スクールゾーンに思う

亀岡暴走 現場で速度抑制実験
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2470757

僕は亀岡の出身で、大学を卒業して、尼崎で一人暮らしするまでは、亀岡に住んでいた。

僕のマイミクさんにも、亀岡出身の方がいらっしゃるし、mixiの中には亀岡出身の方または現在も亀岡に住んでいらっしゃる方もいるだろう。

そういった方はよく御存知かも知れないが、去年凄惨な事故のあったあの道は、地元の人ならよく使う、いわゆる"抜け道"だ。

亀岡市は、京都市と船井郡に挟まれた町で、京都市から船井郡、福知山市に向かって、国道9号線が真っ直ぐに貫いている。

亀岡市から京都市に行こうとするには、または、京都市から亀岡市に行こうとするには、必ず国道9号線を使わなければ行くことはできない。
厳密に言えば、京北町から京都市に抜ける道があるが、亀岡に住んでいる人がわざわざそこまで遠回りして、京都市には行かない。

つまり、実質的に亀岡に住んでいる人や京都市から亀岡に向かう人にとって、国道9号線は、唯一の幹線道路なのだ。
僕が子供の頃は、亀岡市と京都市の境の老ノ坂峠から亀岡市の市街地までの9号線は、とにかく混んだ。

亀岡市は、京都市の衛星都市のような町だったので、通勤時間などは9号線にクルマが集中する。
僕が高校生くらいには、京都縦貫道というバイパスが開通して、いくぶんか渋滞は解消したが、バイパスが有料化されると、またクルマは9号線に集中した。

あの事故のあった道。
あの道は、その9号線でも一番混む、老ノ坂峠の亀岡側の入り口から篠町にかけて、9号線と平行して走る抜け道だ。
しかも、抜け道の先には、京都縦貫道の篠町ランプがあり、また続く抜け道を辿っていけば、亀岡駅に出られるし、9号線を使わずとも船井郡に出ることもできる、地元の人にとっては大変便利な抜け道の一つなのだ。

だから、僕も亀岡に住んでいた頃は、あの抜け道をよく使った。
ただ写真を見ていただければお分かりのように、道幅が狭い。
対向車が来ようものなら、端にクルマを寄せて待避せねばならず、そうなると人や自転車は気を付けて通らないと危ない。

だが、この道は抜け道なので、勝手を知る地元の人は、この狭い道を結構なスピードで通り抜けるのだ。
だから、去年の事故の起こる前からも、ちょくちょく小さな事故はあった。

あの事故のあった時間帯。
あの時間帯は、実はあの道路は一方通行になっている。
確か午前7時30分から9時までは、通学の時間帯ということで、京都市から亀岡に向かっての一方通行になっているはずだ。
だが、クルマにしてみれば、対向車が来ないということで、待避して対向車をやり過ごす必要がない。

だから、あの時間帯は通学時間帯ということで配慮していても、通学する子供たちの脇をかなりのスピードを出したクルマが通り過ぎることになる。
集団登校に保護者の方が付いておられたのも、そういった事情があったのかも知れない。

今回の事故は当にそんな時間帯に起こった事故だ。
思うに、両方通行にしても歩行者に危険が及ぶ可能性があるから、通学時間帯を一方通行にしたわけだ。
だが、それを良いことにドライバーがスピードを余計に出せる状況になるのなら、いっそのこと、せめて通学の時間帯くらいは、あの道を道路沿いに住んでいる人以外は、通行止めにしてしまったほうが良いんじゃないだろうか。

もともとが、あの道は付近の農家の方の農道みたいなもので、余所の人が使わずとも9号線を使えば良いだけのことだ。
付近の住民の方に通行証を渡し、抜け道の入り口と出口に警官を1人ずつ立たせておけば済むんじゃないだろうか。
意味のないネズミ捕りをするより、よっぽど有意義だ。

そして、9号線が混むというなら、せめて通学時間帯の間くらいまで、京都縦貫道の沓掛−亀岡間の通行料を無料にしたらどうだろう。
9号線の渋滞緩和の目的で、せっかくバイパスを作ったのに、通行料が高いからと誰も利用せずに渋滞緩和になっていないのなら、なんで作ったのかわからない。

これからの日本を背負う、未来ある子供たちの命だ。
しっかりと守ってもらえたらなぁと思う。

最後に一つ。
これは多くの方が書いていらっしゃるが、今回の事故は、あくまで無免許の少年が居眠り運転をして起こした事故だ。
無免許運転の厳罰化は、本当に必要だと思う。
無免許の少年は、道路に標示されている標識すら、何の標識か理解していないんじゃないだろうか。
そんな無免許の人間に向かって、いくら立派な標識やガードレールを付けたって意味がない。
無免許運転じたいが何より危険運転なのだから。