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2013年06月16日16:51

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人前で注意するリスク

■殺人未遂容疑で会社員2人逮捕=JRホームから男性突き落とす―警視庁
(時事通信社 - 06月16日 12:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=2469054

電車内でお年寄りや妊婦、身体の不自由な方に席を譲るのは、そう難しいことではない。

だが、マナーや態度の悪い人に対して、面と向かって注意することは難しい。
それも、相手が子供だったら、まだ注意もできるが、成人したある程度年齢のいった人に対して注意するとなると、本当に難しい。

僕が開業する前、とあるクリニックで修行していた頃、院長がよく言っていたことだ。
後輩が新しく入ってきて、ある程度慣れてきたら、その後輩がたとえどんなヘマをしたり、素行が悪かったりしても、患者さんや大勢の人のいる前では、注意したり怒ったりしてはいけない。
もし、注意したり怒ったりする必要があるなら、その後輩をバックルームなどの人目のつかないところまで連れ出して、そこで注意するようにしろ、と。

これは何故かというと、怒られたり、注意されたりする側にも、自尊心であったりプライドがあるからだ。
いくら相手に非があったとしても、これ見よがしに、大勢の人のいる前で注意すれば、その相手に、大勢の前で恥をかかせることとなり、それが相手の自尊心やプライドを酷く傷つけるというのだ。

まあ、注意する必要があるくらいの目に余る態度だったのだから、人前で恥をかかせるくらいでちょうど良い。
そう言う人もいるだろう。

だが、その注意の仕方だと、注意された相手は何故注意されたかということよりも、大勢の人の前で恥をかかされた、ということばかりで、頭の中が一杯になってしまうのだ。
こうなると、注意する目的を果たせなかったばかりか、下手をすると恨みを買うだけになってしまう。

そう考えると、大勢の人が乗っている電車の中で、人を注意するというのは、かなり難しいこと、ということになってしまう。
これが、駅員さんや車掌さんに注意されるなら、立場上という前置きがあるから、まだ注意もしやすいだろう。
だが、同じ客同士となると、そういった立場に差がないぶん、恥をかかされた、という風になってしまうんだろう。
今回の事件は、まさにそういったケースからトラブルに発展したといえるだろう。

でも、それにしたって、恨んだ末の意趣返しにしては、これはやり過ぎだ。
興奮して後先を考えなかったとしても、電車が通過する駅の線路に人を突き落としたら、どうなるかくらいはわかりそうなもんだろう。

思うに、突き落とした犯人は、被害者がどうなっても構わないと考えていたんじゃないだろうか、という気がする。

そうだとしたら、本当に怖い。
世の中、誰に何処で恨まれているか、わかったもんじゃない。
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