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2013年06月23日15:46

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世間話は余計なコミュニケーション

話し方マニュアル本大ヒットの陰に「しゃべらぬ若者」の存在
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=125&from=diary&id=2477532

ここ数十年の間で、世の中が大きく変わったなぁと思うことの一つに、日本人はプライベートで、人とのコミュニケーションをできるだけ避けるようになった、ということがある。

これは以前に何かの日記ででも書いたのだが、一つは社会の在り方がそう変化していったのだろうと思う。

僕らが子供の頃は、三世代同居も当たり前で、近所付き合いも本当に密だった。
道を歩いていて、近所の人と出くわしたら、挨拶はもちろんのこと、その近所の人とちょっとした世間話なんかも当たり前のことで、子供の頃から家の中では、両親だけでなく祖父母との会話やコミュニケーション、外では近所の人とのコミュニケーションという形で、知らず知らずのうちに、他人とのコミュニケーションの取り方を身に付けていたんだろうと、そう思うのだ。

ところが、時代が進むにつれ、日本人はまず、家族単位より外の付き合いや干渉を避けるようになる。
つまり、近所付き合いをできるだけ避けるようになった。

次に家族内でも、核家族化が進む。
両親が両方の親の干渉を避けるようになり、両方の親と別居するようになる。
それは両方の親も同じことで、同居するより別居して、ある程度距離を保って付き合ったほうが、お互い気がラクなのだ。

そして、さらに時代は流れ、今でもその最小単位の家族ですら、それぞれが自分のプライベートを大事にするようになった。
家族は、同じ時間に食卓を囲むことが少なくなり、家族団欒の時間よりも、自分一人の時間を過ごすことに重きを置いた。
エスカレートすると、家族とのコミュニケーションや干渉を一切避ける、所謂引きこもる人が現れたりした。

そんな時間の流れは、もちろん社会にも影響を与える。
今や僕らは、店に行っても、できるだけ人とのコミュニケーションを取らずして買い物ができるような社会の中で暮らしている。
ネットで注文すると、自宅に品物が届くなんていうのは、そうしたコミュニケーションを排除した究極の形なんじゃないだろうか。

そんなある種便利な世の中に、生まれた時から身を置いている人達が、今や社会人になっているのだ。
人とのコミュニケーションを取らずして成長していった人達に対して、社会人になったからと世間話なんていう、ある意味余計なコミュニケーションを求めたところで、普段から必要最低限でしかコミュニケーションを取らない人は、どうコミュニケーションをとってよいかわからない。

つまり、世間話なんていうのは、そういった若者からすれば、仕事とは関係のない無駄話なのだ。
「喋らない」のではなく、仕事とは関係のない話なのだから、わざわざ話す必要がないと思っているだけの話で、「どう喋っていいかわからない」というのが本音なんじゃないだろうか。

しかし、世の中はこうした仕事とは関係のない無駄話であったり世間話の受け答えができるかどうかを仕事ができるかどうかと同列に扱う。
これは、今に始まった話ではなく、昔からコミュニケーションの長けた人、いわゆる人をたらし込むことのできる人は、上司にも愛されるし、取引先にも愛されるのだ。

普段から人と会話し、コミュニケーションを取ること。
これは、案外大切なことなのかもしれない。
世の中の会話の殆どは、そうした無駄話であったり世間話といった余計なコミュニケーションから成り立っているのだから。
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