画がいかに問題の多いプロパガンダ表現を含んでいるかについては
ブログ『正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現』が
画像付きで非常に丁寧に検証している。
http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-4909.html

おきまりの「強制連行」についての言及や
(※『ゲン』の執筆時期はまだ朝日が捏造を始める前だったらしく
従軍慰安婦についての言及がないあたりが極めて興味深い。
確かに私が子供の頃、朝鮮人が騒ぐネタと言えば強制連行のみだったが、
これも戦時徴用ののち、本人希望で残留した朝鮮人が
わずか254人であることがバレてからほとんど騒がなくなった経緯があるw)
通州事件がモデルとおぼしき「日本兵の蛮行」について等々
明らかに事実とは異なる描写もあれば、
天皇を戦争責任者で殺人者と断定する露骨なプロパガンダもある。

一方で、特に初期(ジャンプ連載の4巻まで)には
終戦後の朝鮮人の暴虐や、いつの間にか大金を得て
羽振りが良くなっている様子などが赤裸々に描かれていたりもする。

そして当初、中沢啓治が描きたかったのであろう
原爆投下の悲惨さについては、あの絵柄と相まって
子供にとっては超弩級トラウマ製造器であることは疑いがない。



で、私は子供の頃にこれを読んだ記憶がある。
おそらくジャンプでリアルタイムで読んでいたのではないかと思う。

世の中に「原爆」というおっとろしいものがあり、
それがいつ自分の頭上に降ってくるかもしれないと、心底ビビった記憶がある。

ついでにまあ、当時の「平和」教育を受けたので、
戦争は悪いことであり、馬鹿らしいことであり
天皇陛下のために死ぬなんて愚かなことであり、
二度と戦争をしてはいけない、と教えられていた。
また、こっちは誰かにはっきりと教えられた記憶はないが、
日本は外国になんとな〜く悪いことをしたらしい、とも感じていた。


つまりは、当時のごく平均的な情報と意識を持った子供だった。


それから基本ノンポリで、ややうすらサヨク的お花畑のまま
政治にはカケラも興味を持たず、
あんぽんたんで矛盾だらけの歴史認識のまま生きてきた。

平和憲法なんか、もう大好きだったし、
9条の存在が誇らしかった。

(それでもよくよく思い返せば、これとは別に軍を悪く思うことは出来なかった。
なにせ母や伯母が懐かしく愛しく話す「たかちゃん」が戦死していたから。
平和憲法が大好きで、同時に戦争で戦った人達も悪く思えないという、
それなりに矛盾している状態だったが、これは別段苦にはならなかった。
そもそも、そんなもんとりたてて意識したりもしなかったわけで)


で、何が言いいたかというと


そんな風に『はだしのゲン』をリアルタイムで読み
ももクロ並にあんぽんたんな歴史認識だった自分が
「今はこうなっている」という事実があるわけだ。
(ちなみに「こう」の中身は読む方の解釈にお任せしておくw)

正直『ゲン』は、怖くて気持ち悪かった程度の記憶しか残っていない。
(これは掲載誌が変わり、プロパガンダ臭がきつくなって以降の
巻をおそらく読んでいないせいでもあるだろう)

もちろん、そんな『ゲン』を含めた当時の空気が
私のあんぽんたんな歴史認識を醸し、平和憲法を愛させたわけだが
その手の、事実に基づかないあんぽんたんな歴史観や政治的態度は
一度歴史に興味を持ち、きちんとした資料やデータに基づく言説に触れれば
しごくあっさりとひっくり返るわけだ。


だからさ


大事なのは「何を読ませるか」じゃなくて
「読んだものを判断する力をどう付けさせるか」じゃねえの?


で、その判断の物差しは当然ながら、一人一人違うわけよ。


そこばかりは他人が強制することも変えることも出来ないわけだから
その意味で、教育のあり方を考えるのはすんげえ大事だと思うんだけどさ。
この話ってのは教科書や副読本なんかじゃない
ただの一漫画の扱いに関してだよね。


だったらさ、これはごくごく個人的な意見なんだけどさ


別に読ませてもいいんじゃねえの?
左まき教師が「読んで感想文書け」みたいなヘンな強制さえしなきゃさ。
あのグロさと悲惨さを好んで読みたがる子供がそうそういるとも思えないけど
別に本人が読みたいってんなら、読ませてやれば?

エログロ暴力もそうだけどさ
(や、『ゲン』とエログロを同列に語るなと怒られるかもしれんけど)
汚いものやヤバいものや虚偽・悪徳の類いから
あまりに完璧に子供を遠ざけるのってどうなんだろ? って思うのさ。


もちろんエログロ暴力を無制限に子供の目に触れさせないように
棲み分け用の垣根そのものは絶対に存在しなきゃいけないんだけど、
適切な高さを持ったその垣根をつま先だって越えて
あえて「好ましからざるもの」に触れる余地ってのは
残しといた方がいいんじゃねえのかなあ?

世の中、正しい情報だけで構成されてるわけじゃないんだし。

まあ、『ゲン』の場合は、明らかに事実に相違するプロパガンダが
ちりばめられていることを問題視する憂国の人が多いんだろうけど、
それって隣に同じ漫画ってことで小林よしのりの『戦争論』とか
ビジュアルに訴える水間憲政の『ひと目でわかる〜』シリーズでも
並べとけばいいんじゃないの?

どっちの本も、手に取るも取らないも、その子の自由でいいと思うんだがなあ。


なんかね、冒頭の丁寧に検証したブログなんかは素直に凄いなあと思うし
その努力や問題提起そのものには本当に頭が下がるんだけど、
だから「『ゲン』を図書館から駆逐せよ!」
……と叫ばれると、個人的には、ちとうなずけなくなるんだな。


繰り返すけど、教育という観点から言うのなら
一番大事なのは、その子なりの物差しを作るために
適切な垣根を設定しつつ、現実世界の混沌に触れさせることじゃないのかなあ。
(これが既に物差しのできあがった大人相手の情報合戦についてなら
また違うんだけどさ)


無条件に遠ざけようとする憂国者の態度は
無条件にすり込もうとするサヨク的態度の裏返しじゃないのかねえ……
と思ったり、思わなかったり。



まあ、おまえは人間の知性に期待しすぎだと言われれば、その通りなんだけどさw




■「はだしのゲン」を自由に読ませて ネットで署名活動始まる
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=2545846
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